今日はクリスマス・イブと言うこともあり、バッハの「クリスマス・オラトリオ」を紹介します。オラトリオとは言っても、この曲は6つのカンタータ集から成り立っています。バッハの宗教曲と言うと、「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「ミサ曲ロ短調」などが有名ですが、「マニフィカト」や、この「クリスマス・オラトリオ」が直ぐに頭に浮かびます。長い曲なのでなかなか聴くのも体力が必要?ですネ・・・
この曲のHIROちゃんのライブラリーは、下記の5種類(一部は第1~3部迄)です。
■カール・リヒター/指揮
ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団
クロエ・オーウェン(S)/ヘルタ・テッパー(A)
ゲルト・ルッツェ(エヴァンゲリスト)/ホルスト・ギュンター(B)
キート・エンゲン(B) 【録音】1958年
■カール・リヒター/指揮
ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(アリア、天使:ソプラノ)
クリスタ・ルートヴィヒ(アリア:アルト)
フリッツ・ヴンダーリヒ(アリア、福音史家:テノール)
フランツ・クラス(アリア、ヘロデ:バス)
【録音】 1965年2月、3月、6月
カール・リヒターは1958年録音のモノラル盤と、1965年録音のステレオ盤の2種類があります。やはりこの曲を聴くならステレオ盤でしょう。全体的に華麗で明るい中にも重厚さを感じる演奏です。
この録音ではHIROちゃんの大好きなテノールのフリッツ・ヴンダーリッヒをはじめ、グンドゥラ・ヤノヴィッツ、クリスタ・ルートヴィヒ、フランツ・クラスといった豪華なソリストの他、ブックレットを読むとトランペットの名手であるモーリス・アンドレも参加しています。
最近の新しい他の指揮者による演奏は聴いていませんが、クリスマス・オラトリオを聴くなら、このリヒター盤があれば他に必要はないと思うのですが・・・第1部の冒頭など全体的に合唱が素晴らしい。
■アウグスト・ランゲンべック/指揮
シュトゥットガルト放送交響楽団
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)、フリーデリケ・ザイラー(S)
エリカ・ヴィンクラー(A)、ハンヌ・スヴェドベリ(Bs)
シュトゥットガルト児童合唱聖歌隊
【録音】 1955年12月18日(ライブ)
このBOXは、テノールのフリッツ・ヴンダーリッヒが残した宗教音楽を収めた10枚組のメンブランの廉価盤の中の2枚、1955年のモノラルによるライブ録音ですが、非常に良い音です。音が多少、左右に広がるようにも感じるので電気的に疑似ステレオ化したものかもしれません。
ヴンダーリッヒが歌っているので購入したBOXですが、若々しく力強いテノールを聴くことが出来、全体的に児童合唱に多少、荒い部分は聴かれるもののライブ感があり、素晴らしい演奏です。
ただ、残念ながら、このCDは2枚で第1部から第3部までは全曲入っているのですが、最後に第6部の最終部分の「Was will der Holles Schrecken nun」と、「Nun seid ihr wohl gerochen」だけが収録されているだけで全曲とはなっていません。全曲を聴いてみたかった録音です。
■ハリー・クリストファーズ(指揮)
ザ・シックスティーン
シンフォニー・オヴ・ハーモニー&インヴェンション
【録音】 1993年 ロンドン,ロスリン・ヒル教会
リンダ・ラッセル(ソプラノ)
キャスリン・ウィン=ロジャーズ(コントラルト)
マーク・パドモア(テノール/エヴァンゲリスト)
マイケル・ジョージ(バス/ヘロデ)
この演奏は、あまりの価格の安さに衝動的に購入してしまったCD150枚組の「BACH EDITION」のBOX」の中に収められていたもの。小編成の管弦楽と少人数(名のとおり16人か?)による演奏ですが、まとまりのある、なかなか聴きごたえのある演奏です。
■フェルディナント・グロスマン(指揮)/ウィーン交響楽団
アカデミー室内合唱団 他
【録音】 1959年(モノラル) ※実際は1952年?
この演奏もメンブランの10枚組BOXの中の1曲です。このBOXでは「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」も収められたお買い得なBOXですが、「ヨハネ受難曲」と、この「クリスマス・オラトリオ」が、フェルディナント・グロスマンの指揮によるもので、原盤はVOXのようです。表記では1959年録音となっていますが、実際にはVOX盤では1952年録音となっているようです。このBOXは低価格であると共に、「ロ短調ミサ」で、フリッツ・ヴンダーリッヒが歌っていたので購入したもの。
グロスマンの「クリスマス・オラトリオ」では児童合唱ではなく、女声によるものですが、ソプラノの声が少しうるさく甲高く感じる部分があります。この曲には児童合唱があっていると思います。しかしバッハの宗教曲を聴くには十分な演奏と言えるでしょう。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。