※2019/12/16 19:20
末尾に記事と写真を追加投稿しました。
※2020/01/04 23:15
回路図の電源トランスの容量の記載に間違いがありました。
最終的な調整をしている6BM8シングル・アンプですが、初めに断っておきたいのは、今回のアンプ製作については、ほとんど家にあった部品で作ったこと。
従って最も困ったのは、適当な電圧でB電流が100mA程度の電源トランスの手持ちがなかったこと。既存のアンプを壊して取り出せばいいのですが、ストックの電源トランスでB電圧はACで160Vと、低いのですが、電流は100mAが取り出せる小型のものを使用することにしました。
回路設計は特に悩む程ではないのですが、B電源がAC160Vと低いので、整流後は約200V位と考え、6BM8の規格表から下記のプレート電圧170Vの動作例を参考としました。
プレート電圧(Ep):170V
第2グリッド電圧(Eg2):170V
第1グリッド電圧(-Eg1):-11.5V
プレート電流(Ip):41mA
第2グリッド電流(Ig2):8mA
負荷抵抗:3.9KΩ
出力:3.3W
この動作例から考えると5極部(出力部)の自己バイアスでのカソード抵抗は、大体250Ω位が適当なのですが、手持ちがありません。いくつかの抵抗をシリーズにしたり、パラにすればいいのですが、出力が小さくなるのを承知で、ここは手持ちの300Ωで良しとしました。(かなり適当)
NFB回路について
出力部は3極管と異なり5極管なのでNFBをかけることにしました。当初は6BM8の素直な音を生かすために軽いNFB(出力管のプレートから初段のプレートに帰還抵抗1MΩを繋ぐ)としたのですが、オシロスコープで方形波(矩形波)を見てみると、低域がかなり落ちていました。
そこで、良く使われる出力トランスの2次側から初段のカソードに負帰還をかけてみました。そうすると、低域は確かに伸びましたが、中域音が冴えません。なんと表現したらいいのかわかりませんが、音に艶やかさもなく、しっかりした音が出ない気がします。
そこで、一度は変更したNFB回路を結局、最初の方法で、1MΩを1本だけ出力管と初段管のプレートに繋ぐ方法に戻しました。
この回路はシンプルで配線も楽・・・今回は、このほうが中域の音がしっかりと聴こえます。
電源部の強化
B電圧は低いのですが、平滑回路のケミコンのひとつを、470μFに変更しました。これは音そのもののふらつき防止や、安定した音のため?…もあり容量を増やしました。
本来なら出力管の第2グリッドと初段管のプレートへのところは、デカップリング抵抗をもう1本追加し、ケミコンをもう1本追加すべき所ですが、ここは電圧も低いので省略・・・手抜きです。
最終的なアンプの動作と主な諸特性
最終的な回路は末尾に掲載しますが、出力管のカソード抵抗が少し大きかったこともあり、規格表の動作例より、出力は小さくなりました。
プレート電圧(Ep):170V
第2グリッド電圧(Eg2):165V
第1グリッド電圧(-Eg1):-11V
プレート電流(Ip)+第2グリッド電流(Ig2):36.7mA
負荷抵抗:3KΩ
出力:約2W
やはりプレート電流が規格表の動作例より少ないため、出力は最大で約2Wとなりました。
しかし、1KHzの正弦波をオシロで見ていくと出力が1.8W位で少し崩れてきます。そのため出力は1.8Wとみるべきでしょう。この時の入力感度は約0.3Vでした。
最終的な回路図を示します。
※2020/01/04 23:15 追加投稿
下記の回路図の電源トランスのB電源容量がAC100mAとなっていますがDC100mAです。
この回路でコアボリュームの少し大きい出力トランスと、B電源にAC200V以上のタップのある100mA位の電源トランスを使用し、回路定数を少し変更すれば、かなりクオリティーの高いアンプができるだろうと思いました。今日は、今からKIYOさん宅に伺い、同じKIYOさんの6BM8シングル・アンプと聴き比べに行ってきます。また近いうちに6BM8シングル・アンプのまとめとして、聴き比べの結果も含め、ブログにアップします。
出来れば今日の夜に追加投稿しますが、その場合、あらためての投稿ではなく、この記事に追加投稿しますので、また見てくださいネ・・・
※2019/12/16 19:20 追加投稿
今日は、KIYOさんのお宅に6BM8アンプを持参し、お邪魔しました。
KIYOさんも最近、6BM8シングル・アンプを完成させたので、音を聴かせていただきました。
左側がKIYOさんの6BM8アンプ、右側が私HIROちゃんのアンプです。どちらもケースに組み込んであります。
前面パネルに取り付けたVUメーター、カッコイイですね~メーター内の光も美しい。
KIYOさんの6BM8アンプは、回路的にはHIROちゃんと同じで、NFBのかけ方も同じですが、出力トランスの二次側に高域補正の抵抗とコンデンサーがついていました。
さて、2つのアンプの聴き比べですが、比較にならないほどKIYOさんのアンプは、しっかりとした音を奏でていました。出力トランスはメーカー不詳とのことですが、かなりのコアボリュームがあるトランスのためか、低域音から~中域音~高域音までともバランスの取れた、しっかりとした音を出してくれます。
「6BM8って・・・こんなに良い音がするんだぁ~~~」って再認識した1日でした。
KIYOさんの6BM8のブログ投稿記事はこちらです。
ブログ名:オーディオ父さんの独り言
https://ameblo.jp/kiyochan1937/entry-12550228589.html
---- お願い ----
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。