ケルテス/VPOのモーツアルト交響曲

からデッカ原盤のイシュ
トヴァン・ケルテスとウ
ィーン・フィルハーモニ
ー管弦楽団による、モー
ツアルトの交響曲7曲が
再発売されました。ダブ
リ買いになる曲もあった
のですが、デッカに録音
したモーツアルトの交響
曲が、3枚組のBOXと
して纏めて発売されたた
め、つい通販の購入ボタ
ンを押してしまいました。
発売日の1日前に届いた
ため、今日、一気に3枚を聴きました。
BOXに収められていた曲は次のとおりです。(タワーレコードの通販サイトからコピーしました)
<DISC1>
1.交響曲 第33番変ロ長調 K.319、
2. 交響曲 第39番変ホ長調 K.543、
3. セレナード 第13番ト長調 K.525
《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》、
4. 行進曲 K.408(383e)
<DISC2>
5. 交響曲 第36番ハ長調 K.425 《リンツ》、
6. 交響曲 第29番イ長調 K.201(186a)、
7. 交響曲 第35番ニ長調 K.385 《ハフナー》
<DISC3>
8. 交響曲 第25番ト短調 K.183 (173dB)、
9. 交響曲 第40番ト短調 K.550
【演奏】ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
イシュトヴァン・ケルテス(指揮)
【録音】1962年9月11-13日(1,2)、1963年10月30日、
11月4-7日(3-5)、1972年11月16日(8,9)、
17、20日(6)、21日(7) ウィーン、ゾフィエンザール
ケルテス/VPOというと、私にはデッカに1961年、最初に録音したドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」のティンパニーの炸裂した強打と、迫力のある演奏が強く印象が残っているのですが・・・・
このモーツアルトの交響曲では、「新世界より」ほどの強烈さはありませんが、全曲をとおして、やや早めの心地よいテンポで実に生き生きとした名演揃いです。1962年と言うと、まだケルテスは30歳前半・・・洗練されたウィーン・フィルの美しい音を最大限に引き出した演奏と言えるでしょう。まだ若いケルテスの手腕を認めたウィーン・フィルとの関係が良かったのでしょう。
ウィーン・フィルの気品あふれる格調高い演奏が魅力です。
第33番、39番、36番「リンツ」、第29番、第35番「ハフナー」とも美しい演奏ですが、その中では、特に36番「リンツ」、第39番が何とも心地よく安定した透明感と繊細さを感じます。テンポも気持ちが良いですね。
短調の25番、40番ですが、強烈な苦痛さや寂しさではなく、静かな寂しさが心に伝わってくる・・・という感じでしょうか・・
モーツアルトの交響曲はベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーなどと共に非常に好きなため、相当数の音源が手許にありますが、その中でもケルテスは名盤のひとつと言えるでしょう。この録音の第25番と、40番を録音した翌年、40歳前半と言う若さで海での遊泳中に亡くなったケルテス・・・このシリーズでも第38番「プラハ」と、第41番「ジュピター」の2曲の録音が無いのが非常に残念です。
もしケルテスが事故で亡くなることがなかったなら、もっと多くの素晴らしい録音と、演奏を聴かせてくれた事でしょう。もし亡くなっていなかったら・・・どこのオーケストラの常任指揮者になっていたのだろうか・・・?
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