6080プッシュプル・アンプの改造 ② 
 
   ※2016/10/20 20:40 追加投稿
  初段管を6CG7(GE)から6FQ7(東芝)に変更
  しました。(末尾に追加投稿しました)
 
 前回の投稿で、ライブ管の変更、回路定数や、NFBの検討などを重ね、ようやく自分なりに納得のいく6080のアンプに仕上がった」・・・・と、報告したのですが、実際には、まだ少し納得していません。
 
 と、言うのも、このアンプは、もともと古いEL34プッシュプル・アンプを2013年の夏に、6080の音をどうしても聴きたくて、家にあったあり合わせの抵抗やコンデンサーを使い、急遽、半日位で組み立てたものです。
 従って、抵抗値が使用予定の抵抗値と、かなり違っていたり、また適当なケミコン類の手持ちもなかったので、これも家にあったあり合わせのものをつかっています。6080のカソードに各々取り付けたパスコンは33μFと少し少なめ、おまけに耐圧は350V用(まあこれは安全策としてはOKですが・・)
 
 電源部も平滑回路のケミコン容量が少し不足していたことから、何個かのケミコンを追加してパラに付けたというありさま・・
ホーロー抵抗はとり付け金具無しのラグ板へのじか付け・・・と、言った具合、配線のやり直しや、抵抗の交換をするにも、この適当な狭いジャングル配線では、改造も私にとっては至難の業。
 
イメージ 1
 
 なので、今回は抵抗や、コンデンサーは、交換したいところでしたが、あまり弄らずに、電源部の見直し「初段管の見直し」「NFB回路」「高域補償回路」の一部追加だけとしました。
 
 今回の改造では、初段管にMT管の中でも比較的プレートの大きい6CG7を採用しましたが、ここは、ほぼ同じ規格の6FQ7でもそのまま、挿し換えが出来ます。
また、ここの定数は変更していないので、前回使用していた6R-HH2や、6R-HH86BQ7A6DJ87DJ8でも使用は可能です。ただし、これらを初段に使った場合には、末尾の回路図に書かれた各部の電圧配分は異なります。
 
 
 初段管を6CG7/6FQ7に変更後のアンプの写真です。
 写真では6CG7を挿しています。
 
イメージ 2
 
 
 イメージ 3今回の改造では、NFBをかけてみました。これまでは変な私の拘りで3極管アンプに限ってはNFB回路を付けることは、ほとんどありません。何となくNFBをかけると音が前に出てこないで、引っ込んでしまう・・・という感じが強かったのですが、・・NFBをかけてみた場合とOFFの場合が比較できるように、新たにドリルで穴を開け、NFBのON/OFF用のスイッチをアンプの背面に追加し、NFB回路を付けてみました。
 
 また、高域補償回路のひとつとして、出力トランスの2次側に、
30Ωと0.22をシリーズでつないでみましたが、ここの抵抗は22Ω
位を使いたかったのですが、持ち合わせが無かったので30Ωとし
ました。
 
 なお、初段の6CG7/6FQ7のプレート抵抗が100KΩとなっていて、ここはもう少し小さい抵抗値が良いのかな・・とも思ったのですが・・・配線が混んでいて面倒・・・まあいいや・・と適当です。
6BX7-GTのプレート抵抗に11KΩ(3W)を使用していますが、ここは、もう少しだけ大きな抵抗値の方が良い?と思ったのですが、15KΩ程度?の手持ち4個が見つからなかったので、そのままにしました。・・・と言うように、今回も改造と言っても、またまた家にある、あり合わせの抵抗やコンデンサーでの対応・・・
それでも、前回のものよりは音に改善がみられたように感じます。
でも、これはもしかしたら「音の錯覚」かもしれません。
なんせ・・私の耳は適当な駄耳・・・音マニアではないので・・・
 
 音の印象・感想・適当なことば・・・
 「え~~~っ! 6080アンプにNFBをかけると・・・
 お~~~っ! こんな音の広がりになるんだ~ 音が豊かに
 なるんだ~~! 低音の迫力が凄いな~~~!・・・」
 これは、あくまで個人的な適当なことば・・・音の錯覚かも
 音を表すのは私には出来ませんので、お許しを・・・
 
 
     ----- 回路図と6080の動作 -----
 
   これまでの改造後の回路図です。
 基本的には、ウイリアムソン型のアンプの回路ですが、理想の
 回路定数ではありません。
  
 
 今後、気が向けばまた壊して作り直すかもしれません・・・
 なお、6080の片ユニットあたりのプレート損失(Pd)は
 13Wなので、11~12Wで設計しました。
  6080の片ユニットを自己バイアスで動作させる場合には、
 Rkを2.5KΩ位としてEp(プレート電圧)を高くしている回
 路も多く見られますが、今回はRkを片ユニットあたり1.5KΩ
 とし、Epは200V位の比較的低電圧とし、電流を多くすること
 にしました。     
 
 ※ここに使用するカソード抵抗は1本(2ユニット分)として
  共通にすることは、お薦め出来ません。なぜなら6080は
  同じ管内のユニットでもバラツキが多いからです。各ユニッ
  ト毎に抵抗とコンデンサーを付ければ、多少のバラツキでは
  問題がありません。
 
  パワーアンプとしての入力感度は、回路から判断し、やや低い
 と仰る方もおられると思いますが、使用にあたっての不都合は、
 全くありません。
 
イメージ 4
 
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
  ※2016/10/20 20:40 追加投稿
  ほとんど、ハムは出ないのでノーハムなのですが、左チャン
  ネルのスピーカーに耳を押しつけると、ごくわずかにハムが
  出ています。左右の初段管の6CG7を左右で交換してみる
  と、今度は、右側から、ごくわずかのハムが・・・
  そのため6CG7(GE)を6FQ7(東芝)に交換したら
  全くハムが聴こえなくなりました。
 
  では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。