バッハ/管弦楽組曲全曲/クレンペラー

クラシック音楽を本格的に聴き始めた中学生時代から高校生時代にかけては、なぜかパロック音楽が好きで、特にバッハの管弦楽組曲第2番やブランデンブルク協奏曲第5番を良く聴いていました。
初めて購入した管弦楽組曲のLPレコードは、ロリン・マゼール指揮/ベルリン放送交響楽団の第2番と第3番でした。これまでの管弦楽組曲の私のライブラリーで愛聴盤といえば、カール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団、カール・ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団、そしてパブロ・カザルス/マールボロ音楽祭管弦楽団の演奏です。他にもカラヤンの第2番や第3番など、何枚か手許にありますが、最近、あまりこの曲を聴かなくなってしまったせいか、名盤?とされているピノックや、ガーディナー、コープマン、ホグウッド、アーノンクールあたりの演奏は購入もしていませんし、全く聴いていません。・・・・
久しぶりに管弦楽組曲を聴いてみようと取り出したのが、今回紹介するオットー・クレンペラー指揮の演奏・・・このCDはクレンペラー没後40周年を記念して発売されたバッハ、ヘンデル、ハイドン、グルックなどの曲を収録したCD8枚組の廉価盤BOXの中のものです。
この管弦楽組曲全4曲では、1954年のフィルハーモニア管弦楽団とのモノラル録音と、1969年のニュー・フィルハーモニア管弦楽団とのステレオ録音の両方が収められていて興味深く聴くことが出来ます。
あらためてクレンペラーの演奏を聴いてみると、なんと遅いテンポの演奏だろうと思うのですが、1954年のモノラル録音でも、かなりテンポの遅い演奏ですが、1969年盤は、それよりも恐ろしい位、遅い演奏です。因みに各曲の演奏時間を比較すると、全曲とも異常とも思えるかなり遅い演奏になっています。
第1番:24分02秒(1954) → 28分19秒(1969)
第2番:22分49秒(1954) → 25分23秒(1969)
第3番:23分04秒(1954) → 26分30秒(1969)
第4番:21分45秒(1954) → 25分48秒(1969)
やはり聴くとなるとステレオ録音の1969年盤と言うことになるでしょうか・・・・
聴いていると、異常に遅いテンポについていけずに、やや疲れを感じる楽章もあるのですが、全曲とも堅実、壮麗な音楽で、カザルスの演奏とはまた違った確固たる信念と曲に秘められた生命力や緊張感が伝わってくる演奏です。
これも名盤のひとつと言えるのではないでしょうか・・・・
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では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。