クレメンティ/交響曲他、管弦楽作品全集
 
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         ■交響曲第1番ハ長調
         ■交響曲第2番ニ長調
         ■交響曲第3番ト長調「The Great National
         ■交響曲第4番ニ長調
         ■交響曲第変ロ長調op18-1
         ■交響曲第ニ長調op18-2
         ■序曲 ハ長調
         ■序曲ニ長調
         ■メヌエット・パストラーレ
           ■ピアノ協奏曲ハ長調 
 
       フランチェスコ・ダヴァロス指揮
       ザ・フィルハーモニア
       ピアノ:ピエトロ・スパーダ
 
 
 ムツィオ・クレメンティというと、ピアノを習った方ならば必ず彼のソナチネやソナタを弾いていると思います。クレメンティ(17521832)は、イタリアの作曲家・ピアノ奏者で、近代ピアノ奏法の創始者とされています。ピアノ教則本を書いた作曲家として数多くのピアノ・トナタやソナチネを作曲しています。
 今回紹介するのは、彼の珍しい管弦楽作品全曲を収めたブリリアント・レーベルの廉価盤のCD3枚組のセット。かなり以前に店頭で見つけ購入したものです。
 珍しい彼の交響曲ですが、これらの交響曲を出版しようとした頃、ハイドンの交響曲の出版で人気が高くなり、ハイドン以外の作曲家の交響曲が出版出来なかったようです。そのため、クレメンティの交響曲は彼の生前には発表されずに楽譜も破棄されたようですが、20世紀になってから断片的な自筆の楽譜などから復元された曲のようです。
 
これらの交響曲は不完全な形でありながらも、聴いてみると、なかなか魅力的な曲ばかりで、ロマン派への架け橋的な感じも十分に聞くことが出来る作品となっています。これらの1曲ごとの評価は、ここでは述べませんが、モーツアルトと同時代の作品と言うこともあるのか、全曲ともモーツアルト的な明るい、華やかで軽快な曲が多くなっています。ただし、同じ長調の曲でもモーツアルトのように短調への転調による、「明るい中にも暗さが忍び寄ったり、ちらついたり」 的な感じはなく、あくまでも明快な曲ばかりです。まあ、モーツアルトが嫌いな方には馬鹿らしく?て聴いても面白くないでしょう。
しかし、元々、頭の中がいつもパ~プリン?な私のような性格には、結構相性が良く、休日の晴れた清々しい午前中のBGMにはぴったりの曲ばかり・・・心地よく耳の中に入ってきて聴き流せるのが何とも言えません。BGMには最高でしょう。。。。
 
ピアノ協奏曲ハ長調は通常、ソナタとして弾かれる「作品33-3」が原型とされていますが、こちらも自筆の楽譜はなく、同時代のヨハン・シェンクの書き写した楽譜によるものとされ、オケのパートはシェンクによるもの・・・という研究報告もあるようです。どちらにせよ、この作品は、管弦楽を伴った全作品の中では、なかなか聴きごたえのある作品となっています。
 
なお、このCDの演奏家の指揮者、フランチェスコ・ダヴァロスは、私にとって初めて聞く名前でしたが、調べてみると1930年生まれのナポリの音楽院で学んだイタリアの指揮者、1964年にデビューしています。ワーグナーを得意としているようです?。
「ザ・フィルハーモニア」は、おそらくフィルハーモニア管弦楽団のことだと思うのですが、私にはわかりません。
 
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では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。