ミニワッターの完成/その ②
  12AU7/5814/5963/12BH7A 兼用
  シングル・アンプ
 
  ※追加投稿 2016/05/21 16:30
   このアンプの回路ですと、投稿文のでも述べているよう
   にB電源が定格を超えていて、このトランスでは適当で
   はありません。コメント欄のUさんのご指摘にもあるよ
   うに、ブリッジ整流にすれば、もう少し電流は、取れま
   すが、それでもこの回路定数だと総電流が不足です。
   とりあえず、回路図は、このままにしますが、この回路
   はマネしないでください。
   再度、回路を変更の上、掲載します。
 
   (トランスの電流表記が整流後のDC電流表示なら変更する
     必要もないのですが不明です。 トランスの型番に35と
     いう数字を使用しているので、整流後のDC電流35mAの
             表記かもしれません。・・・安全をとって変更します)
 
  ※回路を変更しました。 2016/05/21 21:00
 
    昨日、完成し、簡単に紹介したミニアンプですが、今日は、
  このアンプの詳細を紹介しましょう。
 
イメージ 1
 
  こんなに小さいアンプでも、立派な真空管ステレオ・アンプ
 です。 片チャンネルMTの双三極管を1本、ステレオでも
 たった2本だけを使用した、コンパチブル・アンプ・・
 「音マニア」のオーディオ・ファンからみたら笑われそうな
 おもちゃアンプかもしれませんが、手のひらにものってしま
 う、こんなカワイイアンプを作って楽しむことも良いのでは
 ないでしょうか・・・
 
イメージ 2
 
イメージ 3
 
 出力トランスは、小型のアルミケースに収め、塗装しました。
 中身は、こんな感じです・・・・
 
イメージ 4
 
イメージ 5 今回は12AU7を使用したミニワッターですので、
類似管5814
5963も、そのまま挿し替えが出来ます。また、
12BH7Aも使用できます。但し、前回、投稿したように12BH7Aの中には、9番ピンが、NCでヒーターのCT(センター・タップ)になっていないものもあります。12.6V 専用管ですので、その場合には、挿し替えは出ません。
 
 今回は、取り壊した前の5670アンプの部品と、あり合わせの抵抗、コンデンサーを使用したので、抵抗のW数もごちゃ混ぜ、余裕の3W用も使用しています。適当に配線作業をしたので、今回は、ご覧のとおり、ジャングル配線です。ボロが見えないように今回は、小さく、写真を拡大出来ないように・・・(笑い)
 
※おわび:初めの投稿で上記文章の56707050とまちがって書いて
     しまいました。あらためて5670に訂正しました。
 
 
主な使用部品と回路等について
 
 アンプの回路を末尾に示します。今回使用した出力トランスは、東栄変成器のT-600です。(1次側は12KΩとしました)
ミニワッターなら、これでも十分に楽しめます。出来上がったアンプの音を聴くと、結構素直で聴きやすい音です。同じ東栄変成器のT-1200を使うと、素晴らしい音に変身します。このT-1200は、安価なOPTで、25mA位で動作させるミニワッターには最適のトランスとしてお薦めです。
 
 電源トランスも同じ東栄のP-35です。いわゆる並四トランスです。B電流の表記が35mAとなっていますが、整流後のDC電流ではなく、AC電流の表記かもしれません。
 そのため、今回のようにシリコン・ダイオードによる半波整流だと、それほど多くの電流は取り出せません。今回の回路では、B電圧を低くした設計にしましたが、それでも電源トランスが少し熱くなりますので、無理がかかっているかもしれません。やはり、ミニワッターとはいえ、電源トランスは、電流に少し余裕のある物を使用したほうが良いでしょう。 
まあ、今回は、これで良しとします。
 
 ミニワッターとはいえ、音量は十分です。出力は0.3W位でしょうか・・・今回は電源トランスの容量が少し足らないためプレート電圧を下げて設計してありますが、もう少し余裕のある電源トランスを使用して出力部のプレート電圧をもう少し高くすれば、更に大きな出力が期待できます。
因みに今回の回路での出力部での動作は下記の通りです。
 
【12AU7の場合】
 プレート電圧 (Ep):171V (175V-4.1V)
   プレート電流 (Ip):9.53mA
   グリッド電圧 (Eg):-4.1V  (Rk:430Ω)
   プレート損失 (Pd):171V×9.43mA≒1.6W
 
【12BH7Aの場合】
 プレート電圧 (Ep):155V (160V-4.6V)
 プレート電流 (Ip):10.7mA
 グリッド電圧 (Eg):-4.6V    (Rk:430Ω)
 プレート損失 (Pd):155V×10.7mA≒1.6W
 
 上記のように12AU7でも12BH7Aでも、この回路では、
 プレート損失が約1.6Wとなっています。
 12AU7の最大プレート損失の規格は2.75W、12BH7A
 3.5Wですので、かなり余裕のある軽い動作となっています。
 
 
 簡単な回路ですがハムは、ほとんど聴こえません。右側はスピーカーに耳を近づけても全く何も聴こえません。左側だけが入力ボリュームや出力トランスが電源トランスに配置が接近しているためか、わずかにハムが出ています。それでもスピーカーに耳を近づけなければ聴こえません。特に改善する必要もないでしょう。
 
 12AU7だと素直な音ですが、12BH7Aにすると少し深みのある余裕を持った落ち着いた音になるように感じました。
 
  ※追加投稿 2016/05/21 21:00
       下記の回路については、電源トランスの電流規格に不明点
   があり、電源トランスの定格がオーバーしているかもしれ
   ません。
   そのために、電源部の整流方法及びバイアス抵抗等の変更を
   しました。最終回路は次の投稿記事「ミニ・アンプの完成/
   その③」に掲載しました。
 
 
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このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
  では、今日は、このへんで、HIROちゃんでした。