WE101Lプッシュプル・アンプの
 回路定数等を変更しました。
 
 
 --------  間違っていました ~ ------
 
  先日完成したWE101Lプッシュプル・アンプ(パワー・アンプ兼ライン・コントロールアンプ)ですが、回路定数等を変更しました。
 
イメージ 1
 
 今回のアンプをパワー・アンプとして使用する場合のドライブ管は、30ですが・・・実は挿していた真空管は30ではなく、2本とも同じ2V電池管の出力管31でした。型番が少し消えていたので気が付きませんでした。
当初、初段管のプレート抵抗を39KΩとしたのですが、思ったよりプレート電圧が上がらなかったので、30のプレート抵抗としては低いと思いつつ24KΩとしたのです。31は同じ2V管ですが出力管なので30と比較すれば内部抵抗も低く、プレート電圧は供給電圧が同じであれば当然下がります。
 
 なぜ、気が付いたかと言うと・・・実はプレート抵抗24KΩは多少、31には高くても、またバイアス電圧は多少無視しても、音は出るだろうから、試しに30の代わりに同じ2Vの電池管の出力管31を挿してみたのです。そのまま差し替えてみたら、入力感度も変わらず・・あれっ・・下がるはずのゲインが変わらなかったので、これはいいかなと思いながら初段管のプレート電圧とバイアス電圧を計ってみたら全く変化していない。・・・おかしい?・・・前に挿していた球を良く球を見たら31でした。
 
 
 そこで、あらためてプレート抵抗を39KΩとし、30にすると、全く音が変わりました。とてもクリアーで繊細な音です。
しかし31でもOKなので、どちらがいいのか、初段のプレート抵抗を何種類か変えながら3130で何度も挿し替えて、どちらにするか検討しました。
31では、前回の投稿のように71Aの繊細な音+245+WE300B÷3・・・の音なんて・・半分冗談で書きましたが、31だと出力管のため、多少パワードライブとなるためか、芯のしっかりとした45(245)の音に近いように感じました。一方、30では前記のように非常にクリアーで清々しく71Aにも似た音です。
また、3031より増幅率(μ)が高いため、入力感度がかなり高くなりました。(30は μ=9.3、31は μ=3.8)
  入力感度は高くなりましたが、全くのノーハムです。オール直熱管のアンプとは思えません。
 
 何度も試聴した結論として、どちらも捨てがたく迷いに迷い、「クリアーな清々しい音の30にすることにしました。
なお、初段管を30としたことでフィラメントの電流は31より少ないため、30のフィラメント電圧が2.1~2.2Vとなったため、安全策として0.3Ωのセメント抵抗をシリーズでつなぎフィラメント電圧を2V(1.95V)としました。
 
 
 イメージ 330のフィラメントは、点火しても2V、0.06Aと細く、点灯しているのかどうか目では見えないくらいです。ですから長時間経ってからガラスを手で触れても全く熱さは感じません。右はデジカメで撮った30のフィラメントです。
 
 
 初段を30としたことで31仕様より若干ですが、出力管
 WE101Lの動作が若干変わり、次のとおりになりました。
 
 2016/04/07 16:45 データ修正
 このアンプのWE101Lの1本当たりの動作です。
 プレート電圧(Ep):173V(185V-12V)
 プレート電流(Ip):11.5mA
 グリッド電圧(Eg):-12V
 プレート損失(Pd):173V×11.5mA=1.99W
 となり、WE-101Lの最大プレート損失(Pd=2W)丁度に
 なっています。 これに伴い、若干ですが、出力もアップした感
 じになりました。
 
 
 ------  回路図です(2016/04/07 修正)------
 
  ※入力感度は十分なため、普通は外付け用のTKS-50は、必要
   ありませんが、回路図には記しておきます。
 
イメージ 2
 
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
 このWE101Lプッシュプル・パワーアンプ
  (ライン・コントロール・アンプ兼用)の詳細は、こちらです。
   今回の変更に伴い、記事を加筆修正し、写真も一部入れ替えや、
 追加をしました。
 下のアドレスをクリックして下さい。記事につながります。
   WE101L ppアンプの製作 その7(完成)
    
 
 
  ご参考までに、これまでのWE101Lプッシュプル・アンプ
  の製作に関する投稿記事は下記のアドレスから見ることが出来
  ます。
【ご参考】
下のアドレスをクリックすれば記事につながります。
WE101L ppアンプの製作 その6(配線作業)
WE101L ppアンプの製作 その5(部品の取付け)
WE101L ppアンプの製作 その4
(回路の原案とタムラのトランス)
WE101L ppアンプの製作 その3
(ヒーター・トランス、及びチョークの簡易磁気シールド製作
WE101L ppアンプの製作 その2(シャーシ加工②)
WE101L ppアンプの製作 その1(シャーシ加工①)
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした