WE300Bシングル・アンプと
WE101Lプッシュプル・アンプについて

■このWE101Lプッシュプル・アンプ
(ライン・コントロール・アンプ兼用)の回路図等の詳細はこちらです。

■このWE300Bアンプの回路図等の詳細はこちらです。

■このWE300B等コンパチブル・テストアンプの
回路図等の詳細はこちらです。
WE101Lppアンプをライン・コントロール・アンプ(プリ・アンプ)としてWE300Bアンプにつないで試聴した方法は、下記のような使い方です。

上記のラインナップを見れば、おわかりのように、プリがプッシュプルでパワー・アンプはシングル、という面白い組み合わせです。
下の写真はボンネットを付けたWE101Lppアンプ(プリ・アンプに切り替え)、ラック上部のアンプは91Bタイプ(WE310A→WE300B)のシングルア・アンプです。

少し話は変わりますが、ブログでおなじみのKIYOさんによれば、91Bタイプの場合、「WE310Aが1本では、入力感度が低くてダメ。ゲインが稼げない。もし1本使用なら入力トランスで昇圧し、更に優秀な周波数特性を確保するのには、ゲインは多少下がるがWE310Aのプレート抵抗は60KΩ以下にすべきだ。。。」、と自らの実験で確認した結果について、ブログで力説しておられます。
しかし、私自身はこの回路で入力感度がそれほど低いとは感じていません。また、WE310Aのプレート抵抗は100KΩです。
音にも不満はありません。
パワー・アンプの入力感度が高くてもノイズレスであれば、優秀なアンプと評価出来ますが、個人的には、低いのも困りますが、あまり入力感度の高いパワー・アンプはプリ・アンプのボリュームをかなり絞る必要があり、かえって使いにくい・・と思っています。
したがって接続使用例その①のように、WE310Aを1本だけのアンプに直接、ライン出力をつなぐだけでも十分なのですが、今回は接続使用例その②のようにTKS-50による入力トランスを使用した場合の試聴も行いました。
さて、これら2つの接続方法による試聴の結果ですが、ボリュームを最大にしても、ハムはほとんど聴こえず、実質ノーハムです。
音の表現は適当ですが、どちらの接続方法でも「やや余韻を感じる艶やかな音」とでもいうのでしょうか、しかし良く聴くとTKS-50をとおした音では更に力強さが加わった音に聴こえます。特に中域の音はとても綺麗です。音楽では人の声(ヴォーカル)が非常に美しく自然に感じます。「サ・シ・ス・セ・ソ」で感じる鋭さは全くありません。また、音の入り口から出口まで4個のトランスを通ってきた音とは思えないクリアーな音です。
最後の接続使用例その③の試聴結果ですが、ここではハムが多少聴こえますが、これはWE101Lppからのノイズではなく、パワー・アンプからのハムだけです。スピーカーから少し離れれば全く聴こえなくなる程度です。(ハム対策が少し不十分なパワー・アンプです)
さて、これですと、入口から出口までに何とタムラのトランス5個をとおってきた音です。こうなると、もはや、あのコンコルドの「佐久間さん式アンプ」と同じようなアンプになります。
しかし、トランスが5個とも全てタムラ製と言うこともあるのか、でてくる音は驚くほど自然な音です。これには驚きですが、音の艶は少し薄れてしまう感じがします。・・・
いずれにしても、このWE101L プッシュプル・アンプはパワー・アンプとしても、単段のプリ・アンプとしても、どちらも甲乙つけがたい使いやすさと素晴らしい音です。
その時々の気分で使い分け出来るアンプですが、今後はCD用のライン・コントロール・アンプとしての使用が最も実力を発揮出来そうな感じです。
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。