WE101L プッシュプル・アンプ
(コントロール・アンプ兼用) の製作 その4
---- 回路原案(概略)とタムラのトランス ----
今回、製作のアンプは、極小出力アンプですが、パワー・アンプ兼用コントロール・アンプとして回路設計しています。
回路の原案(概略図)は、下記のとおりです。これだけ示せば、真空管アンプを作られておられる方ならば、あらためて完成後の回路図を掲載しなくても全体図はお分かりになるでしょう。

今回のアンプ製作は、元々、30年以上も前に購入していて使用していなかったタムラ製のトランスを使用して、アンプを作ろうと、始めたものです。従って、使用するトランスも全て未使用品を利用することで、一番初めの計画では、ドライバーにWE-310Aの3結、中間トランスにTN-351または、TN-347を使用、出力トランスにはA-4714を使ったシングル・アンプ兼コントロール・アンプでしたが、オール直熱管での計画に変更、さらに極小出力とは言え、多少でもパワーが欲しかったため、プッシュプル・アンプとしました。
そのため、ライン出力のあるプッシュプル用出力トランスがなかったため、既存のアンプを1台壊してA-4734を取り出し、使用することにしました。
タムラ/A-4734トランスについて

A-4734トランスの規格は次のとおりです。
1次側 Zp:10KΩCT
2次側 スピーカー用 0-8-16Ω
ライン出力 0-200-600Ω
DC:50mA×2
周波数特性:20~30KHz ±1dB
出力:15W
プッシュプル・アンプとは言え、今回のアンプはパワー・アンプとしては、せいぜい約0.3~0.5Wです。極ミニワッターに使用するトランスとしては贅沢過ぎます。このトランスは現在では入手困難で、入手出来ても、TN-347と共に1個でもウン万円のトランスだと思います。
TN-347トランスについて
こちらは未使用品です・・・・

TN-347トランスの規格は次のとおりです。
1次側 50KΩCT(12.5KΩ split )
2次側 100KΩCT(25KΩ split )
周波数特性:30~10KHz ±1dB
高域が10KHzとなっているのが少し物足りなさを感じますが、±1dBですので、これで十分です。本当は高域の特性も良いTN-351の手持ちもあるのですが、サイズが大きく、ドライバーにST管を載せることが困難なために断念し、TN-347にしました。まあ、このTN-347の1次側は50KΩなのでCDの出力をつなぐと、音にも良い結果が得られるものと思っています。
ただし、このTN-347は、直流電流重畳型ではないので、1次側に電流を流すことが出来ません。そのため、パワー・アンプでのドライバーとの結合は、1次側は、カップリング・コンデンサーを使用したクラーフ結合となっています。
今日は、部品の取付だけやる予定です・・・・
【ご参考】
WE101L ppアンプの製作 その3(ヒーター・トランス、及びチョークの簡易磁気シールド作成)の記事は、こちらです。
↓
WE101L ppアンプの製作 その2(シャーシ加工②)
の記事は、こちらです。
↓
WE101L ppアンプの製作 その1(シャーシ加工①)
の記事は、こちらです。
↓
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。