6AC5-GT アンプの製作 その2 完成!
 
    ※2016/02/13   10:55  追加投稿
    回路図(2種類)を掲載し、解説を加筆しました。
  ※2016/02/14   13:35  追加投稿
  写真を1枚追加し、試聴結果に加筆しました。
    ※2016/02/15 12:05    追加投稿
  整流管を交換しました。末尾に写真で紹介します。
  ※2016/02/20 追加投稿(末尾参照)
 
     ポジティブ・グリッド管、6AC5-GTダイナミック・カ
 ップルド・アンプが完成しました。
 使用した部品は真空管の6AC5-GT以外はすべて、壊したア
 ンプの部品の再利用です。6AC5-GTはストック品で、今回
 のアンプ製作では、1円も部品等は購入していません。配線コー
 ド、ネジも再利用品です。
 
 夕方には完成したのですが、その後、初段管を変更し、2つの
 回路についてテストしました。
 
イメージ 1
 
 当初の計画では、初段管に高μ管の6AV6を使用してテストしましたが、入力感度が高過ぎ、ちょっと私としては使いにくいほどの高感度でした。そこで、6AV6のカソードのバイアス・コンデンサーを省略したのですが、それでも高感度すぎるため、初段管は6AU6(3極管接続)としました。
 
テストしたアンプの回路図は下記のとおりです。
 
【回路1】初段管:6AV6
 
     
イメージ 3
 
 今回のテスト・アンプの製作に当たっては、既存のアンプを壊し部品取りをして、抵抗、コンデンサーは、使えそうなものは、そのまま再利用しています。従って使用した回路定数は適正な値にはなっていないかもしれません。
 
 さて、上記の回路図1ですが、6AC5-GTの動作例を基本に電圧を決めるのですが、今回は多少、出力が小さくなるのを承知の上で、6AC5-GTのプレート電圧を若干、低くしてあります。
 これは非常に古い球であることと、この程度の電圧の差では影響がないことで、気分的にもプレート損失が多少低くなり、安心感があるためです。そのために80の整流後に、あり合わせの150Ωを入れてB電圧を多少下げています。
そのため、6AC5-GTのグリッド電圧も動作例の+13Vより多少、低い+12Vとなっています。これ位の電圧差は問題にしません。
 
 6AC5-GTを使用した、これまでの回路例をみてみると、初段管には756SL7-GTなどの高μ管が使用されているため、最初の回路1では、μ=100の6AV6を使用しました。
 しかし、これだと前述のように入力感度が高過ぎます。コントロール・アンプを使うことも考えれば、私には使いにくいので、初段球を変更することにしました。
 
【回路2】初段管:6AU6(3極管接続)
 
 初段に中μ管の3極管であれば、テレビ管も含めるとワンサとありますが、今回は6AU6を3極管結合で使用してみました。
 
 
イメージ 4
 
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
  
 なお、6AU6を3極管接続として使用する場合には、G2とG3ともプレートに繋ぐ方法とG2はプレートに、G3はカソードに繋ぐ方法がありますが、ここでは回路図のようにG2はプレートに、G3はカソードに接続しました。
 この接続方法で、ソケットの2番ピンと7番ピンを繫いでおくと、ラフな使い方であれば、(G3)が2番ピン、(K)が7番ピンの6AU66BD6などの他、逆に(K)が2番ピン、(G3)が7番ピンの6CB66BH66DK6などのテレビ管やラジオ用の高周波増幅管の3極管接続として、そのまま挿し換えが出来ます。
 また2番ピンと、7番ピンがカソード(K)で、管内で(G3)と(K)が接続されている6AK55654なども、そのまま挿し換えが可能となります。
 挿し替える球により各部の電圧配分は多少変わりますが、全く問題なく挿し換えが出来ます。
(少し考えると使っていない真空管を有効に使用することができます。アマチュアは、何をやってもOKです・・・)
 
 今回はテストの結果、
 回路2の6AU6(3結)~76~6AC5-GT
 (整流管80)というラインナップにし、最終回路としました。
 
 最終回路のシャーシ裏の配線の様子です。
 今回もテスト・アンプのため、あまり配線は綺麗ではありません。
 
イメージ 2
 
【試聴結果】
 
         只今試聴中です・・・・・
   後ろに少し写っているアンプは45シングルです。。。
 
イメージ 5
 
 
   まだ、完成したばかりでの音ですが、予想とは違いました。
 これまで直熱管の3極送信管を使ったダイナミック・カップル
 ド・アンプについては、3極管より、やや多極管に近い音で、
 音も、やや豪快な感じ?でしたが、このダイナミック・カップ
 ルド専用管の6AC5-GTは、全く異なり澄んだ音で、力感
 もある・・・という表現がイイのでしょうか・・・、
 2A3シングル・アンプの音をちょっとスッキリとさせ、透明
 感を加えた様な感じにも聴こえます。
  まあ、これは私の駄耳による適当な表現の音です。音には好
 みもあり、音の評価ほど適当な表現はありません。
 出力は3.5Wくらいですね。ハムは、ほとんどありません。
 
 
※2016/02/15 12:05    追加投稿
  整流管を交換しました。写真で紹介します。
 
 イメージ 6整流管を同じ80
ですがGE製のもの
に交換しました。
GE80は、同じ
特性の5Y3-GT
の足をUXベースに
した珍球?
   手許に2本あった
ので交換してみまし
た。
 
 
 こちらのほうが、バランス的にST管より、見た目が良い?ような感じがします。まあ、今回のアンプに使用したシャーシは、壊したアンプのものをそのまま流用したので、見た目のバランスも、あまりよくありませんが、これで良しとしましょう。
 なお、6AU6にシールドケースを付けていますが、必要ありません。前のアンプを作る時にシールドケース付きしかなかったため、使用したまでです。 交換後の写真です・・・・
 
イメージ 7
 
 
【お知らせ①】
 この6AC5-GTアンプの製作記事については、今回の投稿で
終わりとします。今後、追実験等を行った場合には、あらためて
投稿はせずに、この記事に加筆修正していきます。
(なお、加筆修正等した場合は冒頭に、その旨を記します) 
 
 
  ■6AC5-GTアンプの製作 その1は、こちらです。
    ↓
 
 ■真空管6AC5-GTの紹介とダイナミック・カップルド・
  アンプの回路等について
    
 
【お知らせ②】
「6AC5-GTシングル・アンプ」の書庫を新設しました。
 
※2016/02/20 追加投稿
このアンプのドライブ管76を同じ規格の6P5-GTに、整流管
80を同じ規格の5Y3-GTにそれぞれ変更しました。
 
イメージ 8
 
真空管を交換した記事はこちらです。
  ↓
 
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。