Marantz Model 5/Marantz (B)型アンプ
と6BH6、6CG7真空管について
 
 
手元にMarantz  Model 5と、Marantz 8(B)型アンプの回路図があります。
 
こちらはModel5の回路図、基本的には#2を継承しているようです。
 
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一方、こちらはMarantz 8(B)型アンプの回路図です。
 
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これは、ステレオでB電流が多いためか、B電源は、シリコン・ダイオードによる整流となっています。アンプ部の回路は、これまでのModel5とほとんど同じです。初段には6BH6、位相反転に6CG7、出力管のEL34は、UL接続になっています。
 
さて、初段に使用されている6BH6ですが、日本のメーカー製でこの真空管を使用したアンプは私の知る限りありません。(あるかも知れませんが・・?)また、これを採用した製作記事も、これまで見たことがありません。元々、オーディオ管ではなくシャープカットオフの高周波用5極管であることや、7ピンのMT管ということもあり、人気が無かったのではと推測します。
そのためか、2年くらい前でも秋葉原では新品元箱入りが100~200円位でジャンクとして売られているのを見かけました。その時購入したのがTENの6BH6(通信用)です。
 
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イメージ 3 写真の日立製6BH6は、かなり以前から持っていたものです。昔はTENの真空管は東芝や松下など他社と比較すると、かなり安価で売られていたためか、「安物扱い」をするマニアが多く、TENの真空管のアンプだと、友人から半分、馬鹿にされ笑われた記憶があります。しかし個人的にはTENの真空管は元々、戦前からの「川西真空管」で歴史のある会社です。品質は安定していました。決して品質は悪くないと思います。
 写真のTENの6BH6は、4本とも全て通信用ですのでエージングの時間も長くかけた信頼性のある球だと思います。
イメージ 46BH6は、6AU6とも同じピン接続なので、定数を工夫すれば、そのまま挿し替えが出来るので便利なMT管です。
 
マランツのアンプでは、この6BH6を3極管接続で使用しています。
 
 
 
6BH6の規格は、こちらです。
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右が6CG7、左は6FQ7
 
 
 
イメージ 6また、位相反転に使用されている6CG7ですが、6FQ7とほとんど同じ球で、そのまま挿し替えが出来ます。6FQ7のほうが最大プレート電圧と、プレート損失が少し大きいだけで、電気的特性は全く同じです。ただし、プレートの大きさなどメーカーにより構造はかなり異なります。面白いことにGEの6CG7の元箱には、写真のように6FQ7の型番が併記されています。
 
6CG7の規格は、こちらです。
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6FQ7の規格は、こちらです。
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出力管のEL34(日本名:6CA7)については、あらためて説明する必要はないでしょう。この真空管は個人的に、とても大好きな出力管で、結構、本数を持っています。
マランツのアンプの回路図をみていると、6BH66CG7EL34も結構本数を持っているので、コピー回路でアンプを作ってみたくなりますね。
 
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。