先日、完成したトランス結合45シングル・アンプの出力管を挿し替えて、聴いてみました。
■45のナス管245を挿してみました。

245はシルバートーン製です。45より大きく、見た目もレトロ的でいいですね~。。。。今回は電源トランスと、ヒーター・トランスの都合でドライバーに76を使用しましたが、整流管に80のナス管280を使用し、76の 代わりに同じ特性の56のナス管または、多少ゲインは落ちますが、227を使えばオール・ナス管の見栄えのするアンプになりますね。
(56のナス管と227は持っていますので、次回のアンプに使いたいと思います)
245は、45と同じですので各部の実測電圧は同じですが、音を聴いた感じは若干違う気がします。245のほうが開発年度が古く、多少、真空度が悪いため・・・・?か、45に比べると少し柔らかい音のように感じます。
(真空度が高いと音が少し固くなるとか・・・本当でしょうか・・・? 同じ特性の2A3と6B4Gを比較すると、何となくですが、古い2A3のほうがやわらかく感じます・・・?)
■VT-52を挿してみました。

フィラメントの電圧を6.3Vに切り替えて、VT-52(ハイトロン製)を挿してみました。6.3VをDCに整流すると電圧が少し高くなるため抵抗で6.1Vに下げて点火しています。
VT-52も、この回路ですと、各部の電圧は45と同じになります。
しかし、VT-52の構造を見ると、プレートの大きさは45より2倍近くの大きさがあります。そのため同じ出力でも45の音に少し力感がプラスされた感じの音になり、少し出力が大きく感じます。
■VT-25(10)とVT-62(801)を挿してみました。

写真はハイトロン製のVT-25です。
(写真は撮りませんでしたが、持っているVT-62もハイトロン製です)
フィラメント電圧の6.3Vを整流すると、今回のアンプでは6.9Vが得られます。VT-25、VT-62のフィラメント電圧は規格では7.5Vなので多少低く、またB電圧も動作例から見ると、かなり低いのですが、試しに挿してみました。
6.9Vでもトリウム・タングステンのフィラメントは写真のように明るく光輝きます。
本来はrp(プレート抵抗)の高い球ですから、出力トランス1次側のZpは10KΩ以上は欲しいところですが、今回は5KΩです。この出力トランスはスピーカー端子が6Ωしかありません。したがって2次側を切り替えて1次側のZpを変えることができません。
このアンプでは6Ω端子に8Ωのスピーカーをつなぎますので、1次側のZpは約6.7KΩになります。今回はテスト的に使うので、これで良しとします。
VT-25またはVT-62を挿した時の動作は次のようになりました。
Ep:335V
I p:16.7mA
Eg:-25V
Pd:5.6W
非常に軽い動作です。なお、VT‐25やVT-62を挿すとドライバーの
76のプレート電圧が多少高くなりますが、規格内なので問題はありま
せん。
本来、VT-25はEp:400V位、VT‐62は600V位の高電圧で動作させる送信管です。今回はEp:335Vですので出力は1W以下です。
それでも送信管らしく、艶やかな高域の音がとてもきれいです。普通の室内であれば十分な出力です。しかも電球のように光輝くフィラメントの灯りを見ながら聴くクラシック音楽は最高です。何となくトリタンの光は、バロック音楽が似合います。部屋の照明を消してアンプの光だけで音楽を聴くのも雰囲気があっていいものです。
なお、このアンプの回路図等、詳細はこちらに投稿記事があります。
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そのうち、出来ればナス管を使用して、トランス結合のアンプを再び作ってみようと思っています。
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。