■ヨハン・シュトラウス/喜歌劇 「こうもり」
 
今回は、オペラ・・・といっても私はイタリア・オペラはどちらかと言うと、苦手です。今回の投稿は、ヨハン・シュトラウスⅡ世の喜歌劇「こうもり」です。私にとってJ・シュトラウスⅡ世の音楽は、多くのワルツやポルカなど、明るく楽しい曲が多く大好きです。J・シュトラウスⅡ世のオペレッタでは、この「こうもり」のほか、「ジプシー男爵」「ヴェネツィアの一夜」「ウィーン気質」などの曲があり、これらもCDを所有して聴いていますが、やはり「こうもり」が最高の傑作ではないでしょうか。オペラが好きな方の中には、この曲は台詞(セリフ)が多いため、つまらないし、曲も好きじゃない・・・と仰る方も多いと思いますが、私は、この「こうもり」やレハールの「メリー・ウィドウ」「微笑みの国」などが好きです。
 
さて、「こうもり」ですが、特に集めるつもりはなかったのですが、次の7種類のCD、DVDがライブラリーとしてあります。
 
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮イメージ 1
 フィルハーモニアO/合唱団
 シュヴァルツコップ、リタ・シュトライヒ
ニコライ・ゲッダ、ヘルムート・クレブス
エーリッヒ・クンツ 他 (1955年)
 
 
 
 
 
 
 
 
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮イメージ 2
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団、合唱団
 エーベルハルド・ヴェヒター、ヒルデ・ギューデン
エーリヒ・クンツ、ゲルハルト・シュトルツェ
ジュゼッペ・ザンピエリ 
19601231日 ウィーン(ライヴ)
 
 
 
 
 
 
 
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮イメージ 3

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 
ウィーン国立歌劇場管弦楽団

ヒルデ・ギューデン、エリカ・ケート
ヴァルテマール・クメント
ジュゼッペ・ザンピエリ、ワルター・ベリー

レジーナ・レズニック
エーベルハルト・ヴェヒター、他 (1960年)
 
 
 



■カルロス・クライバー指揮イメージ 7
バイエルン国立管弦楽団/合唱団
バメラ・コバーン、エーベルハルト・ヴェヒター
ジャネット・ベリー、ヴォルフガンク・ブレンデル
ベンノ・クッシェ 他 
1986年ミュンヘン/ライブ映像) DVD
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 4
■カルロス・クライバー指揮
バイエルン国立管弦楽団/合唱
エーベルハルト・ヴェヒター、グンドラ・ヤノヴィッツ
キャロル・マローン、ブリギッテ・ファスベンダー
ワルデマール・クメント 他
録音年月日不詳(ステレオ・ライブ録音)
 
 
 
 
 
 
■クレメンス・クラウス指揮イメージ 5

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団

ユリウス・パツァーク、ヒルデ・ギューデン
クルト・プレーガー、ジークリンデ・ワーグナー
他 (1950年)
 
 
 
 
 
 
 
■フェレンツ・フリッチャイ指揮イメージ 6
RIAS交響楽団
ペーター・アンダース、アニー・シュレム
リタ・シュトライヒ、 ヘルムート・クレープス
ハンス・ヴェッケ 他 (1949年)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、アンチ・カラヤンの私ですが3種類のCDがあります。1960年12月31日のウィーン国立歌劇場でのライブ録音は、何年か前に正規録音として発売されたもので、モノラル録音ですが、拍手などライブの雰囲気もあり好演ですが、ステレオで聴くなら、やはりデッカに残したウィーン・フィルハーモニーOとの1960年盤でしょう。1960年の録音ですが、音に不満はありません。この録音の最大の特徴は、ガラ・パフォーマンスとして、当時のデッカの大物歌手たちによる歌が数多く収められていることです。コレナ、ニルソン、デル・モナコ、 サザーランド、プライス、シミオナートといった歌手たちです。中にはJ・シュトラウスⅡとは全く時代の異なる1950年代から60年にかけて流行した曲などがあり、中でもニルソンが歌う、ミュージカル「マイ・フェア・レディー」の「晩中踊れたら(踊り明かそう)」には驚きです。
何かの本で読みましたが、ここの「ガラ・パフォーマンスはカラヤンの指揮ではない」という話もあるようですが、私にはわかりません。
この録音は華やかで聴く「こうもり」としては良いのですが、モノラル録音とはいえ、1955年録音のフィルハーモニアOとのEMI盤は、若いカラヤンが感じられ、軽妙さやセリフの雰囲気などでは、こちらの旧盤のほうが良いかもしれません。(LP時代は、このレコードが私の愛聴盤で、今でも持っています)
 
カルロス・クライバー盤ですが、ここで紹介したCDは、DGに録音したものや映像とは異なる録音。このCDは、MAD IN  USA の海賊版?、録音年も音源の出所もわかりませんが、ステレオ録音で、ライブ録音としては、まずまずの音です。
会場での拍手や、ざわめきなど雰囲気も良く捉えていて、オーケストラにも緊張感もみられ、好演だと思います。(驚くほど安価なCDでした)
 
しかし、カルロス・クライバー盤では、ここに紹介した1986年のミュンヘンにおけるライブ映像が最高でしょう。舞台での雰囲気も良く伝わり、クライバーの指揮する映像も多く出てくるので、楽しめる映像です。見ていると最初の序曲からわくわくします。この作品の楽しさに加え、生命力を感じる隙のない演奏だと思います。「こうもり」では最高の演奏、演技で、おすすめのDVDです。「こうもり」は、この1枚があれば十分。
 
クレメンス・クラウスの指揮したウィーン・フィルとの1950年盤は、ユリウス・パツァーク、ヒルデ・ギューデンなど、当時の名歌手が揃っていますが、この録音、残念ながらセリフが全てカットしてあります。やはり、この曲はセリフが欲しいところです。まあ、セリフがお嫌いな方で、純粋に音楽だけを聴きたいと仰る方には、モノラル録音ですが、上品な演奏で良いと思います。
 
最後のフリッチャイですが、10枚組の廉価盤BOXの中に収められたものです。良くも悪くもない、まとまりのある演奏でしょう。
 
 
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では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。