■ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲集 「四季」
協奏曲集「和声法と創意への試み」op.8 から op8-1/op8-2/op8-3/op8-4
※2021/03/17 追加投稿
チョン・キョンファのCDを追記しました。
クラシック音楽について、毎日、投稿をしておられる、おなじみのGustavさんが、最近、投稿されたバーンスタインのヴィヴァルディの「四季」についての記事を読んでいたら、ヴィヴァルディが聴きたくなり、ヴァイオリン協奏曲集の「四季」とヴィヴァルディの最も有名な宗教曲と言える「グロリアRV589」を何枚か聴きなおしてみました。この「四季」の投稿の後に、「グロリア」についても投稿し、紹介したいと思います。この「グロリア」はヴィヴァルディの曲では私の最も好きな曲です。
さて、ヴァイオリン協奏曲集の「四季」ですが、今から45年も前の大学1年生の時ですが、当時、東京(品川区)の武蔵小山商店街のレコード店でアルバイトをしていました。同じ商店街のアーケード内に店舗が3店舗あったのですが、私のいた店はクラシックは、少ししか置いていなかったのですが、イ・ムジチの「四季」が毎週売れていました。同じ日に2枚以上売れて、在庫が無く、クラシックの専門コーナーのあった近くの同じ店まで、お客様を待たせ、走ってとりに行ったことが何回もありました。(今でもこの、お店はあるのでしょうか?・・「フォノ」というレコード店でした。ここで3年間アルバイトをしていました)
とにかく1970年代初めから、このイ・ムジチの演奏する「四季」の大ブームが続きました。私もアルバイトをして初めてのアルバイト代で購入したのが、このイ・ムジチのLPレコードでした。それからは毎月2枚位づつ社員割引でクラシックを購入していました。
そんなこともあり、このレコードには思い出の詰まったものでもあり、何度も聴いたレコードなので、ヴィヴァルディの「四季」と言えば、このLPレコードが定番で、それ以外は考えられませんでした。
今でも私の「四季」のベストは、イ・ムジチの多くの録音がある中で、この1959年の録音盤です。(LPとCDを持っています)
その後、就職してからも「四季」のブームは続いていました。給料でカール・ミュンヒンガー、パイヤールなども購入し、聴いていましたが、衝撃的な演奏をみつけたのです。それがネヴィル・マリナー盤(感想は最後にまとめて・・・)特にこの曲は集めるつもりは無かったのですが、気が付いたら20種類以上になっていました。
私のヴィヴァルディの「四季」のライブラリーは下記のとおりです。この曲は、どうして人気があるのでしょうか・・・?今は、この曲の良さがあまりわかりません・・・と言うか、今は、あまり取り出して聴く曲ではなくなりました。私は心地よく流れるBGM的な演奏を好みます。
この曲は協奏曲集ですが、独奏者より指揮者が主役?となる曲ですね。
■イ・ムジチ合奏団(1959)
フェリックス・アーヨ(ヴァイオリン)
■イ・ムジチ合奏団(1969)
ロベルト・ミケルッチ(ヴァイオリン)
■イ・ムジチ合奏団(1982)
ピーナ・カルミレッリ(ヴァイオリン)

イ・ムジチ合奏団は、1955年のモノラルのアーヨ盤をはじめ、何人かのコンサートマスターと録音をしていますが、私は、やはり前記のように思いれのある1959年のアーヨ盤が好きです。聴きなれているせいか、早くも遅くもない心地よく聞こえるテンポと、見事なアンサンブル、「四季」は、この1枚があれば十分とも言えるのではないでしょうか。上の写真は45年前のLPです。中に全曲の楽譜が入っていました。
■イタリア合奏団
グリエルモ(1番)/サルヴィ(2番)/クァルタ(3番)/ツェッティ(4番)
(ヴァイオリン)

この録音は「春」「夏」「秋」「冬」の曲ごとにヴァイオリンのソロが変わるという録音ですが、明るいまとまりのある、飽きのこない演奏、やはり、この曲はイタリアの楽団があっているように思います。
■ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内O(1958)
クロツィンガー(ヴァイオリン)
■ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内O(1972)
クルカ(ヴァイオリン)

今回改めて、1958年盤を聴いてみました。昔は、この演奏が好きだったのですが、今聴いてみると、強弱のはっきりした演奏ですが、テンポが遅めのため、少しだれた感じがします。しかし、イタリアの楽団とは違ったドイツ的?な感じのところが多少、見られます。
■ネヴィル・マリナー/アカデミー室内管弦楽団 ラヴディ(ヴァイオリン)
この演奏には驚きました! 通奏低音はホグウッドのチェンバロがユニークというか、あまりにも自由奔放!斬新と言えば斬新で、新鮮さを感じますが・・・多少私にはイ・ムジチの演奏から見ると違和感を感じる演奏です。好みが分かれる演奏ではないでしょうか。LPがあるのですが、探しても棚に埋もれてしまい、今回の試聴では見つかりませんでした。
■アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
マリナーで驚いたと思ったら、これはもっと凄いとんでもない演奏!

軽快なBGMとはイメージがあまりにも異なり、全曲をとおして、あまりにも斬新、あまりにも鮮烈!インパクトが強すぎる演奏。とんでもないテンポ設定には、驚きです。特に「秋」の第3楽章はユニークな解釈と早いテンポ!、そして「冬」の第2楽章のテンポは異常とも言えるハイスピード!・・・ここの描写は「雨」ですが、シトシト降る雨ではなく、かたい地面からはじけるような「雨」ですね。
この録音は完全に好みが分かれる解釈ですね。しかし、この演奏は一聴の価値ありです。
■カラヤン/ベルリン・フィルハーモニーO
シュヴァルベ(ヴァイオリン)
■カラヤン/ウィーン・フィルハーモニーO(1984)
ムター(ヴァイオリン)
■カラヤン/ウィーン・フィルハーモニーO
(1984/08/27ザルツブルグ・ライブ) ムター(ヴァイオリン)
■カラヤン
ベルリン・フィルハーモニーO
(1987ライブ)DVDムター(ヴァイオリン)

カラヤンファンの方は、これらの演奏・・・好きなんでしょうね・・・ カラヤンの指揮する協奏曲は、どちらかと言うと独奏者より、カラヤンが主役になってしまい、完全にカラヤンの「四季」になってしまう感じです。カラヤンの「四季」は全て持っていますが、あまり聴くことはありません。
■パイヤール/パイヤール室内O シャリ(ヴァイオリン)
丁寧なまとまりのある演奏ですが、生でパイヤール演奏会を聴いた時は、あまりにもひどかった・・・・田舎の都市なので聴衆を馬鹿にしたのでしょうか、風邪をひいていたのか、大きな音でコンマスが鼻をすすりながらの演奏で、音もバラバラ・・・レコードでは素晴らしい演奏なのにがっかりし、それ以来、パイヤールのLPは買わなくなりました。
■ルイ・オーリアコンブ/トゥールーズ室内O
古い録音ですが、なかなかです。
※2021/03/17 追加投稿
チョン・キョンファの演奏を追記しました。とんでもない名盤でした。
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後は、ライブラリーの紹介だけにしましょう。特に斬新な演奏で無ければ、聞き流しのBGMでOKの曲です。なかなか良い演奏が多いです。
■イタリア室内O
アッカルド(ヴァイオリン)
■グイド・カンテッリ/ニューヨーク・フィルハーモニック
■ムーティ/ミラノ・スカラ座・フィルハーモニー合奏団
フランツェッティ(ヴァイオリン)
■リシィ/カメラータ・ルシィ・グスタード
メニューイン(ヴァイオリン)
■ストコフスキー/ニュー・フィルハーモニアO
ビーン(ヴァイオリン)
■ピノック/イングリッシュ・コンサート
スタンデイジ(ヴァイオリン)
■シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド
■ガンゼンハウザー/カペラ・イストロポリターナ
西崎崇子(ヴァイオリン)
■フライブルク・バロック・オーケストラ
ゴットフリート・フォン・デァ・ゴルツ
■フェデリコ・フェッリ/アンサンブル・レスピーギ
マルコ・ロリャーノ(ヴァイオリン)
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。