■R・シュトラウス管弦楽曲集/ケンペ

R・シュトラウスと言えば、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」が有名ですね。この曲は、ステレオ録音時代になってから広いダイナミック・レンジを必要とする曲のせいか、クラシック音楽を好まないオーディオファンでも、この曲の音源を持っている方は多いのです。
クラシックをあまり聴かないオーディオ・マニアは、この曲の冒頭部分の数分間だけを聴いて、「音が良い・・」とか、「ダイナミック・レンジが広い・・」だのと、音に対する能書きを語るのです。R・シュトラウスの音楽を聴いているのではなく、単なる「音」の評価にこの曲を使用しているだけなのです。悲しいですね。全曲を聴いても30分程度の曲なのでクラシック・ファンとしては全部聴いてほしいものです。
これは本当の話で、昔、オーディオ・チェック用のレコードやCDが良く出ていましたが、必ずと言っていいほど、この曲の冒頭部分だけがおさめられていました。
さて、このBOXは9枚のCDにまとめられたシュターツカペレ・ドレスデンとのR・シュトラウスの管弦楽を網羅した曲集。1曲、1曲を見ていけばカラヤンや、ベーム、ショルティ、メータ、プレヴィン、マゼール、ライナーなどなど、名盤とされるものが多いのですが、まとまった曲集としては、このルドルフ・ケンペのものが最も良い気がします。どの曲も甲、乙つけがたい名演だと思います。曲によっては多少、地味なところや真面目すぎる部分もありますが、それがかえって、飽きのこないスタンダードな演奏になっているのではないでしょうか。まとめて聴くなら、このケンペ盤がオススメです。
BOXの曲目は下記の通りです。(順不同です)
R.シュトラウス:管弦楽作品集
【曲目】
交響詩「英雄の生涯」
「ドン・ファン」
「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
家庭交響曲
ブルレスケ
ホルン協奏曲第1、2番
オーボエ協奏曲
交響的練習曲
二重小協奏曲
家庭交響曲
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「死と変容」
バレエ「ヨゼフ伝説」交響的断章
バレエ「町人貴族」組曲
バレエ「泡立ちクリーム」からワルツ
楽劇「薔薇の騎士」からワルツ「ケンペ編」
楽劇「サロメ」から7つの ヴェールの踊り
ヴァイオリン協奏曲
アルプス交響曲
交響詩「ドン・キホーテ」
交響詩「マクベス」
交響詩「イタリアより」
クープランのクラヴサン曲による舞踏組曲
メタモルフォーゼン
では、今日はこのへんで・・・・HIROちゃんでした。
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