■ジャンク・コーナー/真空管編 13
  4M-P12 真空管
 
  今回、紹介するジャンクな真空管は4M-P12です。
オールドファンの方のジャンク箱の中には、今でも必ず眠っている真空管のひとつではないでしょうか。
 この4M-P12は電力増幅用の5極管ですが、ラジオやアンプに使用された例は見たことがありません。アンプの自作例も少ない出力管です。
 実は4M-P12は、600mAトランス・レス用の真空管で、主に真空管テレビの音声出力用として使用していた、7ピンのMT出力管です。
下記に各社の4M-P12を紹介します。見た目は6AR5にそっくりです。(ソケットのピン接続も6AR5と同じです)
 
イメージ 1
 
 左からマツダ(東芝)、三菱、NEC、ナショナル(松下)
 
 ジャンク品の他に元箱入りのものもあります。ナショナル製のものは、包んでいるセロファンも剥がしていない未開封の新品です。
結構、昔ですが、秋葉原の普通の部品店の棚に、なぜか他の真空管は無く、この真空管だけが置いてあったものを全部買ってきたもの。「いくらですか~?」って聞いたら・・「う~ん・・150円でいいや・・・」「じゃあ全部・・・」と言って購入した新品です。
 
イメージ 2
 
 トランス・レス・テレビ用のため、ヒーター規格も4.7V0.6Aと、少し使いにくい規格になっています。しかし単独で使用する場合は電源トランスの5Vや6.3Vの端子から抵抗をシリーズに入れて電圧を下げれば、普通に点火することができます。
 
 イメージ 34M-P12の主な規格を規格表から見てみると・・・・
 Ep:180V、Ip28mAでのA1シングルでの動作例しか掲載されていません。このときのEgは-6VでRLは6KΩ、出力が1.8Wとなっています。
 しかし最大プレート電圧は250V、プレート損失は8.5Wとなっていて、これは6AR5と同じです。
 ですから規格表の動作例よりは、かなり無理のきく出力管だと思います。
 
 以前に紹介済みのシングル・アンプですが、6AR5とピン接続が同じなので、コンパチブル・アンプとして真空管ソケットの1番ピンと7番ピンを接続し、ヒーター電圧のみ切り替えによる、6AR5/6AQ5/4M-P12の兼用アンプを作ってあります。
 
イメージ 4
 
 6AR56AQ5と比較しても、ほとんど変わらない音を出してくれています。
このアンプの回路図等、詳細はこちらです。後から見てください。
     ↓
 
 そのうち、他のテレビ管をドライブ管として使用した4M-P12のアンプを改めて作ってみようと思っています。
 
■ジャンク・コーナー/真空管編 12は、こちらです。
6U8(5U8/6U8A/9U8A)真空管
 
■ジャンク・コーナー/真空管編 11 は、こちらです。
6BX6真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 10 は、こちらです。
6GK5/(6FQ5A)/6HA5/(6HQ5) 真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 9 は、こちらです。
6AV6/12AV6/3AV6 真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 8 は、こちらです。
6AN8/5AN8 真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 7 は、こちらです。
6Z-P1、3Y-P1 真空管 
■ジャンク・コーナー/真空管編 6 は、こちらです。
6J6(5J6)、6M-HH3(5M-HH3)真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 5 は、こちらです。
今後、紹介予定の主なジャンク真空管リストです。
■ジャンク・コーナー/真空管編 4 は、こちらです。
6CS7 真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 3 は、こちらです。
6BN8 真空管
http://blogs.yahoo.co.jp/hirochan29dec2951/67482583.html
■ジャンク・コーナー/真空管編 2 は、こちらです。
6DJ8、6R-HH8、6R-HH2、6BQ7A 真空管
■ジャンク・コーナー/真空管編 1 は、こちらです。
  
12R-LL3、12AV7、5965、5963 真空管
    
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。