■ライン・コントロール・アンプ 計画 その4(最終)
 ・・・・昨日、完成しました・・・・
 
トランス出力のライン・コントロール・アンプが昨日、完成しました。アンプ自体は直ぐに出来たのですが、若干、ハムが出ましたのでハム取りに時間がかかりました。
イメージ 1 完成したライン・アンプです。前に壊したアンプのケースを、そのまま再利用しました。
 リード社のLH-4という汎用ケースに組み込んだ物で、大きさは、W220×H130×D220と非常にコンパクトなライン・アンプになっています。
 
イメージ 2 ケース内の部品の配置です。後で述べますがハム防止のため真空管とボリューム、入力切換えスイッチ部分は、薄い銅板で簡易的にシールドをしました。
※2015/06/13
  追加投稿
 この配置は前のアンプのまま使用しましたが、間違っています。電源トランスの位置は前だと駄目です。後ろ側ですね。。。。何故、こんな配置にしたのだろう・・・
 
  
    
■回路について
  最初に回路図を示します。
 
イメージ 3
 
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
 今回の回路は、これ以上、簡単には出来ない非常にシンプルなコントロール・アンプにしました。入力はCD用とイコライザ・アンプを繋ぐAUX端子の2系統のみです。また、「高音」「低音」の音質調整は省略しました。聴く部屋の状態や、音源の録音特性などにより、音質調整が必要といわれる方が多いのですが、音質調整回路を付けると、私の場合、技術が無いので音がボケてしまいます。また回路が複雑になりハムやノイズの原因にもなってしまうので、ほとんど付けません。1台だけ作りましたが結果として、やはり駄目でした。
プリ・アンプやコントロール・アンプに音質調整は必要ない・・・というのが私の考えです。
 
 
・電源部について
 
 電源トランス(山水PV-60A)は元々、FMチューナーやプリ・アンプ用のトランスで、B電源はブリッジ整流用となっているので、今回は整流管(6X4)とシリコン・ダイオードを併用したブリッジ整流としました。(何となくブリッジ整流はアースが浮いている感じで何となく好みません。今回、最初は、あえて半波整流でも試してみましたが、極わずかにハムが出たので、ブリッジ整流にしたのですが、結果的には半波整流でもブリッジ整流でもハムは、ほとんど同じレベルで、出ませんでした。
 音に違いは無いようですが、半波整流の音が良い・・・と仰るマニアの方もいらっしゃるので、後から半波整流に戻そうかとも考えています。
 このトランスの容量なら半波整流にしてもB電源の電流不足にはなりません。
 なお、B電源の複雑な定電圧回路などは、基本的には必要無しと考えています。
 6AR5のヒーターは当初は片側をアースしましたが、最初は、ごく僅かハムがあったのでヒーター・バイアスに変更しましたが、ほとんど変化はありませんでした。
 
・6AR5/6AQ5の動作について
 
 3極管接続による動作です。前にも書いたように6AR5と6AQ5の真空管ソケットの接続は異なりますが、ソケットの1番ピンと7番ピンを繫いでおくと、どちらでも挿し換え出来るコンパチブル・アンプになります。
 メイン・アンプではないので、プレート電流は、それほど流さなくてもライン・アンプとしてならば、数mA(5mA程度)で充分だと思います。
 しかし、せっかく出力管を使用したので、ライン・アンプとしてはたっぷりと電流を流します。6AR5も6AQ5でも、ほとんど同じくらいのプレート電流値(16~18mA)となり、バイアス電圧も大体、同じ位(16~18V)になりました。
 なお、6AR5/6AQ5のカソード抵抗に50V47μFのケミコンを付けると、かなりゲインが高くなり、少し使いにくくなります。ゲインを下げる方法はいくつかあるのですが、試しに、このコンデンサを省略すると使いやすいゲインになりました。省略しても、「音」そのものの変化は今のところ感じられません。今後、このケミコンは付けるか付けないか、少し検討したいと思います。
 
■ハム取りの秘策・・・・???
 
 秘策というほどではありませんが、当初の完成時には若干ですが、ハムが出たのでアースの引き回しなどを変更したのですが、あまり変わりません。ほとんど目立たない程度ですが、メイン・アンプとは異なるのでノーハムでないと気分が悪くなります。
 イメージ 4今回はケースも小さく、また、前のアンプについていた小型の切換えスイッチも裸のままなので、どうしても電源部からハムを拾ってしまうようなので・・・?写真のようにボリュームと入力切換えスイッチ部分、それからついでに真空管まで、薄い銅板で囲うようにしたところ、ハムはぴたっと激減しましたが、それでも何故か今回のアンプは、ごく僅かにハムが残ります。問題となるほどではありませんが、完全ノーハムに調整するつもりです。
 ケース入りなので銅板を使用しても表からは見えません。。。。
 
■音について
 
 音の評価は大変、難しいのですが6AR5と6AQ5の音の違いは正直、分かりません。どちらも同じ音に聴こえます。
今回のアンプは、クリヤーさはトランス出力のためか、やや不足がちに感じます。しかし音自体は非常にしっかりとした力強い音に感じました。
【参考記事】
 同じ書庫内に下記のプリアンプの記事があります。
下記のアドレスをクリックすれば直接記事に繋がります。
■ライン・コントロール・アンプ計画その3
  使用ケース/出力管の決定/使用トランス・・・・・
  トランスの磁気シールド取付・・・・シャーシ加工・・・・
■ライン・コントロール・アンプ計画その2
  ・・・・使用真空管について・・・・
■ライン・コントロール・アンプ計画その1
  ・・・・使用トランスについて・・・・
■フォノ・イコライザー付きプリ・アンプ(2台分)
■テレビ管6M-HH3を使用したコントロール・アンプ
■コンパチブル・コントロール・アンプ
■12AU7/5814/5963コントロール・アンプ
  6AR5/6AQ5コントロール・アンプ
■CR型イコライザー・アンプ (2台分)
12AX7A ― 12AU7A プリアンプ(NF型イコライザー回路採用)
 
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。