■ライン・コントロール・アンプ計画 その2
  ・・・・使用真空管について・・・・
 
  出力管を単管で使用した、非常にシンプルなトランス出力のライン・コントロール・アンプの製作を計画しています。非常に単純な回路で作りますので、1日もかからずに出来てしまうのですが、出力管を何にしようかと考えています。そこで今回は、手持ちの中から使用する出力管の候補をいくつか、簡単に紹介したいと思います。
 
 パワー管をライン・アンプとして使用するので、3極管又は5極管、ビーム管の3極管接続として使用します。71A45などの直熱古典管によるライン・アンプも面白いのですが、そのうち作るとして、今回は傍熱管のGT管かMT管で作りたいと思います。
 
 まずは純3極管にこだわるなら・・・・・
 
イメージ 1  東芝の6GA4があります。私の好きな真空管なのですが、2本しか無く、しかもアンプに使用しています。手元に予備球が全く無いのが残念。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イメージ 2そこで6GA4のピンチヒッター・・・・双3極管ですが6BX7なら何本か新品が手元にあります。ユニットの半分は6GA4に特性が似ていますので1本あれば左右両チャンネル分がまかなえます。
 ただし、この6BX7は、かなり放熱しないと熱いのでケースに入れる場合には工夫が必要です。
 
 
 
 イメージ 3テレビの偏向管でRCAの6AH4も良さそうです。この6AH4ではシングル・アンプを作っていますが、なかなかの音です。6GA4を少し小ぶりにしたような特性の純3極管です。小型のGT管なのでケースにも楽に組み込むことが出来ます。
 
 
 
 イメージ 4MT管の純3極管なら、これもテレビの偏向管で6RA9の新品が何本か手元にあります。これもアンプを作っています。ただ、直線性はイマイチでしょうか・・・・
 
 
 
 
 
 
 純3極管では、これくらいしか持っていません。そこで考えたのが5極管やビーム管の3極管接続です。
 
 EL34なんてなことも考えましたが、ヒーター電流が1.5Aなので、今回は候補から外しました。3極管接続での候補管は次のとおりです。
 
 イメージ 56L6-GC、少しおおげさですが、この6L6の3極管接続の音は、実にご機嫌な音なので候補としては面白い球ですね。この球なら右の写真の東芝製のものや、ほぼ同じ特性のソヴテック製の5881など、他にもかなりの本数があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イメージ 135極管の6F6-GTです。6F6はラジオ球なので・・・といわれるマニアの方もおりますが、この6F6の3極管接続の特性は直線性もきれいで、音が素晴らしく綺麗です。ソフトでありながらクリヤーな音だと思います。NEC製が10本以上あります。
 
 
 
 
 
 イメージ 66V6-GTです。6V6はビーム管ですが、3極管接続の特性は6F6と非常に似ています。3極管接続にした場合には6F6よりは若干、μ(増幅率)が大きいようです。東芝製(通信用)のストックが数本あります。
 
 
 
 
 軽い動作の設計を予定しています。6F6の3極管接続で設計すれば、ピン接続は6F6、6V6、6L6は同じですので、そのまま挿し換えが出来ると言うのが面白いところです。
 
 イメージ 7今回は・・・・新しいアンプケースを購入する余裕がありません。そのために既存のコントロール・アンプ1台を壊し、そのケースで製作を考えています。そうすると小型のケースなので使用するパワー管はMT管かな?という事になります。
 前述の3極管6RA9以外ですと5極管かビーム管の3極管接続という事になります。
 
イメージ 8 最初の候補は6BQ5・・・このパワー管の3極管接続の音も定評があります。6BQ5なら上の写真の中古品の他に東芝製の通測用新品が16本手元にあります。しかし、この6BQ5は、いずれプッシュプル・アンプなどを作りたいので残したいと思います。
 全て未開封の通則用です。
 
 
 イメージ 95極管の6AR5です。これも6F6と同じように5球スーパー用のラジオ球で駄球と、酷評するマニアがおりますが・・・とんでもない・・・この6AR5の3極管接続の特性は直線性も良く、素晴らしい音です。音の感じは6F6の3極管接続に似た感じです。この球は中古品の他に東芝などの新品とGEの新品など10本位は手持ちがあります。
 
イメージ 10
 
 
 イメージ 11ビーム管の6AQ5です。6V6と特性は同じです。この真空管も上記の6AR5同様、中古品と新品が多く手元にあります。この6AQ5の3極管接続は6AR5の3極管接続の音とほとんど同じです。6AR56AQ5ソケットの1番ピンと7番ピンを繫いでおくと、そのまま挿し換えが出来ます。その場合には6AR5で設計します。
 
 下記の写真は東芝製の通則用6AQ5の未使用管です。
 
イメージ 12
 
何種類か、手持ちのストックのある候補管を紹介しましたが、アンプ・ケースの大きさなどを考えながら、何を使用するか決めたいと思います。
 
 次回の投稿は、完成の報告かもしれませんね・・・・
 
【参考記事】
 同じ書庫内に下記のプリアンプの記事があります。
下記のアドレスをクリックすれば直接記事に繋がります。
■ライン・コントロール・アンプ計画その1
  ・・・・使用トランスについて・・・・
■フォノ・イコライザー付きプリ・アンプ(2台分)
■テレビ管6M-HH3を使用したコントロール・アンプ
■コンパチブル・コントロール・アンプ
■12AU7/5814/5963コントロール・アンプ
  6AR5/6AQ5コントロール・アンプ
■CR型イコライザー・アンプ (2台分)
12AX7A ― 12AU7A プリアンプ(NF型イコライザー回路採用)
では、今日はこのへんで・・・・・HIROちゃんでした。