■ウィルヘルム・ケンプ の
  ベートーヴェン・ピアノ協奏曲 全曲
 
  以前、ベートーヴェンのピアノ協奏曲については、投稿していますが、今回は、その中からウィルヘルム・ケンプの音源についての紹介です。
 私は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲が好きで、結構、多くの音源を持っています。その中でもバックハウス/イッセルシュテット指揮/ウィーン・フィルハーモニーOの演奏が愛聴盤なのですが、ケンプも好きなのです。
 
 
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 ケンプの演奏では、これまで、右側写真のCD、1960年代のフェルディナント・ライトナー指揮/ベルリン・フィルハーモニーO(BPO)とのステレオ録音で全曲を持っていて、モノラルのケンペン指揮/BPOとの旧録音も一部、LPレコードで持っていました。
 
 
 
 
イメージ 1 何ヶ月か前に、全てモノラル録音ですが、10枚組のケンプの廉価盤BOXに第1番から第5番までの旧録音全曲がおさめられていたため、つい通販の購入ボタンを押して購入してしまいました。
 モノラル録音とはいえ、シューマン、ブラームス、モーツアルト、リストなどの協奏曲の他、ベートーヴェンのピアノ・ソナタが6曲ほどおさめられたお買い得のBOXです。
 
 さて、この録音は1953年、パウル・ファン・ケンペン指揮/ベルリン・フィルハーモニーOとの録音です。
私には基本的にケンプの演奏スタイルは、旧録音もステレオ録音も同じように聴こえます。オーケストラは、どちらもBPOですが、全曲をあらためて聴くと、個人的には晩年に録音したステレオ盤の円熟した、枯れた演奏?も良いのですが、若さがみられる、こちらのモノラル盤の方が、力強さを感じ好ましく思います。
 また、この録音はピアノ協奏曲なのですが、おなじBPOでもライトナー指揮とは異なり、かなり重厚で迫力のあるオケです。1953年と言うと、BPOは、まだフルトヴェングラーの時代です。その関係かどうかは分かりませんが、このケンペン指揮のBPOの音は、迫力が凄く、ピアノよりオーケストラに関心がいってしまう感じのところもあるくらいです。ケンプとケンペン/BPOとのこの協奏曲の演奏は、多少武骨な所も感じますが、正にドイツ的な重厚なベートーヴェンを聴かせてくれます。
 なお、第1番から第4番までのカデンツァはケンプによる演奏のようです。
 
 
【関連した音盤の紹介】
 ピアノのケンプはドイツのピアニストですが、ケンペンはドイツ人ではなく、ベイヌムやメンゲルベルクと同じオランダの指揮者。ケンペンは、この協奏曲の録音とほぼ同じ1951年から53年にかけてBPOとベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」と7番、8番の録音を残しています。
 
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 この演奏も重厚で迫力のあるベートーヴェンを聴かせてくれます。特に3番「英雄」は、ど迫力の超名演。モノラル録音ですが音は悪くありません。鑑賞には問題無しです。興味のある方には、ぜひ聴いていただきたい録音です。
 
 
 
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では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした