■ヴェルディのレクイエム
※2015/03/03 21:10 追加
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ます。申し訳ありませんでした。
レクイエムと言えば、モーツアルトや、ケルビーニ、フォーレ、ヴェルディ、ベルリオーズ、サン=サーンス、ドボルザーク、グノー、デュリュフレなどなど、多くの名曲があります。また通常のレクイエムとは異なりますが、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」やブリテンの「戦争レクイエム」などがあります。これまで、このブログでは私の最も好きな、フォーレとラターの2曲のレクイエムをライブラリーとあわせ紹介しましたが、前記のレクイエムについても今後、機会を見て紹介したいと思います。
以前、アマチュアの合唱団に所属していた時に、モーツアルトとケルビーニ、フォーレの全曲を歌った経験があります。特にフォーレのレクイエムは3度、ステージで全曲を歌ったこともあり、私にとっては最も好きなレクイエムとなっています。
さて、今回紹介するヴェルディのレクイエムですが、ヴェルディというと、まずはオペラでしょう・・・・私は何故かオペラは、敷居が高く苦手です。オペラというと時代背景が古く、神話や伝説的な悲劇が多い?ためか性格的にも合いません。
ヴェルディのオペラは、現実的な人間ドラマ的なものが多いのですが、それでもなかなか馴染めません。・・・・と言いつつ、ヴェルディのオペラは全作品ではありませんが、17曲ものCDやDVDを持っています。しかし未だに聴いていないものが半分近くあり、ヴェルディのオペラ・ファンからは、「買っただけで聴いていないとは、けしからん!」 と叱られそうです。そうなんです。ヴェルディのオペラは、ただライブラリーとして持っている・・・という安心感だけです。多分よほど気が向かないとヴェルディのオペラは棚にうずもれてしまうでしょう。せいぜい対訳も見ないで、ただの音楽としての 「つまみ聴き・・・」 になるかも。
レクイエムを書くつもりが無かったヴェルディですが、彼が敬愛したイタリアの詩人、作家であるアレッサンドリ・マンゾーニの一周忌のために作曲した「レクイエム」です。はっきり言って私はヴェルディのレクイエムは、あまり好きではありません。あまりにも劇的な演奏で相性が合いません。ヴェルディは 「オペラのように歌ってはいけない」 と言ったようですが、この曲はオペラをきいている感じの曲にしか、私には聴こえません。
特にあまりにもドラマティックな 「怒りの日」 でのバス・ドラムの激しい打撃音には耐えられません。
もし、私が死んで葬式で、この 「怒りの日」 を蔡場で聴かされたら、棺箱の中から 「うるさ~い!静かにしろ~安らかに俺を死なせてくれ~!」 と足で棺桶を蹴飛ばすでしょう。(笑い)
我家は天台宗の仏教で寺の世話人もしていますが・・・・もし、私の葬式でレクイエムの曲を流すとすれば、絶対にフォーレかラターのレクイエムです。。。。。
このレクイエムは、オペラ作曲家が作曲したステージ用のレクイエムでしょう。前置きが長くなりましたが、私のあまり好きでもないヴェルディのレクイエムのライブラリーは、下記の10種類です。売れ残りバーゲンで購入したものもあるために、自然と集まりました。
■アルトゥーロ・トスカニーニ指揮/NBC交響楽団、
ロバート・ショウ合唱団 (1951年)
ヘルヴァ・ネッリ, フェドーラ・バルビエリ, ジュゼッペ・ディ・ステファノ,
チェーザレ・シエピ (モノラル録音)
■フェレンツ・フリッチャイ指揮/ベルリンRIAS交響楽団・合唱団、
聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊
マリア・シュターダー, マリアンナ・ラデフ, ヘルムート・クレプス,
キム・ボルイ (モノラル録音)
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィル,
ウィーン楽友協会合唱団 (1972)
ミレッラ・フレーニ、クリスタ・ルートヴィヒ、カルロ・コッスッタ、
ニコライ・ギャウロフ
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー
管弦楽団, ウィーン楽友協会合唱団
ヒルデ・ツァデク、マルガレーテ・クローゼヘルゲ・ロスヴェンゲ、
ボリス・クリストフ
1949年8月14日 ザルツブルク音楽祭 (ライヴ・モノラル録音)
■ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー
管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団
レオニー・リザネク、クリスタ・ルートヴィヒ、ジュゼッペ・ザンピエリ、
チェーザレ・シエピ
1958年8月21日 ザルツブルク音楽祭 (ライヴ・モノラル録音)
■カルロ・マリア・ジュリーニ指揮フィルハーモニア管弦楽団・合唱団
エリーザベト・シュヴァルツコップ、クリスタ・ルートヴィヒ、ニコライ・
ゲッダ、ギャウロフ
■ロリン・マゼール指揮/モスクワ交響楽団
3000人のワールド・フェスティヴァル合唱団
ヤン・ジェンセン(合唱指揮)
ルチアーノ・パヴァロッティ、シャロン・スイート、ドローラ・ザジック、
ポール・プリシュカ
1990年8月5日 アレーナ・ディ・ヴェローナ (ライヴ) DVD映像
■セルジュ・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィル、同合唱団
エレナ・フィリポヴァ、ラインヒルト・ルンケル、ペーター・ドヴォルス
キー、クルト・リドル
■ミシェル・プラッソン指揮/トゥールーズ・カピトール管弦楽団
ユリア・ヴァラディ、フェリシティ・パーマー、キース・オールセン、
ロベルト・スカンディウッツィ
■ネニア・ゼナーナ指揮/アカデミスク管弦楽団、アカデミスク合唱団
2001年11月 コペンハーゲン大聖堂

この中から1枚選べ・・・と言われたら私はモノラル録音ですがトスカニーニ盤を第1に選びます。音も鑑賞には十分な音質です。
ドラマティックなテンポ感、充実のソリスト陣、また、劇的な「怒りの日」での聴く人を震撼させるバス・ドラムの強打。正に恐怖感があります。長大な「怒りの日」(ディエス・イレ)ですが、「オフェルトリウム」の神秘的な美しさも魅力です。

アンチ・カラヤンですが、宗教音楽離れした劇的なこの作品では、カラヤンもいいです。カラヤンは、この曲を好んで演奏していて録音も多いのですが、壮麗なサウンド、緊張度など、この1972年盤は素晴らしく、ソリストでは特にフレーニの美声が素晴らしいと思います。
世の中では、同じカラヤン盤でも1984年盤のウィーン・フィルの演奏の評価が高いのですが、残念ながら私は聴いていません。この演奏はテノールのホセ・カレーラスの歌があまりにもドラマチックにうまく歌うので、全体のバランスが悪い・・・という評価もあるようです。ホセ・カレーラスもこの曲の録音を多く残していますが、全てオペラのようでドラマチックすぎるようです?・・この曲をカレーラスで聴くなら、私は、クラウディオ・アバド指揮/ウィーン・フィルの1991年盤を聴いてみたいです。
トゥリオ・セラフィンあたりも少し古いですが、聴いてみたい1枚ですね。
【関連記事】 ※2015/09/24 追記
この「声楽・宗教曲・オペラ」の書庫の過去の投稿はこちらです。
http://blogs.yahoo.co.jp/hirochan29dec2951/67766304.html
下をクリックすると記事につながります。
★ヴィヴァルディ 「グロリア」RV589
★ヴェルディの「椿姫」
★ビゼー 歌劇 「カルメン」全曲
★プッチーニのオペラ全集
★ルイジ・ケルビーニの合唱曲
2曲のレクイエムと荘厳ミサ曲(ミサ・ソレムニス)
★グノー/聖セシリア荘厳ミサ曲
★シューベルト/歌曲集「美しき水車小屋の娘」
★ヴェルディのレクイエム
★ソプラノ幸田浩子さんのCDとサイン
★ベートーヴェン/ミサ曲ハ長調
★シューベルトのミサ曲6曲と「ドイツ・ミサ曲」および楽譜の紹介
★プッチーニのオペラ 「ラ・ボエーム」
★私の「オペラ・ライブラリー」
★モーツアルトのオペラ 「魔笛」の名盤(名演奏)
★ラターのレクイエム(ぜひ、聴いて頂きたいレクイエムです)
★フォーレのレクイエムの名盤(名演奏)
★フリッツ・ヴンダーリヒをご存知ですか?
・・・・・・・ 若くして亡くなった名テノール歌手の名盤を紹介
では、今日は、このへんで・・・・・・HIROちゃんでした。
今日の散歩で見つけた春です。。。。。

明日は・・・何が見つかるかな~・・・・・