■バルビローリのシベリウス交響曲 他

シベリウスの曲を得意とする指揮者やオーケストラは、何故かイギリスが多いのは不思議です。シベリウスを好む方が多いのでしょうか・・・
この録音は1966年から70年代にかけてのものですが、ワーナーのリマスター盤で音は悪くありません。
さて、演奏ですが、1曲ごとの詳細な感想は書きませんが、全体的に言えば、「説得力と、決め細かな情感のあるスケールの大きなシベリウス」でしょうか・・・。
このハレ管弦楽団ですが、聴いた感じではオーケストラのアンサンブルは第1級ではないようですが、全体的に素朴感みたいのを感じます。
弦の音も細い感じですが、第3番や、第6番、第7番などでは、それがかえってきめ細かな音楽となっていて、味わい深い演奏になっています。この全集の中では、個人的には第3番と第7番がベストだと思いました。
これ以外では、第1番、第2番では雄大なスケール感があり、第1番では第1楽章がベスト。
第2番では特に4楽章がスケールの大きな演奏です。個人的には第1番の方が良いと思います。(今は、曲自体も1番の方が好きかな~?)
4番ですが詩的な感じが見られますが、少し物足りなさを感じます。私には、この4番だけは、アンチ・カラヤンですが、DG盤のカラヤンの録音が最高。(カラヤン/BPOのオケ、特に弦のアンサンブルには脱帽です)
第5番は華麗です。5番では第2楽章のピチカートにのった木管の音も綺麗です。第3楽章の最後のエンディングが印象に残ります。
その他、このBOXは交響詩や組曲が収められていますが、曲によってはバルビローリの息づかいや、小さな唸り声が、はっきりと聴き取れる録音もあり、どの曲も表現に細やかさが見られ秀演です。
このBOXはシベリウスの交響曲、管弦楽曲の代表的な名演奏・名録音のひとつと言えるでしょう。
※過去のシベリウスの交響曲の投稿は、こちらです。
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■シベリウスの交響曲の名盤・名演奏
このBOXの曲目は下記のとおりです。タワーレコードの通販サイトからコピーさせていただきました。
『シベリウス: 交響曲全集、交響詩』
<CD1>
1. 交響詩「フィンランディア」作品26
2-4. 組曲「カレリア」作品11
5. 交響詩「ポヒヨラの娘」作品49
6. 「悲しいワルツ」作品44
7. 組曲「レンミンケイネン」作品22 第2楽章「トゥオネラの白鳥」
8. 組曲「レンミンケイネン」作品22 第4楽章「レンミンケイネンの帰郷」
<CD2>
1-4. 交響曲 第1番 ホ短調
5-8. 交響曲 第4番 イ短調
<CD3>
1-4. 交響曲 第2番 ニ長調
5-8. 交響曲 第3番 ハ長調
<CD4>
1-3. 交響曲 第5番 変ホ長調
《ペレアスとメリザンド》付随音楽からの組曲 作品46
4. 第1曲「城の門で」
5. 第2曲「メリザンド」
6. 第7曲「紡ぎ車でのメリザンド」
7. 第9曲「メリザンドの死」
8-11. 交響曲 第7番 ハ長調
<CD5>
1-3. 組曲「物語の情景」
4-7. 「愛人(ラカスタヴァ)」作品14
7. ロマンス ハ長調 作品42
8-11. 交響曲 第6番 ニ短調
【演奏】
サー・ジョン・バルビローリ(指揮)
ハレ管弦楽団
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■クナッパーツブッシュのブルックナー交響曲
■フルトヴェングラーとカラヤンのベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
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■マーラー交響曲「大地の歌」
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では、今日はこのへんで・・・・・HIROちゃんでした。