■ミュージカル映画 「マイ・フェア・レディー」 の音楽

5回目のミュージカル映画の紹介は、「マイ・フェア・レディー」
この映画も学生時代、リバイバル上映の時、何度も映画館に足を運んだ、お気に入りの映画のひとつです。
監督はジョージ・キューカー、脚本・作詞はアラン・ジェイ・ラーナー、音楽・作曲はフレデリック・ロウ、音楽監督はアンドレ・プレヴィン。1964年のアカデミー賞の最優秀作品賞、監督賞、編曲賞、録音賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、男優賞 をとったミュージカル映画です。
言語学専門のヒギンズ教授が、ひょんなことから、下町生まれの下品な言葉遣いの花売り娘イライザをレディに仕立て上げる・・・というロマンティック・コメディー。
劇中では、富裕層の社交場であった競馬場でのシーン・・・イライザに恋をしてしまう富裕階級のフレディーなど、まだまだ階級社会の文化が残るイギリスの社会も繰り広げられる映画でもある。
イライザ役のオードリー・ヘプバーンと、ヒギンズ教授役のレックス・ハリソンの素晴らしい演技がみられますが、オードリー・ヘプバーンの歌声はクチパクの吹き替えでマーニ・ニクソンが歌っています。マーニ・ニクソンは、ウエストサイド物語でマリア役のナタリー・ウッドの吹き替えもしている歌手です。
しかし、映画の歌のレコーディングではオードリー・ヘプバーンも録音していて、本番ではそれに合わせ、口パクをして演技をしていたのですが、歌は吹き替えとなっています。一部の曲だけは歌の出だしの部分だけがオードリー・ヘプバーンの声で、後はマーニ・ニクソンの声になっているものもあるようです。
購入したDVDには特典DVDがあり、この中でオードリー・ヘプバーン自身が歌った「ああ、なんてしあわせ!」 (Wouldn't It Be Loverly)のシーンが見られます。ヘプバーンの歌もなかなかのもので、私個人としては吹き替えの必要はないとも思えますが、舞台版でイライザ役をやったジュリー・アンドリュースと比較すると音域などの問題で吹き替えになったようです。
舞台版のイライザ役であったジュリー・アンドリュースは、この映画には出演出来ませんでしたが、同年公開のミュージカル映画「メリー・ポピンズ」の主役で本人が歌い、アカデミー主演女優賞をとっています。
この映画での楽曲は次のとおりです。
第一部
序曲
- なぜ英語が話せない?
- ああ、なんてしあわせ!
- 僕は普通の男
- 運が良けりゃ
- 今に見てろ
- 召使たちの歌
- スペインの雨
- 踊り明かそう
- アスコット・ガヴォット
- 君住む街角で
第二部
- 大使館のワルツ
- うまくやった
- 今に見てろ
- 君住む街角で
- 私に見せて
- 花市場
- だが まずは教会へ
- 男性賛歌
- あなたなしでも
- 忘れられない君の顔
終曲
「運が良けりゃ」「スペインの雨」のように軽快で楽しい曲も多くありますが、メロディーの美しい「踊り明かそう」や「君住む街角」は名曲のひとつといえると思います。(このフレディ役のジェレミー・ブレットの歌である「君住む街角」も吹き替えとなっています)
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■ミュージカル「南太平洋」の音楽
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。