■ウイリアム・スタインバーグ指揮
ベートーヴェン交響曲全集について

つい最近、ウイリアム・スタインバーグの「ベートーヴェン交響曲全集」が発売され、購入しました。
私の持っているベートーヴェン交響曲全集としては、なんと84種類目の全集ライブラリーとなります。曲別に見たら「第5番」や「第9番(合唱)」等は100種類を超えます。
もう、こうなると完全に「ベートーヴェン病」と「CD買い止められない病」という病気です。なお、この病気は、まれに感染することがあります。また、合併症として「慢性金欠病」も発症しますので、ご注意ください(笑)
そのくらい、私にとってベートーヴェンの交響曲は特別なのです。新しい全集でBOXで5000円以下なら基本的に購入してしまいます。もちろん高くても購入するときも多いです。
ウイリアム・スタインバーグはドイツからアメリカに移った名指揮者です。今回の全集は1961年から1965年にかけて録音されたもので、35mmマグネチック・フィルム録音とのこと。ただし、今回のCDはこの原盤からではなく、LPレコードからの「板おこし」と簡単な日本語の説明が書いてありました。実際に良く聴いてみると第9番の「合唱」での第3楽章ではLPからのスクラッチ・ノイズが小さく随所に聴こえます。しかしステレオ録音で音は悪くありません。
さて、肝心の演奏ですが、一言でいえば「全曲とも、ややテンポが速く爽快で力強さが目立つ演奏」と言っておきましょう。特に第1番、第2番の第1楽章、第4楽章などは実に生き生きとした快活な演奏です。第3番は無駄の無いダイナミックな英雄。第5番も特に第1楽章が印象に残る演奏でテンポも速く、たたみかけるような演奏、曲全体としても纏まりのある力強さが見られます。4番、6番、8番もなかなかの好演。ここでも爽快なテンポで曲が進んでいきます。
但し、その他では私には第7番と、第9番[合唱]は少し重厚さや力強さが少し弱いように感じます。全曲とも全体的にもう少し重厚さがあったらな・・・と思いました。
それから私だけかもしれませんが、ピッツバーグ交響楽団の音ですが、何となく管楽器の音が気になりました。どのようにと言われると表現が難しいのですが、音色や感情表現などに難点があるように思いました。もう少しデリカシーさが見られてもいいような気がします。それでも全体的に評価をするとすれば、この演奏は名盤のひとつとして十分楽しめる演奏だと思いました。
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■日本のオーケストラ2008
■カール・ベーム コレクション
では、今日はこのへんで・・・・HIROちゃんでした。