■71Aアンプの製作④
71A・ロフチン・ホワイト・アンプ完成しました。
今日は仕事が休みで、午後から時間があいたので71A・ロフチン・ホワイト・アンプの配線作業をして、夕方完成しました。
部品や真空管は全て、家にあった中古品がほとんどで、今回、新たに購入した部品は1円もありません。0円アンプです。
一昨日のシャシー加工で2時間30分、今日の配線作業は3時間50分でした。2日間での完成です。(シャシー加工から完成まで、実質6時間半位で作り上げたことになります)
完成後の電圧等が設計とは少し違ったので、夜にドライブ管のプレート電圧と71Aのバイアス電圧を調整するために、ドライブ用のB電源抵抗と、ブリーダー抵抗、および電源トランスのB電圧タップを変えて、最終調整としました。
まずは完成したアンプの姿から・・・・

シャシーは塗装はしませんでした。ジャンク箱から未使用の袋に入ったアルミ製の取っ手が出てきたので、取り付けてみました。
中古の出力トランスのタンゴH-5Sは、かなり古くなり塗装が剥げたので、再塗装したものです。
挿してある整流管は半波(片波)整流用の80BKです。80や80Kより一回り小さな整流管です。半波整流で70mAまで使用できるようです。

シャーシ裏の配線の様子です。
左上のトランスは内臓型の小型チョークトランス(10H60mA)
電源トランスと出力トランスの間にあるトランスは5V、0.3A×2の小型ヒーター・トランスです。
71Aのハム・バランサーに使用した100ΩのVRは少し大きめのものですが中古です。
コンデンサ、抵抗は全てありあわせの物を使用したので、初段管のカソードに付けたパスコンは適当な持ち合わせがなかったので50V100μFを使う始末です。(大は小を兼ねるので問題無し)
ロフチン・ホワイト回路は部品も少ないのですが、あまり綺麗な配線に仕上げることはできませんでした。
■71A・ロフチン・ホワイト・アンプの動作
今回完成したアンプの71Aの動作は下記のとおりです。
Ep:162V (302V-140V)
Ip:20.6mA (140V÷6.8KΩ)
Eg:-40V (140V-100V)
RL:5KΩ
Pd:3.3W (162V×20.6mA)
71Aは普通、Ep:180V、Ip:20mA、Eg:-40V Pd:3.6W の動作例なので、ほぼ近い動作です。最大プレート損失は規格表には書かれていませんが動作例から判断すると3.6Wですので、今回の3.3Wは丁度よい動作だと思います。(Pd:3.6Wに対し92%の動作になっています)
■整流管について
今回使用した電源トランスは、B電源がブリッジ整流用のトランスですが、アンプの総電流も少ないことと、半波整流用の80BKの手持ちがあったので、思い切って半波(片波)整流としました。また、ソケットの2番と3番ピンを繫ぎ、80K(80の傍熱管)でも使用できます。80Kに挿し換えても各部の電圧は80BKの使用時と、ほとんど変わりませんでした。
■回路図です。

このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
さて、完成したアンプの音ですが、まだ調整が終わったばかりで、じっくりとは聴いていませんが、ハムはトップグリッドの75だったことと、半波整流のため心配しましたが、交流点火ですが、スピーカーに耳を付けないと、ほとんどハムは聴こえません。また半波整流でも電源トランスのウナリは、あまりありません。
スピーカーから聴こえてきた音は、今までの71Aとは少し異なり、非常にクリアーで清らかな音のようです。
明日は仕事ですが、夕方から時間があるので、ゆっくりと試聴するつもりです。素晴らしい音のアンプに仕上がったと思っています。
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。
【関連記事】
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■71A・ロフチン・ホワイト・アンプの製作③(シャシー加工と使用真空管)
■71A・ロフチン・ホワイト・アンプの製作(部品集め・準備編②)
■71A・ロフチン・ホワイト・アンプの製作(計画・準備編①)
※この下の記事の71Aアンプは、今回とは別の71Aアンプです。
■下記の71A(12A兼用)シングル・アンプの周波数特性
■71A(12A兼用)シングル・アンプの製作 ②
アンプの回路図等の紹介があります。
■71A(12A兼用)シングル・アンプの製作 ①
アンプのシャーシの加工(修復)を中心の記事です。
■71A(171A)真空管とシングル・アンプ
トランス結合の71Aアンプです。
■12A(112A)真空管と71A/12A/31コンパチブル・テストアンプ
■71A・12A・31アンプ集①にも71Aのパラ・シングル、プッシュプルアンプ等の製作投稿がありますので、こちらもご覧下さい。