■6F6/6V6/6L6 三極管結合プッシュプル・アンプ
このアンプは10年位前に作ったものですが、現在は、写真でも、分かるように、アンプの出力トランスを取り外している状態です。
このアンプに使用していた出力トランス(SEL OT-V6P)は、今年、
「71Aトランス結合ppアンプ」の製作に使用するために、取り外したものです。出力トランスを取り付ければ、再び使用は出来ますが、このアンプは、次のアンプ作りのための部品取り用として利用する予定です。

■回路について
このアンプは、電源トランスのB電源の容量が約120mAしかありません。そのためプレート電圧を下げると共に、出力管1本毎のカソード抵抗を1KΩとかなり高抵抗とし、プレート電流をかなり少なく抑えて、総電流は110mA以内になっています。
このアンプの出力管の動作は、いずれの出力管でも規格表での動作例とは、だいぶ異なっていますが、規格表の動作例は、あくまで例であって基本的には最大陽極損失(Pd)をオーバーしなければ、動作的には大きな問題はありません。
私の設計するアンプは、どちらかというと定格いっぱいの設計は、ほとんどしません。Ep、Ip曲線から得られる出力管の適正バイアス電圧でなくても、最大陽極損失(Pd)をオーバーしなければ、問題なし・・・というのが私の適当な自論です。このアンプでの各出力管のPdは、非常に軽い動作となっています。
そのために、出力は小さくなりますが、聴感上は、かなりの音量で不足は全くありません。
なお、位相反転回路は、私には、めずらしくオートバランス方式となっています。この位相反転回路のアンプは、この1台だけです。
■回路図です。

●2014/11/01 修正投稿
上記回路図でチョーク・トランスが180mA10Hとなっていますが、5Hの
間違いでした。製品名はノグチのPMC-518Hでした。
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
■試聴結果など
さて、試聴結果ですが、私の設計する三極管アンプは、シングルでもプッシュプルでも、NFBはかけない無帰還アンプを原則としています。
測定器で測定していただいて多少、周波数特性がカマボコ特性でも全く気にしません。三極管アンプでの中途半端なNFBは、音が引っ込む感じになってしまいます。3dB位なら聴感上、問題無くてもNFBは嫌なのです。(単なる拘りです)
無帰還の三極管アンプの音は私にとっては、心地良い音なのです。
これからも三極管アンプは作っていきますが、誰が何と言おうと・・・
無帰還アンプでいきます。
【参考記事】
同じ書庫内に関連する6F6/6V6アンプ関連の投稿記事があります。画面で見えないときは下記のアドレスをクリックすれば記事に直接、繋がります。
■6F6/6V6三極管接続・コンパチブルppアンプ
■6F6/6V6/6L6/EL34等コンパチブルppアンプ
■6F6/6V6/6L6等コンパチブルppアンプ および
シングル・アンプ (2台分)
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。