■カール・ベーム・コレクション
  1951-1963 Recordings
 
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 このBOXは、つい最近、発売されたばかりのCD15枚組の輸入盤のBOX。カール・ベームが1951年から1963年までのモノラルからステレオ移行時代に録音したものを纏めてBOXにしたものです。タワーレコードの通販で15枚組で、何と税込3490円という、とても安価なセットです。しかし、15枚に1951年から1963年まで録音したものが、全部収められている訳ではなく、例えば1956年録音のベルリン・フィルとのブラームスの交響曲第2番や、ウィーン交響楽団とのモーツアルトのレクイエムなどはセットから抜けていることに気づきました。他にも何曲かあるようです。
 全15枚の曲目は、末尾に記載のとおりですが、これらのほとんどの音源はLP又はCDで持っていますが、持っていない曲として、いずれもベルリン・フィルハーモニーとのモーツアルト作曲のセレナード第13番 ト長調K525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、セレナード第6番 ニ長調K.239「セレナータ・ノットゥルナ」、レーガー作曲の「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガop.132」、シューベルト作曲の交響曲第9番 ハ長調D944「グレート」、それにシュターツカペレ・ドレスデンとのR・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」op.40だけは音源として持っていなかったために、安価でもあり・・・買っちゃえ~・・・と勢いで購入してしまいました。200円のクーポンがあったので、15枚で3290円、1枚当たり220円位です。(タワーレコードのオンライン・通販は、セブン・イレブン受け取りだと送料が無料なので便利。しかも、女房にも分からないのでいいですね~(ハハハハ・・笑い・・・・)見つかると「また同じの買って~!どうするの!」と大変です。。。。。ホント・・・
 さて、内容ですが、ウィーンPOとのモノラル録音のものは、昔、MZ番号の廉価盤LPとして販売されていたもので、モノラルですがデッカの録音で、聴きやすく、鑑賞には全く問題ない音だと思います。
 また、コンセルトヘボウとの録音も、900円のグロリア・シリーズなどで売られていた懐かしいもの。当時、金無しボンビー学生にとっては、ありがたいシリーズでした。
 早速、1週間かけて、あらためて15枚全曲を聴いてみました。いずれの曲もベームの全盛時代?の録音で、特に、冒頭に書いた初めて聴く、ベームの演奏には興味深いものがありました。モーツアルト作曲のセレナード第13番 ト長調K525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は、ウィーンPOとは、全く違った少し重々しい重厚な演奏。そしてレーガー作曲の「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」では、あのピアノ・ソナタ11番「トルコ行進曲」の第一楽章の主題の旋律が、これほどまでに重厚な音楽になるのかと感心させられた演奏。
 そして、今回最も感動した演奏は、シュターツカペレ・ドレスデンとのR・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。この曲はカラヤン、ケンペなどの名盤がありますが、このベームもなかなかのもの。重厚なオケのアンサンブル、そして緊張感と迫力、それとヴァイオリンの音の美しいこと。
 他のR・シュトラウスも素晴らしいものばかりです。交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は、昔、映画「2001年宇宙の旅」のサウンド・トラックとして、話題にもなりました。(この映画は、今回の投稿とは、あまり関係はありませんが・・・・2001年には宇宙旅行が出来る・・・という前提につくられたかどうかは、わかりませんが、現在の2014年でも宇宙旅行は無理!なお、この映画の本質は私には、まったくわからず、難解な映画でした。。。。) 
 その他の演奏では、やはりベルリンPOとのブラームスの交響曲第1番 ハ短調、ベートーヴェンの交響曲第3番 変ホ長調「英雄」、交響曲第7番 イ長調がベルリンPOの重厚な響きを持った素晴らしい演奏だとあらためて感じました。
 
■15枚CDの曲目紹介
 
CD1
■ウェーバー
1.
「ペーター・シュモルとその隣人たち」序曲
2.
「プレチオーザ」序曲op.78
3.
「オイリアンテ」序曲

4.
「オベロン」序曲
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. May 1951

■ベートーヴェン:
交響曲第8番 ヘ長調op.93
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. March 1953

CD2
■ブラームス:
交響曲第3番 ヘ長調op.90
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. Jun 1953

■ベートーヴェン:
交響曲第5番 ハ短調
op.67
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

rec. 23-25 March 1953

CD3
■モーツァルト:
1
.交響曲第34番 ハ長調
K.338
2
.交響曲第38番 ニ長調K.504「プラハ」

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. November 1954

CD4
■シューベルト:
1
.交響曲第5番 変ロ長調
D485
2
.交響曲第8番 ロ短調D759「未完成」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. 1954

■モーツァルト:
1
.交響曲第26番 変ホ長調
K.184
2
.交響曲第32番 ト長調K.318
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
rec. 19-22 September 1955
 
CD5
■モーツァルト:
1
.交響曲第39番 変ホ長調
K.543
2
.交響曲第40番 ト短調K.550
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
rec. 19-22
 September 1955

3
.セレナード第13番 ト長調K525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. 22 December 1956

CD6
■モーツァルト:
1
.交響曲第41番 ハ長調K.551「ジュピター」
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
rec. 22-27 September 1955

2
.セレナード第6番 ニ長調K.239「セレナータ・ノットゥルナ」
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. 12&13 September 1957

■レーガー:
モーツァルトの主題による変奏曲とフーガop.132
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. December 1956

CD7
■リヒャルト・シュトラウス:
1.交響詩「死と変容」
op.24
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

rec. 27 September 1955

2
.交響詩「英雄の生涯」op.40
シュターツカペレ・ドレスデン

rec. 7-9 Febuary 1957

CD8
■ベートーヴェン:
交響曲第9番 ニ短調op.125「合唱」
テレサ・シュティッヒ=ランダル(ソプラノ)
ヒルデ・レッセル=マイダン(アルト
)
アントン・デルモータ(テノール
)
パウル・シェフラー(バス
)
ウィーン国立歌劇場合唱団

ウィーン交響楽団
rec. June 1957

CD9
■ベートーヴェン:
 
合唱幻想曲
op.80
ハンス・リヒター=ハーザー(ピアノ
)
テレサ・シュティッヒ=ランダル&ユーディト・ヘルヴィヒ(ソプラノ
)
ヒルデ・レッセル=マイダン(アルト
)
アントン・デルモータ&エーリヒ・マイクート(テノール
)
パウル・シェフラー(バス
)
ウィーン国立歌劇場合唱団

ウィーン交響楽団
rec. June 1957

■リヒャルト・シュトラウス:
アルプス交響曲op.64
シュターツカペレ・ドレスデン
rec. 14-18 September 1957

CD10
■リヒャルト・シュトラウス:
1.
交響詩「ドン・ファン」
op.20
2.
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
op.28
シュターツカペレ・ドレスデン

rec. 18-25 September 1957

3
.交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」op.30
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. 15-17 April 1958

CD11
■ベートーヴェン:
1
.交響曲第7番 イ長調
op.92
2
.序曲「コリオラン」
op.62
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

rec. 17 April(op.92) December(op.62) 1958

CD12
■ブラームス:
交響曲第1番 ハ短調
op.68
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

rec. October 1959

CD13
■ベートーヴェン:
交響曲第3番 変ホ長調「英雄」op.55
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. 18&19 December 1961

CD14
■シューベルト:
交響曲第9番 ハ長調D944「グレート」
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
rec. June1963

CD15
■リヒャルト・シュトラウス:
1.
交響詩「ドン・ファン」
op.20
2.
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
op.28
3.
祝典前奏曲
op.61*
4. 7
つのヴェールの踊り~歌劇「サロメ」より
op.54
5.
3幕からワルツ~歌劇「ばらの騎士」より

*
ヴォルフガング・マイヤー(オルガン)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

rec. April 1963
 
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。