ヴィオッティのヴァイオリン協奏曲

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■ヴィオッティのヴァイオリン協奏曲
    第22番イ短調 その他、全29曲
■ピアノとヴァイオリンのための
  二重協奏曲 イ長調
 
く世の中では、3大、4大ヴァイオリン協奏曲とか言って、ベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーン、チャイコフスキーの協奏曲が挙げられますが、ベートーヴェン、ブラームスは良く聴きますし、音源も結構持っていますが、メンデルスゾーン、チャイコフスキーは、音源は多くあるのですが、ほとんど聴きません。
しかし、このヴィオッティの22番のコンチェルトは、大好きな曲で時々、聴きたくなります。
ヴァイオリニスト、作曲家として29曲ものヴァイオリン協奏曲を書いていますが、その中では、この22番と23番が最も有名です。ベートーヴェンが彼のヴァイオリン協奏曲を参考にしたと、良く聴きますが、詳しくは分かりません。また、ヴァイオリンの教本として今でも彼の曲が使われているというのも解説等には良く書かれています。
22番は、第1楽章が優雅な旋律と、みやびやかな情緒ある美しい楽章。
第2楽章は、長調の美しいアダージョ。第3楽章は、軽やかに始まるロンド、かなり長いカデンツァの後、全合奏で華やかに盛り上がって終わります。
 
現在、私のこの曲のライブラリーは、下記の通りです。
 
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■ヴァイオリン:スザンネ・ラ   ウテンバッハー
   指揮:カール・アウグスト・
   ビュンテ/ベルリン交響楽
   団
 
 40年以上前に購入した、コロンビアのダイヤモンド1000円シリーズのこのLPが長い間、私の愛聴盤でした。末尾で紹介するヴィオッティのダブル・コンチェルトがカップリングされているのが魅力のLPです。演奏も聴きなじんでいるせいか、思い出多い好きな演奏です。
 
 
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■ヴァイオリン:アルトゥー
    ル・グリュミオー
    指揮:エド・デ・ワールド/
    ロイヤル・コンセルトヘボ
    ウO
 
 なかなか美しい演奏です。グリュミオーのヴァイオリンは、どちらかというと。線が細く私には聴こえます、彼のベートーヴェンの協奏曲もありますが、このヴィオッティの方が彼に合っているように思いますが・・・?
 
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追加記事
(2014/10/16投稿)
※この1枚分の追加投稿です。
■ヴァイオリン:ローラ・ボベス
  コ
  クルト・レーデル指揮
  ライン・パラティナ国立PO
 
このブログのコメントで、yositakaさんが、ローラ・ボベスコの演奏が名演です・・・とあったので確か、その他にも何枚かあると思い、探したら何と、yositakaさん、推薦のローラ・ボベスコのLPでした。やはり好きな曲なので購入していたのですが、すっかり忘れていました。あらためて聴いてみました。22番、23番とも魅力的な演奏でした。あと何枚かのLPもでてくるかもしれませんね。
 
ヴァイオリン:サルヴァトーレ・アッカルド
指揮:エリオ・コンポパーニ/ローマ・フィルハーモニーO
 
多分、この演奏が、この曲の愛好者を増やしたのではないでしょうか。結構、この曲では名盤のようですが、第1楽章は遅すぎて、あまり好きになれません。
 
 
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■ヴァイオリン、指揮:フラン
    コ・メッゼーナ
  ペルージャ交響楽団
 
 この演奏は、フランコ・メッゼーナがヴァイオリンと指揮をした全29曲の協奏曲全集の輸入盤10枚組セットの中の1枚。
 29曲をヴィオッティ室内管弦楽団、ペルージャ交響楽団、ミラノ・クラシカ室内管弦楽団の3つのオーケストラを振り分けて録音をしています。
 22番は、有名曲のせいでしょうか、少し力みが見られる演奏で、イマイチです。全曲を聴いた中では第28番ホ長調が、最も落ちついて聴く事ができ、曲の深さを感じる良い演奏だと思いました。その他の曲では、私は初期の1番から13番までが、好みの曲です。モーツアルトと同時代のせいでしょうか、曲の響きや明るい快活さは、だまって聴いていると、まるでモーツアルトの曲にも聴こえてきます。頭の単純な私にとって、初期の作品は、構えて聴く必要のない、とても軽やかで、優雅なBGM的な音楽で心地がいいです。しかし、モーツアルトの明るい曲を好まない方にとっては、相性は良くないかもしれません。
 しかし14番あたりから、曲の作風にも変化が見られ、それ以後は、なかなか優雅な中にも、哀愁のある美しいメロディーを聴くことが出来ます。
 曲により、多少、出来不出来があるようにも聴こえますが、全曲がどんな曲なのかを聴くには充分な演奏だと思いますし、BGMには最高ですね。多分全集は、このセットの録音だけだと思うのですが・・・・?です。
 
■ピアノとヴァイオリンのための
  二重協奏曲イ長調
 
 ヴァイオリン:スザンネ・ラウテンバッハー
 ピアノ:マルティン・ガリング
 C.A.ビュンテ指揮/ベルリン交響楽団
 
 この曲は、現在、CDをはじめ、曲そのものの音源も、おそらく入手は出来ないと思います。海外盤も含め、CD化はされていない?と思います。というか、このレコードが唯一の録音だと思います。原盤はVOXです。
(最初の写真のLPのカップリング曲です)
 1970年代に日本コロンビアから発売されていた廉価版1000円の「ダイアモンド・シリーズ1000」の中の1枚、当時、LPが1枚2500円位の時代、学生だった私には、ありがたいシリーズでした。この他にも、セラフィム盤、フォンタナ盤、ロンドン盤など1000円前後の廉価版が続々と発売されました。
 このLPレコードは、当時、アルバイトをしていた東京の武蔵小山にある
レコード店のクラシック担当の店長の薦めで、アルバイトの給料日に購入したもの。(この時のアルバイトの時給は160円位!でした。何とも古い40年以上前のお話)
 それまで、全くヴィオッティという作曲家の名前など聞いた事もありませんでしたが、店長が「このレコードは、22番のヴァイオリン協奏曲も名曲で、いいけど、自分も初めて聴いた二重協奏曲がもの凄くいいから聴いてみて・・・・と言って店内に曲を流しながら、第1楽章が最高だよ・・・・」といって解説をしてくれたことを、覚えています。(以前に、このブログでも投稿した、名テノール歌手、フリッツ・ヴンダーリヒの魅力を教えてくれたのも、この店長でした・・・)
 
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この音源は、その後、ワーナー・パイオニアから「失われた調べを求めて」のシリーズで2000円でLPでの再発売を最後に、その後はCD化もされていない・・・いわば・・・幻の名曲?珍曲?・・・再発売された時には、この曲がメインで、他にフンメル作曲の「ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ」と「ピアノのためのロンド<ラ・ギャラント>」がカップリングされていました。
 フンメルも私と相性が良いようで、購入しました。
(右の写真のLPレコードです)
 
 曲は、いかにもヴィオッティらしい優雅で、非常に親しみやすい旋律の曲で2つの楽章からなっています。
 私の頭は、非常に単純な構造のためか、このような明るく、清々しく親しみやすい曲が相性がいいようです。この曲は、彼のヴァイオリン協奏曲第9番を編曲したものですが、第2楽章のアダージョをカットして2楽章形式の協奏曲となっています。
 第1楽章は、アレグロのソナタ形式、晴れやかな第2主題の後のピアノとヴァイオリンとの音の受け渡しが、とても美しい部分です。2つのソロ楽器のカデンツァの華やかな絡み合いも魅力的です。
第2楽章はロンド形式のアレグロ。明るく華やかな楽章で。ピアノとヴァイオリンのかけ合いと、ピアノの装飾が華やかさを増しています。
 なお、この曲は原曲のヴァイオリン協奏曲第9番のようにヴァイオリン・ソロの曲より、ずっと、このダブル・コンチェルトの方が、華やかさもあり、私は、こちらを好みます。
 因みに前記のフランコ・メッゼーナ(Vn、指揮)全集の演奏からオリジナルの9番の演奏を聴いてみると、この演奏は、第1楽章のアレグロも遅いテンポで、全体的に冴えない演奏に聴こえます。
 こんなヴィオッティの曲を長々と書きましたが・・・・・興味を持たれる方がおられるのでしょうか・・・・
 
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。