■1626 (VT-137)シングル・ミニ・アンプ
今回は、小型送信管1626を使用したシングル・ミニ・アンプを紹介します。1626(VT-137)を使用したアンプは、今回の他にもありますが、この1626を使用した1号機を紹介します。写真のように、手の平に乗ってしまう、ミニ・アンプです。

この1626真空管は、20年位前に、秋葉原で当時、1本300円か500円位で大量に売っていたもの。初めて見る真空管で全く規格が分かりませんでしたが、良く見ると純3極管の傍熱管。形も小型ST管タイプのUSソケットのカワイイG管。電圧増幅管の76あたりの代用にでも使用できるかな~・・・・・という感じで、とりあえず6本を購入。当時はパソコンでの検索で規格を調べることも、まだ出来なかったので、さっぱり規格が分からない。いろいろな真空管規格表を見ても掲載されていない。おまけにソケットのピン接続もわからず。その後、無線と実験か何かの記事で12.6V管であることを知りました。
まあ、電圧増幅管でも、しっかりしたプレートなのでパラで出力管としても使用できるだろう・・・・と思い、まとめて追加購入し、18本を買いました。
このミニアンプは、当時、ヒーター電圧規格しか分からないままで、作った適当アンプ。接続ピンも分からず、真空管の中身とハカマの中を覗きながらプレートとグリット、カソードの接続を探しました。
71Aの傍熱管に近い規格と言うウワサもあったために、Pd(最大プレート損失)を3W位で適当に作ったのが、このアンプ。
この1626が、71Aとは全く規格の異なる小型の送信管であることを知ったのは、だいぶたってからの事です。
参考に1626の規格の資料は、次の通りです。この規格表で最大プレート損失が5Wであることを知ったのです。
■1626真空管の規格


上のEp、Ip曲線を見ると、なかなか直線性も良く、プラス領域まで使用できる送信管であることが分かります。
■回路図と使用部品等について
回路は紹介するほどの回路でもありませんが、電源は半波(片波)整流。
出力トランスは、ラジオ用の小型トランスで、写真のトランス・カバーは木製で黒いスプレーで着色した物。金属ではありません。
このアンプでは1626のRk(バイアス抵抗)を1KΩとし、1626の動作はEp(プレート電圧)161V、Ip(プレート電流)19mA、Pd(プレート損失)3.1Wとなっていますが、規格表からを見ると、Rkは、2KΩ位でEpも250V近くで動作させた方が、送信管らしい音のアンプが期待できそうです。

このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
■試聴結果など・・・
作ってから20年位、経ちましたが、あらためて聴くと、オモチャみたいな出力トランスですが、中高音が綺麗な音です。音量も、出力は1Wもありませんが、十分な音量です。
たまには、このようなミニ・アンプもいかがですか。。。。。。
なお、この1626は、本数があったので、オルソン・アンプ風のパラ・プッシュプル・アンプを制作してあります。今後、紹介しますので、お楽しみに。。。
【関連記事】
■1626 ロフチン・ホワイト・パラ・シングル・アンプ
の製作①
■1626 ロフチン・ホワイト・パラ・シングル・アンプ
が完成しました。
その他、製作した1626(VT-137)アンプは、下記からご覧ください。
■1626 送信管アンプの製作 ①の投稿はこちらです。
■1626(VT-137)/6F6兼用
パラ・プッシュプル・アンプ
(ミニ・オルソン・アンプ)
↓
・・・・ミニワッターの投稿記事です。・・・・
■ 12BH7A/12AU7
アンプ)は、同じ書庫内にあります。
■ 「5670ミニアンプ」、および別の「12BH7Aミニアンプ」の回路図
は、同じ書庫内のこちらにあります。
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では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。