今日は、福島県の友人のお誘いで、いわき市にある「いわき芸術交流館アリオス大ホール」で行われた、「第4回 NHK交響楽団 いわき定期演奏会」に高速道路に乗ってお出かけ。チケットは、いわき市の友人が早々とS席8000円を4人分ゲットしてくれました。(感謝・・・・)
 
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指揮者はヘルベルト・ブロムシュテットさんで曲目は、「モーツアルト交響曲第39番」と「チャイコフスキー交響曲第4番」とチョット変わった組合せ?。
 ブロムシュテットさんがドレスデン国立管弦楽団を指揮した「ベートーヴェン交響曲全曲」のCDの輸入盤セットを持っていますが、生の演奏会は初めて。また、チャイコフスキーの「交響曲第4番」を生の演奏会で聴くのも初めてでした。
N響は、これまで何回か演奏会で聴いたことがありましたが、これまでのN響の演奏会で聴いた音とは、かなり次元が異なり、指揮者がブロムシュテットさんのような巨匠がタクトを取ると、これほどまでにN響は、凄い音を出すのか・・・・と感じた演奏会でした。(N響さんは、言葉は悪いのですが、指揮者によっては手を抜くのか、また、私の住んでいるような、地方公演だと少し適当に演奏するのか、以前に聴いた印象とは全く違い、素晴らしい演奏でした。)
 
第一ステージは、「モーツアルト交響曲第39番変ホ長調K543」
指揮台に向かってスタスタと軽やかに入ってきたブロムシュテットさん、とても87歳とは思えません。背筋もピンとした白髪のダンディーでした。
オーケストラの並びはヴァイオリンを左右に配置、左から第一ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第ニヴァイオリン。第一ヴァイオリンの左後ろにコントラバス、ティンパニーは右後ろという配置。
さて、指揮棒を持たずに演奏した、モーツアルトですが、一言でいえば「大編成のオケでの丁寧で、淡々とした纏まりのある演奏」とでもいうのでしょうか、どちらかというと、重厚激烈ではなく、あまり感情的な表現は抑えたような演奏。それでも終楽章では高揚した部分もあり、オケ全体のアンサンブルは見事でした。しかし、個人的には弦の数は、もう少し小編成の方が、よりモーツアルト的かな?と感じました。
 
第二ステージの「チャイコフスキー交響曲第4番へ短調作品36」
この演奏の感想は?と言えば、「オーケストラを完全に掌握した演奏
鮮烈、新鮮、迫力、緊張、興奮、陶酔など、どの言葉でも当てはまる、正に名演」だったと思います。
第一楽章ですが、出だしのホルンとファゴットの全曲の主想旋律となるファンファーレのモチーフは素晴らしい音で、また中間あたりでの最初のクライマックスの金管、そして激しく強奏される第1主題のトゥッティは、実に圧巻でした。
第二楽章は、指揮棒無し、楽章出だしのほんのチョットした、つまづきみたいのを感じたのが、少し残念。それでも何となく暗く重々しいオーボエによって奏される主要主題、そして、なかなか歌わせる部分も多くみられました。
第三楽章、終始ピチカートで演奏される、弦楽器の素晴らしいアンサンブル。特にチェロ、コントラバスの低音のピチカートは、心に響くものがありました。こんなピチカートを聴いたのは、初めてです。また、木管楽器の絡み合いも素晴らしいものがありました。
第四楽章は、正に圧巻の一言! とても87歳の指揮者の演奏とは思えません。圧倒的な金管楽器と弦の強奏、緊張感をもったファンファーレの再現、そしてティンパニーの強打と強烈なシンバル!
こんなN響の音を今まで聴いたことがありません。素晴らしい終楽章でした。
 アンコールは、ありませんでしたが、ブロムシュテットさんは、何度もステージに出でこられ、お客様の大拍手に笑顔で応えていました。
本当に、久しぶりに感激する演奏会でした。ブロムシュテットさんには、まだまだ名演奏を続けてほしいと願っています。
 【参考記事】
同じ書庫内に下記の投稿記事があります。画面で見えないときは、下記をクリックすれば記事に繋がります。
■小林研一郎指揮/ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団演奏会
  (チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」他)
■小澤征爾指揮/水戸室内管弦楽団 第90回定期演奏会
  (ベートーベン交響曲第7番)  
■小澤征爾指揮/水戸室内管弦楽団 第89回定期演奏会
  (ベートーベン交響曲第4番)の感想記事は、こちら・・・・
では、今日はこのへんで ・・・・・HIROちゃんでした。