今回は、プッチーニのオペラ 「ラ・ボエーム」の私のライブラリーについて書いてみます。クラシックに興味のない「真空管アンプ」・「オーディオ・ファン」の方には、期待はずれの更新かも。。。。でも「クラシック」もブログ名に入っているので・・・たまには読んでみてくださいね。。。。少しでも興味があったらクラシック音楽も、ぜひ聴いてみてください。
正直、オペラは、私にとって、まだまだ敷居が高く、未開拓の分野です。
声楽やミサ曲などの宗教曲は、結構、聴く方ですが、オペラは、まだあまり聴いたり、見たりはしていません。また、生でオペラを鑑賞したことは、一度もありません。
従って、オペラについての知識は、ほとんど無く、そのような乏しい知識の中でプッチーニの「ボエーム」についての投稿記事は気が引けるのですが・・・・・・・、
我が家の「ボエーム」のライブラリーは、CD、DVD合わせて次の7種類です。(単なる紹介だけです)
●トスカニーニ/NBC so他 (1946)
アルバネーゼ/ピアース/F.ヴァレンティーノ/マックナイト/モスコーナ、他
このトスカニーニの演奏は、全体的にテンポの早い演奏ですが、いかにもトスカニーニらしい気迫のこもったハツラツとした演奏。ところどころ指揮をしながらの唸り声まで録音されているのは、多少気になりますが、まあ、トスカニーニなので許せます。テンポの速い演奏ですが、全体としては、それほどの違和感はありません。テンポが早いので歌の感情が若干、感じられない部分もありますが、この録音は、演奏がどうのこうのは、あるかもしれませんが、このオペラの初演者トスカニーニの記録としての価値があると思います。1946年のモノラルですが、8Hスタジオでの録音で鑑賞には充分。結構聴きやすい音です。
■カラヤンの「ボエーム」
私のライブラリーには、次の3種類のカラヤンの「ボエーム」があります。
●カラヤン/ウィーン国立歌劇場cho、VPO(1963)
ジャンニ・ライモンディ/ジュゼッペ・タディ/ローランド・パネライ/イーヴォ・ヴィンコ/ペーター・クライン/ミレッラ・フレーニ/ヒルデ・ギューデン/ジークフリート・ロドルフ・フレッセ/クルト・エクヴィルツ/ルドルフ・ツィンマー/ヘルベルト・ザック/ロベルト・ベナーリオ

このCDの演奏は1963年11月9日のウィーン国立歌劇場でのライブ録音。モノラルであることが残念ですが、音に不満はありません。演出・舞台装置はフランコ・ゼッフィレッリが担当したとの事ですが、CDなので映像はありません。この後、紹介するスカラ座Oでの映画版でもゼッフィレッリが演出を担当しています。
この演奏での聴きものは、何といってもミミ役のミレッラ・フレーニでしょう。彼女の誕生日を調べたら1935年なので、この時のフレーニは28歳。若々しい彼女の声を聴くことが出来ます。
カラヤンはフレーニが、お気に入りと見えて、この後のミラノ・スカラ座との映画版でも起用しています。また、プッチーニでは「蝶々夫人」(1974)
をはじめ、1973~74年にかけてヴェルデイの「オテロ」「ドン・カルロ」「アイーダ」にも起用しています。その他では1967年の映画版、グレース・バンブリーを主役とした「カルメン」では、ミカエラ役として起用しています。
(どちらかと言うとアンチ・カラヤン派ですが、何故かこれらのCDやDVDは、全て持っています。カラヤンのオペラはいいですネ。)
●カラヤン/ミラノ・スカラ座cho、ミラノ・スカラ座O (1965)
(DVD)
ミレッラ・フレーニ(S:ミミ)
アドリアーナ・マルティーノ(S:ムゼッタ)
ジャンニ・ライモンディ(T:ロドルフォ)
ローランド・パネライ(Br:マルチェルロ)
ジャンニ・マッフェオ(Br:ショナール)
イーヴォ・ヴィンコ(Bs:コルリーネ)
カルロ・バディオリ(Bs:ブノア、アルチンドロ)
フランコ・リッチャルディ(T:バルビニョール)
ジュゼッペ・モレーシュ(Br:巡査部長)
カルフ・フォルティ(Br:税関の役人)
アンジェロ・メルクリアーリ(T:果物売り)
ロベルト・ベナーリオ(合唱指揮)
アドリアーナ・マルティーノ(S:ムゼッタ)
ジャンニ・ライモンディ(T:ロドルフォ)
ローランド・パネライ(Br:マルチェルロ)
ジャンニ・マッフェオ(Br:ショナール)
イーヴォ・ヴィンコ(Bs:コルリーネ)
カルロ・バディオリ(Bs:ブノア、アルチンドロ)
フランコ・リッチャルディ(T:バルビニョール)
ジュゼッペ・モレーシュ(Br:巡査部長)
カルフ・フォルティ(Br:税関の役人)
アンジェロ・メルクリアーリ(T:果物売り)
ロベルト・ベナーリオ(合唱指揮)

これは、1965年4、5月に制作した35mmフィルムのカラー映画版の「ボエーム」。演出はゼッフィレッリが担当している。
この映像を見ていると、やはりオペラはCDの音だけで評価は出来ないことが良く分かります。やはり出演者の声ばかりではなく、演技力も重要だと思いますね。
この映画でのフレーニを見ていると、正にミミ役は適役でピッタリ!しかもこの時のフレーニは、まだ30歳で、青春悲話の「お針子」役には、最高です。「私の名はミミ」では感情のこもった素晴らしい歌声と演技を見ることが出来ます。歌劇場での映像ではないので、やはり、これは映画でしょう。カラヤンの素晴らしい遺産のひとつだと思います。
●カラヤン/BPO ベルリン・ドイツ・オペラcho 他 (1972)
ミミ(お針子) … ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
ロドルフォ(詩人) … ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
ムゼッタ(女店員) … エリザベス・ハーウッド(ソプラノ)
マルチェルロ(画家) … ローランド・パネライ(バリトン)
コルリーネ(哲学者) … ニコライ・ギャウロフ(バス)
ショナール(音楽家) … ジャンニ・マッフェオ(バス)
ブノア(家主)/アルチンドロ(枢密顧問官) … ミシェル・セネシャル(テノール)
パルピニョール(おもちゃの行商人) … ゲールノート・ピエチュ(テノール)
税関の役人 … ハンス・ディートリヒ・ポール(バリトン)
巡査部長 … ハンス・ディーター・アッペルト(バス)
ロドルフォ(詩人) … ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
ムゼッタ(女店員) … エリザベス・ハーウッド(ソプラノ)
マルチェルロ(画家) … ローランド・パネライ(バリトン)
コルリーネ(哲学者) … ニコライ・ギャウロフ(バス)
ショナール(音楽家) … ジャンニ・マッフェオ(バス)
ブノア(家主)/アルチンドロ(枢密顧問官) … ミシェル・セネシャル(テノール)
パルピニョール(おもちゃの行商人) … ゲールノート・ピエチュ(テノール)
税関の役人 … ハンス・ディートリヒ・ポール(バリトン)
巡査部長 … ハンス・ディーター・アッペルト(バス)

この演奏は、前記のミラノ・スカラ座Oと異なり、オケがBPOのためか全体の響きが違って聴こえます。どちらかというとオーケストラに重厚さを感じます。ここではカラヤンの絶頂期、オケまで歌っているように聴こえる所が随所に感じられます。また、フレーニの表現豊かな「私の名はミミ」は、何とも言えない感動を覚えます。他の歌手も名歌手揃いの録音です。
●ブルーノ・バルトレッティ(指揮)/ミラノ・スカラ座O 他
(DVD)
マルセロ・アルバレス、クリスティーナ・ガイヤルド=ドマス、
ナターレ・デ・カローリス 他
この演奏は2003年1月28,30日, 2月2日 アルチンボルディ劇場(ミラノ)におけるライブ映像でフランコ・ゼッフィレッリ演出のもの。
ナターレ・デ・カローリス 他
この演奏は2003年1月28,30日, 2月2日 アルチンボルディ劇場(ミラノ)におけるライブ映像でフランコ・ゼッフィレッリ演出のもの。
ディアゴスティーニ社のオペラ・シリーズの中の1枚です。
永遠の青春群像が良く描かれた演出で、前記のカラヤンの映像と共通するところが、やはり多い。
ただ、個人的には、カラヤン/フレーニの映像を見てしまうと、このクリスティーナ・ガイヤルド=ドマスのミミ役は、少し物足りなく感じます。また、個人的には映像として見ると、超美人ではない?フレーニの方が「お針子」に似合っているように思えますが・・・・?
●ショルティー/ロンドンPO ジョン・オールディスcho
ドミンゴ/カバッレ他
このCD、SONY/BMGの「
プッチーニ・オペラ全集」の中の1つ。
セットで安価、しかも「つばめ」「エドガール」「西部の娘」「妖精ヴィッリ」など初期の作品も含め、全て入っていたために購入した輸入盤ですが、まだ、このCDは聴いていません。
「全作品」に目がくらみ、つい衝動買いしたもので実は、このセットまだ1枚も聴いていないのです。
●カルロス・クライバー/ミラノ・スカラ座O (1981)
ミレッラ・フレーニ/ペーター・ドヴォルスキー他
このCD、実は、1981年9月15日の来日、東京公演のライブ。いわゆる海賊版CD?だと思うのですが・・・、音源の出元は、何なのか不明です。NHKで放送されていれば、そこからのダビングなどが考えられますが、聴いた感じでは、会場前列での椅子の下?とか舞台袖からの盗み取り?のプライベート録音からの海賊版かもしれません?・・・・モノラル録音とは言え、1980年代としては、音はあまり良くありません。それでも観客の拍手、ざわめき、出演者の足音などが捉えられていて会場の雰囲気は充分に感じられます。
ここでの演奏は、やや早めのテンポで進んでいきますが、アリアでは、たっぷりと歌わせています。やはりここでも、フレーニは、「私の名はミミ」でも、たっぷりと感情のこもった歌を聴かせてくれます。フレーニは、この時、46歳・・・・・お針子の年齢とは合わないですが・・・実際の公演での雰囲気はどうだったのでしょうか??
この公演でも演出をゼッフィレッリが担当したようです。映像が残っていれば、見てみたいですね。
なお、4枚組で、もう1曲は、同じ1981年9月の東京公演のヴェルディの「オテロ」 こちらも、音は悪いですがクライバーらしい迫力と緊張感のある演奏を聴くことが出来ます。
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。