■6L6-GC/UL接続シングル・アンプ
 
 今回は、6L6-GCを使用したUL接続のシングル・アンプを紹介します。
このアンプは、3年前に職場の同僚の方が、「40年位前の若い時に作ったアンプだが、音が出ないので見てもらえないか?」・・・・と言われたので・・・「いいですよ。。。じゃあ持ってきて。。。。」ということで持ってきたアンプをみてびっくり。。。錆だらけの鉄のシャーシ。錆だらけのトランス。かなりの古さを感じるアンプでした。真空管は東芝製の6L6-GCが2本と12AX7が1本と12AU7が1本挿してあります。
よく見ると配線が残っていましたが、初段が12AX7で12AU7でカソードホロワー出しの回路のようでしたが、それにしては回路がおかしく、さらに錆だらけの電源トランスは、富士製でB電圧の端子が500Vでした。何とも恐ろしい自作アンプです。「ちゃんと音は出ていたの?」と聞くと「作った時は出ていた。。。。」との事ですが、見た限りでは、どう見ても正常な回路ではありません。昔、何かの雑誌の実体配線図を見ながら作ったようで、音が出ないまま、そのまま眠っていたものと思います。
  写真は撮ってありませんが、使用できる部品は出力トランスと、チョークトランス、真空管だけのようです。電源トランスは錆だらけの500V用でとても再利用は出来ないほどの痛みようです。
  結局、シャーシは我家にあった買い置きの物を使用して作ることにしました。使用した電源トランスはギターアンプから取り出したメーカー不明のジャンク品があったので再塗装し、無償で提供。
  また、レックスのチョークとラックスの出力トランスの錆は、サンドペーパーで磨き再塗装しました。(シャーシもシルバー色で塗装)抵抗、コンデンサ、小物品も我家のジャンク品を再利用。出来あがったアンプを持って行ったら「いくらお金を払えばいいのかな・・・・・?」・・・・・「じゃあ、シャーシ代として2,000円下さい」ということで2000円で作って差し上げたアンプです。
  写真は、出来あがった時に何気なく携帯電話のカメラで撮ったものです。また、つくった時の回路図もあったので、このブログにアップしました。
イメージ 1
 
■回路について
 
  シングルでUL接続は作った事はなく、たまたま出力トランスのSS5B2.5にはSGタップが付いているので、UL接続としました。
初段の球は12AX7でも12AU7でも使用出来よう、プレート抵抗は100Kとしました。12AU7を1本だけでも十分です。
  電源トランスはBタップが350Vと少し高目のため、抵抗で下げました。
 出力管ソケットの1番ピンと8番ピンを繫いでいるので、このままEL34(6CA7)、KT-66、KT-77などもコンパチとして使用できます。
(下記の回路図はEL34で表記してあります)
 
イメージ 2
 
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
現在、このアンプはFMチューナーを直結にして毎日、聴いて満足しているとのこと。。。。。。。。
ハムも全くなく、力強い音を出してくれるアンプです。
 
 
【関連記事】
この書庫の中には、他に下記のアンプの投稿記事があります。
画面で確認できないときは下をクリック。
★6CA7(EL34)/6L6-GC ppアンプ(HiFi用6BL8ドライブ)
★EL34/6L6-GC/6B4Gコンパチブル・シングル・アンプ
 
 その他のEL34/6L6系のアンプについては画面の左EL34・6L6系アンプ集②」の書庫にも製作記事がありますので、ご覧ください。
別回路のプッシュプル・アンプ3台の紹介があります。
 
では、今日はこのへんで・・・・・・HIROちゃんでした。