■モーツアルト歌劇 「魔笛」
 
  ※2016/09/03  追加投稿
  レオポルド・ルートヴィッヒ/ハンブルク州立歌劇場管弦楽団
  合唱団 他 のライブCDを追加しました。
 
  今回は、私の大好きなオペラ「魔笛」の名盤(名演奏)などについて書いてみます。モーツアルトのオペラというと、今回の「魔笛」の他に「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」「コジ・ファン・トゥッテ」「後宮からの誘拐」などなど数多くあり、CDやDVDなどでオペラ全作品をもっていますが、私は、その中でも「魔笛」がもの凄く好きなのです。
 モーツアルトの「魔笛」は「フィガロの結婚」などと異なり、ジングシュピールで、セリフのある「歌芝居」です。私はどちらかというと、セリフ付きの方を好みます。
この「魔笛」はストーリーは大して面白くもないのですが、歌われるアリアの素晴らしさは、絶品です。第2幕でのコロラトゥーラ・ソプラノの超技巧的な「夜の女王のアリア」、そしてタミーノが歌う抒情的な「何と美しい絵姿」をはじめ、「俺は鳥さし」「パ・パ・パの二重唱」のような明るい曲・・・・私にとっては、たまらないものばかりです。
また、物語の中で、弁者からパミーナの生存を聞いたタミーノが喜び、魔法の笛を吹くと獣たちが聴き入るところから・・・・・モノスタトスが登場しパパゲーノ、パミーナが捕えられパパゲーノの鳴らす魔法の鈴の音に動物たちや奴隷が浮れだし踊りながら去っていく場面・・・・ここがこの曲では一番好きです。ここのグロッケンシュピールはチェレスタでも代用されますが、なんと楽しくなる曲なのでしょうか。。。。。。
そんな大好きな「魔笛」ですが、気がついたら、これまでにDVDが3枚、CDについては何と19種類、合わせて22種類も購入してしまいました。
それらの中で私が最も好きな演奏は、カール・ベーム/BPOの演奏です。
 
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 この演奏では私の最も好きなテノール歌手である、タミーノ役のフリッツ・ヴンダーリヒの素晴らしい声を聴くことが出来ます。特に彼の歌うアリア「何と美しい絵姿」の抒情的な歌声は、なんと素晴らしいのでしょう。36歳という若さで事故死した彼ですが、ヴンダーリヒの「魔笛」は、このベーム盤以外でも、カイルベルト/VPOとの1960年のザルツブルグでのライブ録音や1958年のハイティングとのライブ録音の全曲盤でも聴くことが出来ます。しかし、これらはモノラルの海賊版的なCD。やはり、このベーム盤が最高です。ヴンダーリヒは、この「何と美しい絵姿」のアリアが好きだったのでしょうか。。。。。カール・シューリヒトやアルトゥール・ローターやその他とも共演した録音が多く残されていて、全て?入手しました。(そのくらいヴンダーリヒが好きです)
また、このベーム盤ではフィッシャー・デュースカウがパパゲーノ役で歌っています。この曲の評論を見ると、彼のパパゲーノ役の歌を堅苦しいとか、何とか、あまり良いことは書かれていませんが、私は、そうは思いません。やはりデュースカウのパパゲーノ役も悪くないと思っています。もう少しおどけた歌い方だと、面白かったかもしれませんね。。。。。。
カール・ベームはこの他にもデッカにウィーンPOとも録音を残していますが、これはセリフが省略されていて曲だけです。
セリフなしのCDは多いのですが、やはりジングシュピール「歌芝居」ということを考えればセリフが欲しいと思っています。
現在、私の「魔笛」ライブラリーは次のとおりです。(順不同)
はじめはCD、LP、最後にDVDを紹介します。
 
■カール・ベーム/BPO(グラモフォン)(推薦)
■カール・ベーム/VPO(デッカ)
 
■カラヤン/VPO(1950年)
■カラヤン/BPO(1980年(準推薦)
 これも名盤でしょうか。なお、VPOとのモノラル盤はセリフがなく、曲のみです。カラヤンらしくスマートな演奏とでもいうのでしょうか。
推薦するものが少ないので、アンチ・カラヤンですが準推薦です。
 
■ショルティー/ヘッセン放送O
 ショルティーはVPOとの録音が定評があるようですが、残念ながら私は持っていません。このCDはモノラルです。
 
■ミハエル・ハラス/ブタペスト・ファイローニO
 このCDはナクソス・レーベルの廉価盤で安価なので購入したもの。結構まとまったいい演奏です。初めて買った「魔笛」のCDだったので、結構聴きました。(それまではベームとスイトナー、フリッチャイなどのLP)
 
■クレンペラー/PO
 ここではニコライ・ゲッタ、ワルター・ベリーなどとの共演ですが、このCDもセリフはありません。少しどっしりとした「魔笛」でしょうか。
 
■カイルベルト/ケルン放送SO (準推薦)
 この演奏は少し変わっています。セリフが無い代わりに、ナレーターによる「あらすじ」的なものが、主な曲と曲の間にナレーションとして入っています。輸入盤のため、何を語っているのかわかりませんが、違和感は感じません。弁者役のハンス・ホッターの存在感が印象的です。モノラルですが音は聴きやすく、いいです。
 
 
■カイルベルト/VPO
 前述の1960年、ザルツブルグでのVPOとのライブ録音。ヴンダーリヒが歌っているので購入したものです。ここでも素晴らしいタミーノのアリアを聴かせてくれますが、海賊版的なCDで録音が粗悪です。
 
■ハイティング/アムステルダム・HetRadio PO
若きハイティングの1958年のライブ録音。これもヴンダーリヒが歌っているので購入。録音が悪すぎの海賊版です。
 
■フリッチャイ/ベルリンRIAS SO
 この演奏はヘフリガー、シュターダー、デュースカウなど大物歌手をそろえているのですが、セリフは別の声優が録音というチョット変わっています。やはり曲が終わった後のセリフでは、何となく違和感があります。少し残念に思う録音です。
 
■マッケラス/スコティッシュ室内O
落ち着いた演奏ですが、チョットまじめすぎですね。
 
■フルトヴェングラー/VPO(1949年)
ザルツブルグでのライブ。録音が悪い。明るい魔笛ですが、あまり楽しく聴こえません。フルトヴェングラーは好きですが、この演奏、私には?
 
■コリン・デイヴィス/ドレスデン・シュターツ・カペレ(準推薦)
ペーター・シュライヤーがいいですね。
 
■ニコラス・アーノンクール/チューリヒ・オブ・ラリウス
■ロジャー・ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレーヤー
■サヴァリッシュ/バーバリアン歌劇場O
正直、アーノンクールとノリントン、サヴァリッシュは車の運転中に聞き流した程度で、良く聴いていません。
 
■アムステルダム・マリオネット劇場O
980円だったので購入しましたが、オランダ語のようです。一度、聴けば十分。
 
■オトマール・スイトナー/ドレスデン国立劇場O
これはLPレコードのライブラリー。もう何年も聴いていません。近いうちに再度、聴いてみたいレコードです。
 
※2016/09/03 追加投稿
■レオポルド・ルートヴィッヒ/ハンブルク州立歌劇場O
 このCDは、テノールのルドルフ・ショックのモーツアルト
 の歌劇集10枚組廉価盤BOXの中のもの。
 モノラル録音ですが1955年10月15日の放送用のライブ演奏
 でアナウンスや、曲の間での拍手も全て録音されています。
 会場の雰囲気も良く伝わっていてモノでも聴きやすい演奏で
 す。
 テノールのルドルフ・ショックは力強いタミーノを聴かせてく
 れます。
 ルドルフ・ショックは前述のカイルベルト/ケルン放送SOの
 録音でもタミーノを歌っています。
 
 
 
 
■DVDの紹介
やはりオペラは映像があると、まったく感じが異なり、楽しさが倍増します。
 
■ホルスト・シュタイン/ハンブルグ国立歌劇場O
ここでもフィッシャー・デュースカウが歌っていますが、パパゲーノ役ではなく弁者です。彼には、この役の方があっているように思います。なお、この映像を見てみるとスタジオでの録画のようでスケール観があまり感じません。映像としては物足りなさを感じます。
 
■ジェイムス・レヴァイン/VPO
ザルツブルグ音楽祭でのライブ映像。やはりライブ映像はイイですね。
映像でも十分に会場の雰囲気が伝わってきます。録音も雰囲気音的なものを良くとらえています。
 
■ドミニク・トロタン/フランス歌劇青年O
このDVDは売れ残り処分品で500円で購入。
フランス・サンセレ音楽祭のライブ映像ですが、歌手は、みんな10代後半か20代前半の若者が歌っています。衣装はティーシャツなどの簡易衣装、ステージには何もありません。良く聴くとセリフはフランス語で歌はドイツ語です。一度鑑賞すれば十分です。
 
もう、「魔笛」のCDやDVDを購入することは無いと思います。
イタリア・オペラも聴きますが、悲劇が多く、あまり鑑賞しません。(プッチーニもCDやDVDなどでオペラの全作品を持っていますが、あまり見たり聴いたりはしません。しかし、何故か「ラ・ボエーム」だけは好きです)
 
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 ・・・・・・・ 若くして亡くなった名テノール歌手の名盤を紹介
 
 
では、今日はこのへんで・・・・・HIROちゃんでした。