みなさん、こんにちは。。。。。毎日暑いですね。。。。
私は真空管アンプやクラシック音楽のブログを書いていますが、電気や音楽に関しては全くの素人です。アンプ作りやクラシック鑑賞は単なる趣味です。
私は主に「食品衛生学」などを教えている、大学の教員です。専門は主に「食品微生物学」と「食中毒」です。今の夏の時期は食中毒の多発期です。そこで今回の「気まぐれ日記」は、食中毒の豆知識と予防法について要点だけを述べたいと思います。難しい専門的な用語は、なるべく避けて、出来るだけわかりやすいように説明しましょう。
今回は主に食肉でおこる食中毒と、魚介類でおこる食中毒の特集です。。。。。
■食中毒の種類はたくさんあります。
一口に食中毒と言っても細菌やウイルスなどの微生物が原因でおこる食中毒や、化学物質によるもの、フグ中毒や毒キノコなどの自然毒によるものなどがありますが、最も多いのが細菌やウイルスによるものです。
■食中毒をおこす食べ物は、何の変化もありません。
味も変わりません。
臭いも変わりません。
色も変わりません。
だから怖いのです。
味が変だったり、変な臭いがしたり、色が変わっていれば食べません。何の変化もないので食べてしまい、中毒になるのです。中毒をおこす食べ物は普通に美味しいのです。。。。。。
■食中毒は種類によって潜伏期間(食べてから症状
が出るまでの時間)や症状も異なります。
普通の人は、おなかが痛くなったり、吐き気や、下痢の症状が出ると、「一番最後に食べた食事が悪かったのでは?」と疑うでしょう。例えば午後の3時頃に腹痛や下痢があると3時間前の「昼食が原因だ!」と考えるのではないでしょうか?確かに食べてから短時間で症状が出る食中毒もあります。(黄色ブドウ球菌によるものや、アレルギー様食中毒など) しかし、大体の食中毒は、食べてから18時間から48時間くらい経ってから症状が出るものが多いのです。また中には1週間以上たってから症状が出る食中毒もあるのです。
■特に今の時期に注意すること。
食中毒は夏場ばかりでなく、1年中発生します。また「ノロウイルス食中毒」は冬に多く発生します。ノロウイルスについては秋になったら、説明しましょう。。。。。
「バーベキュー」や「焼肉」、「焼き鳥」が危ない!
食肉の生食や加熱不十分による食中毒が多く発生しています。
食肉は、腸管出血性大腸菌(O157・・・オーイチゴーナナ等)やカンピロバクター、サルモネラ、E型肝炎ウイルスなどの細菌やウイルスに汚染されている可能性があります。
●バーベキューや焼き肉店では十分に加熱しましょう。
●肉を焼くときの箸と食べる時の箸は別にし、使い分けましょう。生肉を挟んだもので、肉を焼きながら同じ箸で食べてはいけません。
●肉を扱った手や調理器具は十分に洗浄や熱湯消毒をしましょう。
●野生の肉(イノシシ等)にはE型肝炎ウイルスがいる可能性が高いので生食は絶対にせず、十分に加熱してください。
【ポイント①】
腸管出血性大腸菌(O157・・・オーイチゴーナナ等)やカンピロバクターは、感染力が非常に高く、汚染された食肉を生で、少しだけ食べただけでも感染する可能性があります。
【ポイント②】
普通は食品の取り扱いや温度管理が悪くて細菌が増殖して発生しますが、カンピロバクター食中毒は温度管理を適切にしていても鶏肉などの鮮度が良いほど菌が生き残っているため、新鮮だから安全とは言えません。 とりさし、とりわさ、とりユッケ、牛レバーさしは危ないです。(カンピロバクター食中毒は食べてから2~7日間位で発症。発熱、頭痛、腹痛、吐き気、水様性下痢などが主な症状です。
【ポイント③】
焼肉での牛レバーは十分に加熱すること。ぜったいに生焼けは食べない事。腸管出血性大腸菌(O157・・・オーイチゴーナナ等)や前記のカンピロバクター食中毒の危険があります。とくに腸管出血性大腸菌(O157・・・オーイチゴーナナ等)の中毒になると激しい下痢、血便、腹痛などの他、腎不全をおこし重症の場合は溶血性尿毒症症候群(HUS)で死亡する場合もあります。潜伏期間は1日~8日位と幅がありますが10日位経ってから発症することもあります。
【ポイント④】
スーパーなどで焼き鳥を購入した時は、もう一度、電子レンジで加熱してから食べましょう。(電子レンジの熱は殺菌力が強い)焼き鳥は肉に串を挿す時に肉の表面に付着している細菌を串で中まで押し込んでしまうので、危ないのです。
加熱不足で串の周りが赤い肉は要注意です。
鶏肉は新鮮であっても、カンピロバクターか、サルモネラが、
ほぼ100%付着しています。本当です。
【ポイント⑤】
夏の生の魚には腸炎ビブリオという食中毒菌が付着していると考えてください。腸炎ビブリオは海にいる細菌で、増殖する速度が、もの凄く速いのが、特徴。例えば、もし真夏の暑いときに、刺身にこの腸炎ビブリオが、たった数個でも付着していると2時間くらいでも増殖して中毒をおこします。その時の刺身の味や、色、臭いに異常は見られないので怖いのです。
この細菌は塩分を好み、真水に弱いので魚を料理する時は、水道の流水で十分に洗ってください。(頭も使うときは、特にエラの部分に多いので良く洗ってください)熱には弱いので焼き魚は良く焼いてください。潜伏期間は8~24時間(12時間位が多い)症状は、激しい腹痛と下痢、発熱などです。
【ポイント⑥】
家庭内で肉料理や魚料理を行うとき、生肉や魚を扱った後、次の作業の前にもう一度、手を洗いましょう。肉や魚を使った、まな板、包丁などは十分に洗浄し、熱湯消毒か、塩素系の消毒液で消毒しましょう。
【ポイント⑦】
スーパーで食肉や生の魚介類を購入するときは、保冷用の袋や発泡スチロールの箱に保冷剤や氷を入れたものを車に積んで、買い物に行くといいですね。
食中毒の種類は、まだたくさんあります。今回は特に食肉と魚介類で発生する食中毒の話でした。
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我家の緑のカーテン、ゴーヤがぐんぐん伸びてきました。最近になって雄花がたくさん咲くようになりました。
雌花も、そろそろ咲いてくると思います。
チョット苦いゴーヤですが、大好きな食材です。。。。。。

8月2日 13時20分、追加投稿の写真です。
ゴーヤの雌花(赤ちゃんゴーヤを発見!)早く大きくな~れ。。。。。。)

では、今日はこのへんで・・・・・・HIROちゃんでした。