今回紹介するアンプは2011年6月に製作した、コンパチブル・プッシュプル・アンプです。基本設計は6V6-GTですが、このアンプは、切替スイッチ等は全く無しで、6F6-GT、6V6-GT、6L6系(5881等)、EL34等を、そのまま挿し換えが出来るコンパチブル・アンプになっています。
 この回路ですと大体プレート電圧は250V位になるので、十分な出力を得ることが出来ます。
 回路的には12AX7を1本だけ使用したアルテック型のPK分割による位相反転ですが、この程度のアンプであれば12AX7、1本だけでも十分だと思います。見ていただければ、お分かりのように非常にシンプルな回路で設計してあります。B電圧が低いため、出力管のスクリーン・グリッドも出力トランスのB端子に直接、接続しています。6L6系の球やEL34だとEp、Ip曲線からみた適正バイアス電圧ではありませんが、動作上、特に問題なく、色々な出力管を挿す事により、アンプの見た目や、それぞれの出力管の音を楽しむことが出来ます。
 
■出力管を変えてみると見た目も変わります。
  チョークトランスと電源回路用のラグ板をシャーシ裏に取り付けたため、
  シャーシ表の電源トランス前と横に止めネジの頭が4個、見えてしまい
  ました。(よけいなネジの頭が見えるのは何となくイヤです)
  サイドウッドは、お得意の100円ショップのゴムの木のペン皿?です。
  加工一切無しで、シャーシにピッタンコです。
       なお、シャーシは、サンドペーパーで磨きシルバー色のスプレーで
  塗装しました。 
  12AX7の横の金属製ツマミは、音量調整用のボリュームです。
  こうすると、見た目の真空管とのバランスも悪くありません。
 EL-34の場合
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 5881(6L6-GC)の場合
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 6F6-GTの場合
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■回路図です。
 
  6F6/6V6等とEL34は、足のピン接続が異なります。EL34はG3が独立して1番ピンになっていますので、ソケットの1番ピンと、8番ピンを接続しておけばEL34も使用できるようになります。
 
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このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
■参考記事
  同じ書庫内に6F6/6V6/6L6/EL34等シングル・コンパチブル・アンプ と、今回とは別のコンパチブル・プッシュプル・アンプの投稿記事があります。画面で見えないときは下記のアドレスをクリックすれば記事に直接、繋がります。
 
では、今日はこのへんで・・・・・・HIROちゃんでした。