前回は12AX7AのNF型のイコライザー回路を採用したプリアンプを紹介しましたが、今回はCR型のフォノ・イコライザー・アンプを2台、まとめて紹介します。
今はCDを聴くことが多いのですが、LPレコードも2500枚ほどあり、時々、アナログ・レコードの音も楽しみます。(アナログはいいですよ~!臨場感というか雰囲気感というか・・・・CDでは再現できません)
後で詳しく紹介したいと思いますが、私のプレーヤーはDENONのDP-3000、カートリッジは何種類かありますが、MMのシュアーのV-15タイプⅢをもっぱら愛用しています。
そこで、今回はイコライザー・アンプの紹介となるのですが、現在使用しているイコライザー・アンプは全てCR型です。NF型はノイズの点では良いのですが、個人的な感じとして、何となく音が前に出てこない上に、音のクリアーさに欠ける気がします。CR型はNF型に比べ、ノイズ対策は少し苦労しますが、出てくる音は、しっかりとした輪郭のあるクリアーな音が私としては好きです。
■CR回路はどの定数が良いか・・・・
CR回路の抵抗、コンデンサの定数をどうするかですが、計算式もあるのですが、私の場合には「無線と実験(MJ)」誌や、「ラジオ技術」などの人さまの製作記事の回路そのままを使用します。
これまで、下記のCR回路を使用してアンプを作り、これらのイコライザー・アンプは全て残してあり、今回は、そのうちの2台です。
下の回路ですが、A回路、B回路、C回路については良い感じでしたが、D回路の定数は全く私のシステムではダメでした。このD回路は、コンコルドの佐久間さんのアンプの回路ですが、高域は綺麗ですが低域がかなり不足で低音がでません。決して悪くは無いのですが、佐久間式アンプでないとダメなようです。

紹介する1台目は12AX7Aを基準管とするコンパチブルのイコライザー・アンプで、上記のC回路を採用しています。
12AX7(7025A)、12AT7(6201)、12AU7(5814A,5963)などがそのまま挿し換えが出来る、かなり適当なアンプです。測定器がありませんのでRIAA偏差特性などについては測定していません。聴いた感じは低域から高域までバランスが良く取れていると思います。
2005年に作ったもので、リードの汎用ケースに組み込みましたが、表面が痛んだので黒いスプレーで再塗装しています。

■回路図です。

このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
■テレビ用高周波管を使用したイコライザー・アンプ
2台目は、テレビ用のUHFやチューナーなどに使用された高周波管を使用したイコライザー・アンプです。初段の6GK5は古い真空管で、この球の改良球は6HA5です。(6GK5と6HA5は足の接続が違うので挿し換えは出来ませんが、類似管の6FQ5ならOKです)
6GK5は、7ピンのMT管で内部抵抗が5.4Kと低い割にμは78という高μ管で電流も10mA位流せる事に魅力を感じ使用してみました。
こんな高周波用のテレビ管を使用する方は少ないと思います。オーディオマニアの方の中には、テレビ管はノイズがどうのこうのと言われるのですが、そのような方は使用しないで、お高い欧州管や低雑音用の高信頼管を探してお使いになればよいと思いますが・・・・、私は捨てるようなテレビ管を多く持っていますので、オーディオ・アンプに多用しています。
(私のアンプの回路は常にシンプル、真空管のメーカーなどには拘りません。マニアではなく、真空管を愛するオーディオ・ファンです。テレビ管でもラジオ管でもアンプに使います)
実際に作ってみるとハムやノイズは、ほとんど問題にはなりません。
次段には6R-HH8を使用していますが、ここは同じテレビ用の6R-HH2、6BQ7A、6DJ8、7DJ8がそのまま挿し換えが出来ます。どれを使用しても大きな差は見られず、どの球も良好でした。最近は6DJ8がアンプに採用されていますが、6BQ7Aや6R-HH8、6R-HH2などでも十分使用できます。
初段、次段とも、12AX7等とは異なり、たっぷりと電流を流しています。もちろん、これらの真空管のプレート損失はオーバーしないよう設計しましました。なお、CR回路は前述のB回路を採用しました。
このアンプも測定器がありませんのでRIAA偏差特性などについては測定していません。聴いた感じは低域から高域までバランスが良く取れていると思います。

こちらは比較的新しく5、6年前に製作したものです。前面の文字はレタリングシートを使用しました。ケースはリード社です。
■回路図です。

このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
次回のプリアンプの紹介では、これまた、捨てるようなテレビ管を使用したコントロール・アンプを紹介します。
■参考記事
同じ書庫内に下記のプリアンプの記事があります。
12AX7A ― 12AU7A プリアンプ(NF型イコライザー回路採用)
画面の下に確認できないときは下記のアドレスをクリックすれば直接
記事に繋がります。
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。