今回は、ストラヴィンスキーの「春の祭典」の名盤(名演奏)について紹介します。この曲は何故かクラシックをほとんどお聴きにならないオーディオマニアの方でも、ダイナミックレンジ等のチェックのためか、もっておられる方が多いように思います。
話は、それますが・・・・オーディオマニアの方って、さすがに装置(特にスピーカーにお金をかけている方が多い)はすごいのですが、意外と持っている音源の数は少ない人が多いので不思議に感じる時があります。いったい何を凄い装置でお聴きになっているのでしょうか・・・・??? 
私は、もの凄いマニアではありません。真空管アンプを作るのが好きで、音楽を聴くのが好きな「オーディオファン」です。音をとことん追求するより音楽を楽しみます。アンプもいろいろな音を楽しむタイプです。私にとって理想の音はありません。
話を戻しますが、ストラヴィンスキーといえば、「春の祭典」「ペトルーシュカ」「火の鳥」が有名ですが、これらの曲は管弦楽曲ですが、厳密には管弦楽曲というより、「バレー音楽」と言った方が正しいかもしれません。ストラヴィンスキーのバレー音楽は、前記作品の他に「プルチネルラ」「ミューズを率いるアポロ」「カルタ遊び」などがあります。
一方、管弦楽曲というと「幻想的スケルツォ」「交響詩ナイチンゲールの歌」「サーカスポルカ」そして、「火の鳥組曲」の何版かなどがあります。しかし、「春の祭典」「ペトルーシュカ」などには組曲はありません。(たぶん、ないと思います)
「春の祭典」のバレーは残念ながら映像も含め見たことありませんが、管弦楽曲として私のライブラリーからお薦めの名盤(名演奏)を勝手に紹介します。最近はCDもあまり購入していないので、古い演奏が比較的多いのですが、現在、我が家の「春の祭典」のライブラリーは、下記のちょうど20枚です。いつの間にか結構集まってしまいました。(未整理のCDを整理すると、また何枚か出てくるかもしれません)
この曲は、元々あまり聴かない曲だったのですが・・・・かなり昔ですが、小澤征爾さん指揮/新日フィルのコンサートで、生の「春の祭典」を聴いたときから大好きな曲になりました。生で聴く「春の祭典」は本当に素晴らしく、演奏会場全体が迫力ある音とリズム、そして緊張感で身震いしたことを覚えています。
 
「春の祭典」には名盤(名演奏)が多いです。順不同で寸評を紹介し、勝手に私の推薦盤を選んでみました。。。。。。
 
まずは私の大推薦盤から・・・・
ドラティー/デトロイトSO(私の特選盤です)
 アンタール・ドラティーの演奏は新鮮、鮮烈、躍動、迫力、緊張、興奮、陶酔などなど、どの言葉でも当てはまる、正に超名演。しかもオーディオファンにはありがたい名録音だと思います。ブーレーズの名盤と併せて必ず聴かなければならない名盤だと私は思います。
■ドラティー/ミネアポリスSO1959
 マーキュリー録音のもの。古いですが音はステレオで良く、演奏も良いです。ただし録音時の「サーノイズ」がやや大きく聞こえるため少し気になります。同じドラティーなら、やはり上記のデトロイト盤でしょう。
■ブーレース/フランス国立放送O1963(推薦)
■ブーレース/クリーブランドO1969(推薦)
■ブーレース/クリーブランドO1991(準推薦)音は良い
これらブーレーズの3枚は全て緻密な演奏で、鮮烈です。3枚とも推薦ですが、個人的には録音は古くなりましたが、フランス国立放送O盤と2度目の1969年盤を取ります。オーディオファンならデジタル録音の1991年盤か?
■マルケヴィチ/フィルハーモニアO1951)モノラル
■マルケヴィチ/フィルハーモニアO1959(推薦)
  マルケヴィチは、フィルハーモニアOと2度録音をしています。
1959年度盤は、さすがに録音は古くなりましたが、ステレオで緊張感、迫力感があり、いま聴いても新鮮さがあります。
■ストラヴィンスキー/コロンビアSO(準推薦)
 ストラヴィンスキーが指揮した、自作自演盤ですが、正直、作曲家としての意図は何となく伝わってきますが、平凡で面白くありません。しかしストラヴィンスキー自身のこの演奏は、やはり「春の祭典」を語る上では一度は聴かなければならない演奏だと思います。作曲家のストラヴィンスキーに敬意を表し準推薦
■モントゥー/パリ音楽院O (準推薦)(1956)
 この曲の初演者のようです。さすがに纏まりのある演奏ですが、何か物足りなさを感じます。しかし良く聴くとオケの音色に魅力があります。悪くありません。
■デイヴィス/アムステル・コンセルトヘボウO
 コリン・デイヴィスの演奏は切れのいい演奏で、迫力も感じます。纏まりのある演奏です。
■カラヤン/ベルリン・フィル 19621964?)
私は、どちらかというと「アンチ・カラヤン」ですが、彼の正規録音は、ほとんど持っています。カラヤンのこの演奏は「洗練されたスマートで無難な演奏」という感じですが、何度も聴きたいとは思いません。あまり感動しません。
■デュトワ/モントリオールO
この演奏も悪くありません。(デジタル録音で音はいいのでオーディオファン向きか?)
■アンセルメ/スイス・ロマンドO1950)モノラル
■アンセルメ/スイス・ロマンドO1957
2種類あります。どちらも纏まってはいると思いますが、少し平凡。
 
あと、以下のCDをもっていますが、いずれも纏まった構成の演奏だとは思いますが、何度も聴く気にはなりません。
■ラトル/バーミンガム市SO
■メータ/ロサンゼルス・フィル
■メータ/ニューヨーク・フィル
■ラインスドルフ/ロンドン・フィル
■シモノフ/ロイヤル・フィル
■シュワルツ/シアトルSO
 これ以上、「春の祭典」のCDを購入することは、たぶん無い?と思いますが、今回、改めて何枚かを取出し、聴きなおすとやはり独特の感動が得られる名曲だと私は思いました。
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 ブーレーズが1980年から1996年までドイツ・グラモフォンに残したストラヴィンスキーの録音を全てまとめた6枚組のセットCDがあります。このCDは1991年録音の「春の祭典」をはじめとする3大バレー音楽の他、「兵士の物語」そして「管楽器のための交響曲」「詩篇交響曲」「3楽章の交響曲」「交響詩うぐいすの歌」「幻想的スケルツォ」「幻想曲花火」などの主要な作品をはじめ、協奏曲や声楽曲などのほとんど聴くことのない珍しい作品も収められています。2009年に発売された輸入盤を持っていますが、今でも入手できるのでしょうか?お薦めのセットです。
 箱のためスキャナー出来なかったので、中に入っている曲目紹介のリーフレットをコピーしました。
 
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■グローフェ/グランドキャニオン組曲
■R・シュトラウス/交響詩 ツァラトゥストラはかく語りき
■バッハ/管弦楽組曲全曲/クレンペラー
■エリック・サティ/管弦楽曲集/パラード
■クレメンティ/交響曲他、管弦楽作品全集
■武満徹 作品集
■シベリウス/フィンランディア
■R/シュトラウス管弦楽曲集/ルドルフ・ケンペ
ストラヴィンスキー 「春の祭典」の名盤(名演奏)
■ルロイ・アンダーソンの音楽
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした。