・・・フォーレのレクイエム・・・
「レクイエム」というと、モーツアルトやフォーレをはじめ、ブラームスの「ドイツレクイエム」が良く知られていますが、その他、ビクトリア、ケルビーニ、ベルリオーズ、ドボルザーク、ヴェルディ、グノー、サン=サーンスや、近年では、デュリュフレ、ブリテンの「戦争レクイエム」、やイギリスの現代の作曲家ジョン・ラターのレクイエムなど、名曲が数多くあります。その他にも多くありますが、私が最も好きなレクイエムはフォーレと現代のイギリスの作曲家ジョン・ラターのレクイエムです。
(このラターのレクイエムは、ラテン語と英語で書かれていて少し変わっている構成ですが、実に美しい癒される曲です。この曲については、別の機会に詳しく述べたいと思います)
フォーレのレクイエムは、私自身が一般のアマチュア合唱団で3回ほど定期演奏会のステージで全曲歌ったことがあり、合唱の楽譜も勿論、もっています。
フォーレのレクイエムは作曲されてから、いくつかの版があるようです。1888年に作曲が完成したようですが、オリジナル版とか、1893年版とか、パリ万博で演奏された1900年版とか、その他にも幾つかあるようですが、一般的にCDなどで聴かれるのは1900年版が多いようです?。
1893年版というCDを何枚か持っていますが、良く聴くと何故かオーケストラの編成が、まちまちです。弦は、サンクトゥスは、ヴァイオリンは独奏、あとはヴィオラ、チェロ、コントラバスですが、金管が入ったり、入らなかったり、どれが純粋なフォーレのレクイエムなのか、さっぱりわかりません。演奏家(指揮者)によって編成を変えているのかもしれません。
いずれにしても、私は小編成のオケと少人数の合唱(演奏によっては女声部はボーイソプラノ等の少年合唱がいい)が好みです。
そんな大好きなフォーレのレクイエム、気が付いたら何と20枚以上のCDを買っていました。(この他にもLPがあるので30枚近くあります)
今、主な私のライブラリーは、下記のとおりで、何枚かの演奏についてコメントとオススメの推薦盤を選びたいと思います。(順不同です)推薦盤は、勝手に選び2枚です。

■ミシェル・コルボ指揮
サン=ピエール=オ=・ドゥ・ピュール聖歌隊/ベルン交響楽団(推薦)
この演奏が、私は一番好きです。この演奏は出だしなど、多少スローテンポですが、女声部が少年合唱、ソロもボーイソプラノ。オケは1900年版?のようですが、コーラスもオケも力みが無く、心が本当に洗われ、このまま死んでもいい。。。。。という感じ。
■ミシェル・コルボ指揮
アンサンブル・ヴォーカル/インストゥメンタル デ ローザンヌ 他 (準推薦)
上記と同じコルボの演奏で新録音、これも素晴らしい演奏ですが、個人的には前記の旧録音の方が断然好きです。
■ジュレミー・サマリー指揮
オックスフォード・カントルム/オックスフォード・カメラータ 他 (推薦)
このCDはナクソスレーベルの廉価CD。本屋などで500円で売っている別な廉価盤と同じ録音のもの。(今は本屋等で売っているかどうかは不明?)しかし、この演奏は実にすばらしい。少人数の合唱ですが、オーケストラはナクソスレーベルの英語のリーフレットでは、ヴィオラⅠが2、ヴィオラⅡが2、チェロⅠが2、チェロⅡが2、オルガン1だけの小編成、サンクトゥスのみヴァイオリン独奏、あとはソプラノ、バリトンのソロ。(1893年版か?いや、独特の編成だと思うが・・・)管とハープはありません。この演奏は力みも少なく,なかなか良い。もう少しコーラス全体の声が澄んだ声なら文句なしの私の第一の推薦盤になるかもしれません。
普通の演奏ではあまり聴けないサンクトゥスで独奏ヴァイオリンが美しく聴ける魅力的な演奏です。独奏ヴァイオリンの音の録音がやや大きめですが、かえってそれがイイ。他の録音は小さすぎる感じがします。
■デーヴィット・ウィルコックス指揮
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団/NPO他
(準推薦)
■フィリップ・レッドゥガー指揮
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団
この上記2枚のケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団の演奏は指揮者は違いますが、どちらも教会的雰囲気のある、心洗われる演奏です。ソプラノ独唱にボーイソプラノを採用したウィルコックス指揮のものが好きです。ただし、バリトンソロはいまひとつなので準推薦。
■アンドレ・クリュイタンス指揮
エリザベート・ブラッスール合唱団/パリ音楽院O
フィッシャー・ディースカウがバリトン独唱の名盤中の名盤と言われています。・・・・が、私の好きな演奏ではありません。どこがいいのか私はわかりません。モノラルのクリュイタンスの別録音のLPもありますが・・・・イマイチ?
■ミシェル・ルグラン指揮
アンブロジアン・シンガーズ、PO他
なんと映画音楽などのポピュラー音楽のルグランの指揮したフォーレ。しかもカップリングはデュリュフレ。興味本位で購入。私には好きになれません。特にサンクトゥスは、だれた演奏で聴いていられない。1回聴けば十分。
■フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮/シャペル・ロワイヤル
このCD、「1893年室内楽稿」と書いてあったので飛びついて購入した輸入盤。聴いてがっかり、本当に1893年室内楽稿の版なのか良くわかりません。サンクトゥスのヴァイオリンは独奏ですが、録音が少し小さくヴァイオリンソロの魅力が伝わらず、しかも金管の音のばかでかいこと。本当に1893年室内楽稿の版なのか?私にはわかりません。
■ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
オルケストル・レヴォリュショネール・エ・ロマンティーク
オリジナル版と書いてありましたが、オケに少し力みが感
じます。
■ジャン・フルネ指揮/オランダ放送合唱団
ロッテルダムPO
これも名盤ですが・・・最近は感動しません。悪くはありません。
あとは、次の演奏のライブラリーがありますが・・・・・
あまり聴きません。
■ダニエル・バレンボイム指揮/パリ管 他
■セルジュウ・チェリビダッケ指揮/ミュンヘンフィル他
■山田一雄指揮/東京都交響楽団 他
■エルンスト・アンセルメ指揮/スイス・ロマンドO 他
■ルイ・フレモー指揮/バーミンガム市SO 他
この演奏はイイです。旧盤?がLPであったような?
■コリン・デイヴィス指揮/ライプチッヒ放送合唱団他
■ミシェル・プラッソン/トゥールーズ・キャピトルO他
■エマニュエル・クリヴィヌ指揮/国立リオンO 他
■ジョージ・ゲスト指揮/ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ
聖歌隊他
これは、まあまあ。
■ダヴィット・ヒル指揮/ウエストミンスター・カテドラルド合唱団 他
これも、まあまあ。
■カルロ・マリア・ジュリーニ指揮/フィルハーモニア合唱団、管
弦楽団
■ロス・ポプル指揮/イングリッシュ・ヴォイシズ 他
■ドグロス・ボストック指揮/ボヘミア室内O 他
この他に何枚かのLPレコードがありますが、このくらいにしましょう。
他のレクイエム。ミサ曲などについては、改めて別の機会に紹介したいと思います。
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