今回は、少し、レトロ調なアンプとして、オール直熱管、オールナス管、オールトランス結合という、45/245シングルアンプを紹介します。かなり昔の作品です。
まずは、その姿から・・・・・・・出力管には45のナス管245、ドライブは12Aのナス管112A、整流管にも80のナス管280を使用しました。
 
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 このアンプは、はっきり言えば、MJ誌でおなじみのコンコルドの店主、佐久間駿氏の、いわゆる佐久間式アンプのパクリです。
このアンプの特徴は、冒頭でも説明のとおり、オール直熱管、オールナス管、オールトランス結合という特徴の他に、ドライブ球にも小出力管の12A/112Aを使用したこと、12A/112AのフィラメントのDC点火の平滑ケミコン以外、バイパスコンも、B電源用平滑コンデンサにも一切、ケミコン無しで製作してある事です。(オイルコンとフィルムコンのみ)
 オール直熱管であること、B電源用平滑コンデンサの容量が少ない事にも関わらず、チョークは2段としたために、ハムは、ほとんど気になりません。
 
■回路図です。
 
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このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、あくまでご参考です。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由ですが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
 このアンプは、45/245アンプですが、この回路のままで各電圧配分は変わりますが、2A3をそのまま挿す事が出来ます。この回路では45/245、2A3とも、Ep,Ip特性カーブからみたEgは多少ずれていますが、45/245使用でも2A3使用でも、最大プレート損失(Pd)はオーバーしていませんので特に動作上、問題はありません。
 通常、45/245の場合のバイアス抵抗は1.5KΩですが、この回路では、1KΩです。この場合、プレ-ト電圧(Ep)は、258V-37V=221V、プレート電流(Ip)は、37V÷1KΩ=37mA、したがってプレ-ト損失(Pd)は、221V(Ep)×37mA(Ip)=8.2Wで、45のPd=10Wの約80%の軽い動作になっています。
 また、12A/112Aのフィラメントを共用でバイアス抵抗とコンデンサを使用しています。本来ならば、別々が良いのですが、ペア管でなくても大丈夫のようです。(近いうちに6.3Vの端子を利用し、個々にバイアスを取りたいと思っています)
 試聴の結果ですが、トランス結合らしく、カマボコ特性ですが中域音のしっかりした芯のある音を出してくれます。特に「人の声」は素晴らしいものがあり、ボーカルやピアノソロには、ご機嫌な音で奏でてくれます。たまには、こんなアンプでゆっくりと音楽を聴くのも楽しいものです。
 
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■2A3/300B 兼用シングル・アンプ (6SL7ドライブ)
45/2A3コンパチブルアンプ
 
■45ロフチン・ホワイトアンプ (2台分)
 
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■300B/2A3 兼用コシングル・アンプ (6D-DH3Aドライブ)
 
 【関連ブログ記事】
「オーディオ父さんの独り言」のKiyoちゃんが、やはりオールナス管で245のシングルアンプを製作しています。
こちらは、227-227-245のCR結合となっています。
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では、今日は、このへんで・・・・・・HIROちゃんでした。