回は、古典管の46と、47兼用のパラ・シングルアンプと46/47/45/2A3コンパチブル・シングルアンプ、46ダイナミック・カップルド・シングルアンプの計3台の46アンプを紹介します。
46と47真空管については、このブログの「ロフチン・ホワイトアンプ集」の中の「46/47ロフチン・ホワイトアンプ」の製作記事で述べていますので詳細は、そちらをご覧ください。
(末尾のアドレスをクリックすれば、46、47真空管の話とロフチン・ホワイトアンプの回路図等が見られます)
 
■46/47 兼用パラ・シングルアンプ
 
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このアンプは、1996年の正月休みに製作したもので、当初と現在のアンプでは回路と使用部品は、少し異なっています。
当初のドライブ球は12SQ7、出力トランスはタンゴのH5-Sでした。
昨年(2013年)10月に現在の回路と、出力トランス(春日無線KA-3250)に変更しました。写真でわかるようにKA-3250は、非常に小型のトランスで、球の後ろに隠れています。
 しかし、この小型トランス、周波数特性が良く,6EM7のロフチン・ホワイトアンプ(後日、紹介予定)で良い結果を出してくれたので、タンゴは別のアンプ製作のために取り外して残し、KA-3250としました。期待を裏切らない、良い結果を出してくれています。
 
■回路図です
 
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 このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だと思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 この回路図では46使用時の整流管に5R4と5V4Gを挿した時の電圧のみ表示してあり、47使用時の電圧は表示してありません。しかし電圧配分は変わりますが、47も普通に46の代わりに差し替える事が出来ます。(47は5極管ですが、46の代わりに挿すと、第2グリッドがソケットの接続によりプレートにつながり3極管接続となります)
46,47ともフィラメントの規格は2.5V1.75Aなので2本で3.5A必要となりますが、使用したトランスの2.5Vの巻き線は3Aで0.5A不足します。しかし電圧も下がることなく、トランスの過熱も問題がないので大丈夫です。
 フィラメントのハムバランサーのVRも省略、30Ω抵抗2本の中点からバイアス抵抗を繫いでいます。(これでもハムは目立ちません)
 46で聴くと45トーンにも似た音でご機嫌です。47に交換すると5極管の47の音とは、ガラリと豹変しクリアな音になります。しかし46と比べると高音がやや、きつい感じがしました。
 
■46/47/45/2A3 コンパチブル・シングルアンプ
 
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 このアンプは、2005年に、半分は遊びで作ったアンプ!(何故かまだ壊していないで残っています)
 少しボケた写真では46が挿してありますが、隣にUXソケットが見えます。このアンプの基本設計は47の五極管アンプですが、出力管の差し替えとスイッチの切替で次の音を楽しむ事が出来る珍アンプ?です。(UY→UXのソケットアダプターは作ってありますが、UX→UYのアダプターは作ってないのでUXソケットもシャシーに付けました)
UYソケット使用で・・・・・・
①47の五極管接続(47本来の音を聞きたいのでNFBは無し)
②47の三極管接続
③46のクラスAシングル
UXソケット使用で・・・・・・
④45シングル
⑤2A3シングル
の5種類の切替ができます。基本設計が47五極管のため、他の球では少し無理な使用となっていて、Ep,Ip特性カーブから見たEgとは、少しずれがありますが、いずれの使用でも最大プレート損失(Pd)以下になっていますので、大きな問題はありません。電源トランスのB電源も120mAなので、2A3使用では50mA以下にしました。
出力トランスはタンゴの6W用小型トランスですが、なかなか良いOPTです。今では懐かしいトランスになりました。
 試聴の結果ですが、47が最も面白く、五極管接続のNFB無しでは、少しラジオ声のようなレトロな音で、味わいがあります。決して悪い音ではありません。ハイファイ的な音ではないので、かえって新鮮です。
他の真空管では三極管らしい音ですが、47の3結だけは前述のアンプ同様、少し高音がきついかな?という感じです。
 
■回路図です。
 
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 このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だと思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
■46 ダイナミック・カップルド・シングルアンプ
 
 このアンプは、46の第二グリッドをプレートに接続してA級動作するのではなく、第一グリッドに接続して、プラスドライブで出力管にグリッド電流を流す回路です。
 そのため、6AC5のように回路の簡単なダイナミック・カップルド・アンプにすることが出来ます。だいぶ前に、この回路で46シングルを製作したことがありました。幸い手書きの回路図と各部の電圧の記録がありましたので、電源部は省略しましたが、アンプ部の回路図をご参考に紹介します。
 この回路で46を動作させると、A動作とは全く音が変わり、どちらかというと三極管の音ではないような少し豪快な音になりました。
この回路の音は重厚さもあり、捨てがたいのですが、私の好みの音ではなかったので、少しの間聴いた後、壊して部品取りの残骸になりました。ダイナミック・カップルド・アンプの音がお好きな方には、お薦めする回路ですので、46で作ってみるとイイと思います。
 
■回路図です。(ご参考)
 
  電源部は省略していますが、46のフィラメントの2.5Vの電源供給は1本毎ではなく、2本まとめて1つのヒーター端子から供給してもOKです。
 
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上記の回路はシングルですが、46のグリッドに+10V、約5mAの電流を流しています。この回路を応用してプッシュプルも簡単に設計できるので、PPに挑戦するのも面白いと思います。かなり大きな出力が期待できます。
 このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だと思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。
 
【関連記事】
 
「46/47 兼用ロフチン・ホワイトアンプ」の記事と回路図は、書庫の「ロフチン・ホワイトアンプ集①」の中の「その2」にあります。46以外のロフチン・ホワイトアンプとあわせ、ぜひ、ご覧ください。
 直接、46と、47真空管の記事、および「46/47 兼用ロフチン・ホワイトアンプ」にアクセスする場合は下のアドレスをクリックすれば、つながります。
 
では、今日は、このへんで・・・・HIROちゃんでした