アーキシティ研究所のブログ

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福岡と熊本の建築事務所の日々のできごと。

こんにちは。廣田です。

 

建築確認はどう変わるのか、

今回は、これまでのまとめとして「建築確認手続き」を詳しく見ていきましょう。


前回お話した「建築確認手続きの見直しとは」に続き、残りのポイント2つをお話していきます。

 

 

木造戸建住宅の壁量計算方法、見直し 

出典:国土交通省 申請・審査マニュアル(ダイジェスト版

 

最近は、個々のニーズや好みに合わせ、デザイン性の高い木造建築物が大変増えて参りました。

住宅だけに留まらず、エクステリアにも繋がるような柔軟な設計もあり、

今までの壁量計算では安全性の確保が難しい場合も出てきている状況だと言えるわけです。

 

そこで、「どのような建物であっても構造上の安全性が確保できるよう、壁量計算等を見直す」

というのが、今回の法改正です。

 

法改正により、階高の高い建築物や、大空間を有する建築物であっても、

建築物の“実際の仕様”に応じた“適切な構造安全性”の確保が可能となります。

 

今回の壁量計算等の見直しが「仕様の多様化への対応」という面で重要な役割を果たし、

デザインの選択肢が大きく広がることで、お客様の理想を叶える居住環境の実現に繋がっていくことでしょう。


より素晴らしい建物が生み出されるきっかけとなる、そんな可能性も感じています。

>>壁量計算の関連記事をコチラからお読みいただけます。参考にしてみてください。

 

 

すべての新築住宅で省エネ基準適合、義務化
 

 

省エネ基準への適合も、全ての新築住宅・建築物に対し、義務化されることになります。

 

これまでは説明義務や届出義務で済んでいた部分が、

建築確認申請前に「省エネ性能を示す書類の提出」を求められ、適合判定を受ける必要があります。


例えば、以下のような対応が必要となります。

 

 

このような対応を経て、省エネ性能の審査を実施し「基準を満たしていると診断される」ことが必須となるわけです。

 

もちろん、基準を満たしていない場合には確認済証が交付されませんので、着工することは不可能です。

これは、新築ではなく増改築の場合においても同様で、該当部分について省エネ基準への適合が必要となります。

 

では、その確認方法ですが、「性能基準」と「仕様基準」、2つの方法があります。


「性能基準」を選択すると、外皮性能と一次エネルギー消費性能についての計算が必要となります。

 

「仕様基準」であれば、計算ではなく、チェックリストへの入力で省エネ基準への適否が確認できるようになっており、

計算の負担なく、審査を比較的容易に済ませることが可能です!

 

“計算”と聞くと躊躇してしまわれるかもしれませんが、スムーズにスタートできるための方法は用意されています。

安心して取り組んで欲しいと思います。

 

>>省エネ基準適合の関連記事をコチラからお読みいただけます。参考にしてみてください。

 

 

お困りの際はご連絡を! 

今回は、2025年4月に行われる法改正についてまとめてみました。


より詳しく知りたい方は、各項に貼付けているリンク先も、ぜひご覧ください。

 

“改正”を、難しく捉える必要はありません。各種ツールも用意されていますから、

まずは試用し、慣れていくことか大切です。もし「それでも難しい……」と感じた際には、弊社までご連絡をください。

弊社は、スムーズな建築確認申請のため、

お困りの工務店様、そして設計者様へ、最新の情報と革新的なソリューションを提供して参ります。


ご協力やアドバイスが可能です。私共と一緒に、がんばっていきましょう。

 

 

 

こんにちは。廣田です。


建築確認はどう変わったのか、今回は、これまでのまとめとして「建築確認手続き」を詳しく見ていきましょう。


改正は、今月からスタートしています。
これから新法にて申請予定の方も、すでに申請した方も、ぜひ振り返ってほしいと思います。

 

 

今回法改正されるのは「3つ」 

 

木造住宅の設計や施工を行うすべての工務店様、改正内容は以下の3つです。

 

参考:国土交通省からのお知らせ

 

準備は進んでおられるでしょうか?
「まだ大丈夫」と思われている方がおられましたら、要注意!

それでは、間に合わないかも知れません。

というのも、適用となるのは「2025年4月以降に着工」されるすべての工事。

つまり、建築プランを練り、資金計画を立て、建築許可を整える等の準備事項を逆算すると、

着工までの時間は、あまり残っていないということになるのです。


「詳しく分からない方」や「ちょっと難しいな」と感じておられるのであれば、ぜひ以下をお読みください。

読み進めながら、一緒に確認をしていきましょう。

 

 

建築確認手続きの見直しとは 

 

 

4号特例の縮小に伴い、4号建築物の区分けが廃止されます!

これまでは、木造2階建て以下で延べ面積500㎡以下の建築物(いわゆる「4号建築物」)については、

建築確認時の構造審査が一部省略されていました。


しかし改正後は、この特例が縮小されます。


審査省略の対象となるのは、平屋かつ延べ面積200㎡以下の建築物のみ。(新3号)


つまり2025年4月以降は「多くの小規模建築物において構造や省エネ基準の適合性を確認する必要が生じる」わけです。

 

都市計画区域外においても、階数が2階以上または延べ面積が200㎡を超える建築物であれば、

建築確認の対象となります。

これまでは省略され、提出せずに済んでいた一部の図書(構造計算、壁量計算、構造関係規定等)を、

これからは提出しなければなりません。

(ただし、省略対象であっても、作成は必要です!提出をしないだけで、作成・保存が省略されるわけではありません!)

 

>>確認申請・審査マニュアルはコチラからご確認頂けます。P20~21の「表2-1」をご覧ください。

 

これまでに、図書の作成にあまり触れて来られてない方、

経験の少ない方は、今後どのような作業が増え、どう対応していかなければならないのかを確認をしておきましょう。

 

そして経験のある方も、手順が変わります。新しい手順のインプットをして欲しいと思います。


これら図書の用意や提出は、誰かが代わりにやってくれるものではありません。

どの工務店様もしっかりと取り組み、対応する必要のある重要な事柄です。

 

 

「安心」を支えるための法改正です

昨今、日本各地どこにお住まいでも、「地震」を意識しなければならない状況となっています。

被災地のニュースを目にする中で、平屋だけが倒壊せず、残っている場面を見たことがある方は少なくないでしょう。

それにより「平屋は安心」といった言葉も聞かれるようになりました。


とはいえ、平屋を建てるには広い土地や適した条件が必要であり、すべての方に適応する訳ではありません。


だからこそ、2階建て以上の建物でも安心して暮らせる環境を整えることが大切なのです!

 

今回の法改正により、建築物の安全性が大きく向上していくことが伺えます。

建築に携わる者として、改正に真剣に向き合うことが、地震大国日本の強度を高めていくのです。

 

そして今回の改正は、省エネ性能も強化されています。

これは、お客様だけのメリットではなく、エコの観点からもとても意義のある改正だと言えるでしょう。


少々手間はかかってしまうかもしれませんが、前向きに取り組んで参りましょう!

 

>>関連記事をコチラからお読みいただけます。参考にしてみてくださいね。

改正内容の残り2つは次回お話します。3つの改正ポイントをしっかり押さえ、建築確認手続きに対応していきましょう。

こんにちは。廣田です。
今回は、2025年4月より義務付けられる「省エネ基準適合」についてのお話です。

 

前回、なぜ今省エネなのかについてお話しました。

今回は、省エネ基準への適合審査について詳しくお話していきたいと思います。

 

 

省エネ基準への適合審査とは 

省エネ基準適合の義務化に伴って、「すべての新築住宅に対し、省エネ適合性判定の手続きが必要」となります。

ただし、検査手続きの方法によって、適合判定の手続きが不要になる場合も。

 

その確認方法は、「性能基準」と「仕様基準」の2つ。
ではこれらについて、各々詳しく見ていきましょう。


 

 

性能基準

 

 

「性能基準」とは、外皮性能と一次エネルギー消費性能について計算を行い、

省エネ基準が適合しているかの確認を行う方法です。

 

出典:国土交通省【建築物省エネ法第11・12条】

 

着工前に省エネ適合性判定(図右端)を受け、その通知書を確認申請の際に提出する必要があります。

 

 

仕様基準

「仕様基準」とは、計算ではなく、仕様基準を用いることで、省エネ性能を評価する方法です。
「性能基準」の計算が負担となる方のために用意された方法で、審査を比較的容易に済ませることができます。
例えば、以下のようなチェックリストを利用します。
 
 

こちらは開口部のチェックリストになりますが、断熱材や設備機器に関しても同様のリストが用意されており、

リストに入力をしていくことで、省エネ基準への適否を確認することができます。


これなら、大きな負担は避けることができますよね。

 

そしてもうひとつ、メリットがあります。
それは、仕様基準で評価する場合には、省エネ適合性判定が不要になるということです。
というのも、そもそも省エネ適合の部材を使用して家を建てる(=仕様基準)わけですから、判定する必要がないのです。

 

 

今、やっておかなければならないこと 

 

上記で書いた省エネ適合性判定手続きは、すべての建築業者様において必要不可欠となります。
スムーズに遂行するためには、建築業者様が、建築確認前の段階で誰が必要な書類を揃えるのか、

計算をするのか、今までにはなかった部分の仕組みを、新たに整えていかなければなりません。

 

例えば、以下の対応が求められるでしょう。

  • 間取りの決定や断熱材、窓、設備機器の選定を行う。
  • 上記の根拠となる資料を用意する。
  • 省エネ関連の図書を用意する。建築確認図書などに省エネ関連の内容を書き込む。
  • 詳細な計算を行う
  • 省エネ手続きを進める        等……。
まずは、「性能基準」を使用するのか。それとも「仕様基準」を利用するのかを決め、
それぞれの手続きの流れを理解し、対応力を養うことが重要です。

これらの準備を、2025年4月~着工の物件において確実に行わなければならないというわけです。
 
国土交通省からは、以下の様な参考資料が提示されています。
 
 
 
 
 
これらの国交省資料は非常に多くの情報を含んでおり、
その内容は専門的で、すべてを理解するのは簡単なことではないでしょう。

そこで弊社では、皆様がスムーズに省エネ基準適合を達成できるよう、仕組みを作り、進めていく予定です。
 
これから随時、このHPにてお知らせをして参ります。

分かりやすさを第一に作成していきますので、ぜひ楽しみにお待ちください
 

こんにちは。廣田です。
今回は、2025年4月より義務付けられている「省エネ基準適合」についてのお話です。

今までは説明義務や届出義務で済んでいた新築住宅ですが、法改正により、省エネ基準が大きく変わりました。

建築業者として何を学んでおかなければならないのでしょうか。

 

 

なぜ今、省エネなのか。 

災害級と言われている、今年の暑さ。

連日、日本各地で体温を超える気温が記録されています。

ここまでくると、外に居ては本当に危険。

これまでは「涼しい」という認識だった朝や夕方も35℃を超えてくる状況で、

熱中症にならないよう、警戒しながらの行動が必要不可欠となっています。


そんな中でよく聞かれるのが、「気温の高い日中は、外出を控えよう」という声かけです。

 

お仕事や学校など、やむを得ない方は仕方が無いのですが、

外出を避けられる状況であれば室内で過ごすことが、危険を避けるために必要なことだと言えるでしょう。
 

とはいえ、これほどの暑さになると、単に「室内に居る」というだけでは危険です。

 

窓を開けたり、扇風機を付ける程度では、今の暑さには太刀打ちできません。

熱中症リスクを避けるためにはエアコンを付け、しっかりと室温を下げていくことが重要です。

 

つまり、「エアコンの効きやすい家」が求められているということでもあります。
エアコンの使用が必要不可欠であるなら、効率が良いと嬉しいですよね。
エアコンの効きやすい家は省エネであり、エコであり、結果的に電気代の低減に繋がり、消費者から求められる家となるわけです。

 

 

省エネは、政策というより消費者ニーズ 

建築物省エネ法の改正は、カーボンニュートラルを目指し、制定されました。
日本におけるエネルギー消費の約3割を建築物分野が占めており、

ここを引き締めることこそ、省エネ対策の加速に繋がると考えられたわけです。
 

確かに、この取り組みを成功させることは、温室効果ガスの排出抑制にひと役買うでしょう。

そして、気候変動の原因を一部排除できることと思います。


でも、それだけではありません。
今回の法改正に基づいて建築された省エネ仕様の住宅は、

エアコンをつけると部屋がすぐに冷えて、快適さを保ちやすいという特徴があります。

これは、消費者にとって非常に魅力的なポイントです。


つまり、消費者ニーズの高い家であると言えます。

家を建て、提供する者として、消費者ニーズは見逃せません。
法に則って家を建てるわけですが、消費者ニーズの高い家を建てるという点においても、

今回の法改正は有効であるということに、ぜひ注目して欲しいと思います。

 

 

省エネ基準への適合審査とは 

省エネ基準適合の義務化に伴って、「すべての新築住宅に対し、省エネ適合性判定の手続きが必要」となります。

ただし、検査手続きの方法によって、適合判定の手続きが不要になる場合も。

どのように異なるのか、見ていきましょう。

 

省エネ基準とは、「建築物エネルギー消費性能基準」のこと。

屋根や外壁、窓などの断熱性能を表す「外皮基準」と、

使用する設備の省エネ性能を表す「一次エネルギー基準」の2つから成ります。


つまり、この基準を満たしているということはエネルギー消費の少ない家で、「エコに過ごせる住まい」であり、

地球に優しく、お財布にも優しい家ということになるわけです。

 

これは、とても良いことなのですが、ちょっと手間がかかります。


というのも、省エネ基準に達しているかどうかの確認を、建築業者様ご自身が行わなければならないから。


その確認方法は、「性能基準」と「仕様基準」の2つ。


では次回これらについて、各々詳しく見ていきましょう。

こんにちは。廣田です

今回は前回のつづき、「木造戸建住宅の壁量計算方法」についてのお話しです。

 

 

迷った時はココ!分かりやすい『壁量計算』と『柱の小径』概要

 

こちらはぜひブックマークを!!

改正後に必要となるのは、以下のふたつ。

  • 建築基準法施行令第46条の壁量計算
  • 建築基準法施行令第43条の柱の小径および小径別の柱の負担床面積の算定

①~③の計算方法より、やりやすいものを選んで対応していきましょう。

 

 

①表計算ツール

公益財団法人 日本住宅・木材技術センターに用意されている表計算ツールを使用します。→ コチラ
エクセルで用意された表計算ツールがありますから、そこに、階高、各階床面積、屋根、外壁仕様、太陽光パネル、断熱材の重量などを入力。すると、必要壁量が算出される仕組みです。②の早見表よりも、実状に合わせることができます。

リンク先は、以下のようになっています。

出典:国土交通省 申請・審査マニュアル(ダイジェスト版)

 

 

②早見表

公益財団法人 日本住宅・木材技術センターに用意されている早見表を使います。→ コチラ
1階・2階の床面積の割合、階高、屋根葺き材などを選択することにより、必要壁量や柱の小径が決まる仕組みです。
重い屋根・軽い屋根という2種類の分類ではなく、住宅の状況に合わせた選択であるため、簡便ながらも実情に合った方法と言えます。
同じ形式の住宅を複数建てる場合には数値の流用も可能。その点でも嬉しい方法ですよね。

 

 

③算定式

<床面積あたりの必要な壁量>
 Lw =(Ai・C0・Σwi)/(0.0196 ・Afi)


必要壁量は、荷重の実態に応じ上記算定式によって算出します。構造計算に似た方法で、窓や太陽光パネル、断熱材等の荷重を出す必要があり、手間のかかる方法と言えます。

<横架材相互の垂直距離に対する柱の小径>
de / l = 0.027 + 22.5・Wd / l2


柱の小径は、建築物の重量に応じた規定となっており、以下のどちらかで求めます。
 ・算定式と有効細長比によって、柱の小径を求める
 ・樹種等を選択し、算定式と有効細長比によって柱の小径を求める
 ・柱の小径に応じ、柱の負担可能面積を求める
算定式を使えば、柱の小径だけでなく負担可能面積の算出も可能なのですが、少々難しい方法です。

 

 

 

手間や難しさを考えると、実用的なものは①か②の方法になるのかと思います。
もちろん、やりやすい方法をお選び頂ければ大丈夫です。
どの方法が貴社にとってスムーズで納得できる方法なのか?それを確認するという意味においても、【早めに試してみる】こと。これが大切です。

 

 

一緒にがんばりましょう!!

今回は、「木造戸建住宅の壁量計算方法」についてお話をいたしました。
なぜ改正が行われるのか、その経緯についても、お分かり頂けたかと思います。
家づくりのタイムスケジュールは工務店様や工法などにより様々ではありますが、一般的に10か月ほど。今から準備をすれば間に合います!
ぜひこのタイミングで、ツールのお試しをしてみてくださいね。

そして、もし行き詰まったなら、私共がしっかりとサポートして参ります。
弊社では、スムーズな建築確認申請のため、最新の情報と革新的なソリューションを提供してまいります。工務店様や設計者様のスキルアップには、今後のブログを参考にしてみてください。
迷った時には“ここ”にを合言葉に、一緒にがんばっていきましょう!