本日は月一のドームシアターに。
題名からすると、親の遺産を巡って、
周りの子供たちが喧々諤々、
大騒動する映画だと思いがちですが、
真面目と言えば真面目な映画です。
今の世の中、「成年後見制度」という
ありがたい制度があります。
認知症、知的障害、精神障害などの理由により、
判断能力が衰えた方々に財産管理
(不動産や預貯金などの管理、
遺産分割協議などの相続手続きなど)や
身上保護(介護・福祉サービスの利用契約
や施設入所・入院の手続きなど)の
法律手続きを支援するための制度です。
独り身で不安な方はもちろん、
子供が遠く離れたところにいて、
預貯金の引出しなどの
日常的な雑務も安心して任せられるので、
便利で心強い制度です。
財産が少なければ、
身内がすることもできますが、
5000万円以下なら
月額1~2万ぐらいの報酬で、
弁護士や社会福祉士、
司法書士,その他親族以外の人もでき、
家庭裁判所が選任します。
保育士試験の時、
「福祉」で勉強して始めて知りました。
意外と新しい制度で、
2000年に施行されています。
それでこの映画ですが、
そんなことより、
悪徳弁護士がこの制度を利用して、
身内が簡単に親の財産を使えなくし、
たくさん人の成年後見人になって、
報酬を細かく稼いでいく。
勝手に財産の一部をネコババしようとする。
一応コメディー映画で、
それまで離れていた親子の愛情が
強く結ばれていくとはなっていますが、
「成年後見制度」が曲解されそうな内容。
確かに、デメリットも多く言われており、
親族がなっても、
弁護士など専門家がなっても
煩わしい問題は多いようです。
なんかコメディー映画にしてもいいのか?
と思いましたが、
映画自体はかなりの高評価だったので、
こういう制度が世に広く知られることは
良かった、とは思いました。
それと、伊勢志摩の景色は素晴らしかったです。