まだブログにアップしていない記事があるので、追加版を。

 

もう一度行ってみたいところに「東京ジャーミー」がありました。

 

 

 

代々木上原にあるこの建物は、

東アジアにおいてイスラムとトルコの文化を象徴する場所で、

建築的にも芸術的にも他に類を見ない美しい建物です。

 

なぜここにこんな建物が?と、不思議に思うことたくさん。

 

その謎解明のためにも、再度訪問です。

 

 

 

 

1917年(大正6年)、ロシアで社会主義革命が起き、

同国内に居住していた多くのムスリム

(イスラム教の人々)たちは迫害を受け、

生命の危機を逃れるために、海外へ逃避せざるを得なくなりました。

 

その中のカザン州のタタール人は中央アジアを経由して満州、

更に韓国や日本へ移住してきました。

 

気候の温暖な日本にすぐなじみ、

関東大震災の時に外国人救助のために

用意された特別船に乗ることもなく、

日本にずっと居住することを選びました。

 

日本政府と友好な関係を結んだ彼らは、

子供たちのために学校を、

そしてその隣接した場所に、

悲願であった礼拝堂を建設することができました。

 

1938年(昭和13年)のことです。

 

その後、1986年(昭和61年)に

建物の老朽化に伴って取り壊されることになり、

その跡地に東京トルコ人協会によって

「ジャーミー再建」を条件に、

トルコ共和国に寄付されました。

 

その後トルコ全土から寄付が集められ、

新しい礼拝堂が建てられました。

 

トルコ本国から100人もの技術者や工芸職人が来日し、

2年余りで完成、2000年(平成12年)に礼拝所として、

また人々が集う場として開所されました。

 

前回訪れたときは、あまり歴史的なことは考えず、

ただただ物珍しさだけで見学しましたが、

今回は、一日一回行われるガイドさんの説明を聞きながら回りました。

 

 

 

入り口には伝統的なトルコ民家の応接間が作ってあり、

暖炉自体も工芸品です。

 

 

各部屋にある照明も素敵です。

 

入り口近くには、様々な講演会や

イベントが行われる多目的ホールがあります。

 

 

2階の礼拝堂に入ると、

大小ドームが形づくる空間の大きさ、

壁のカリグラフィの美しさ、

ステンドグラスの美しさに、もう言葉が出ません。

 

たくさんの人が、上を見上げたままです。

 

 

 

 

 

入る前に、女性は設置してあるスカーフをしなければなりません。

これは、しきたりだから皆さんします。

 

 

更に、女性は細い階段を上がり2階に上がると、

女性だけの礼拝所があります

 

 

 

それにしても完全に別世界、本当に異国の文化です。

 

写真より実物の方がずっと素晴らしいです。

入場は無料で、一つ一つ詳しく見たら、

その建物、工芸の美しさに、時間を忘れます。

 

素敵な空間でした。