久し振りに、月一の会館映画を観ました。

去年5月公開のフランス映画です。

 

 

 

一流レストランのスーシェフとして働く主人公カティ。

 

夢はいつか自分のレストランを開くことだけど、

シェフと大喧嘩をして店を飛び出す。

 

さあ、どうする!

 

カティが自分の夢を切り開いていく映画と思いきや…。

 

やっと見つけた次の職場は、

移民の少年たちが暮らす自立支援施設だった。

 

自身も施設で育ったカティは、

最初はあまりの環境のひどさ

(食材も器具もそろっていない)に、

やけくそ気味に仕事をしていますが、

そのうち、

自分の生きる道を必死で見つけようとしている少年たちや、

少年たちの面倒を一生懸命みている施設長に心動かされ、

世界観を変えていく、という物語。

 

97分という短い映画ではありますが、

言いたいことはこの中にぎっしり詰まっています。

 

移民大国であるフランスは、

色々な事情を抱えています。

 

危険を冒して単身フランスにたどり着いた未成年の移民たちは、

施設に入れるものはまだ幸せです。

 

勉強や語学を習い、何とか職を見つけようとするが、

年齢を怪しまれ、病院で骨密度検査を受けて、

成人と判断されれば、強制的に国に返されてしまいます。

 

実際の様々な問題をもとにして作られた映画で、

オーディションで40人の移民の少年たちが選ばれています。

 

包丁を持ったことも、

食材の切り方も知らなかった少年たちが、

新たな料理という世界に出会い、

自分たちで未来を切り開いていく。

 

ただ、後半がすごく焦った感じで、

あっという間にお終い、というのが残念だったかな。

 

もう少し心の交流場面もみたかった。

 

でも、最初は人が何か聞いても

返事をすることもできなかった少年たちが、

最後には元気よく「ウィ、シェフ!」と

笑顔で答えていたのは、本当に清々しい場面でした。

 

 

 

本日のパン。

コーンマヨパン。

 

香りも良く、美味しかったです。