グラウンド(地上)管制のコマンドと使い方の解説です。
トップレベルのコマンドを太字、それを選択すると現れる下位レベルのコマンドを続けて下段に記載しています。
記号・用語について
" < " ; RETURN
" > " ; ENTER (このコマンドを選択すると内容が送信されます)
" ・・・ "; RUNWAY違い, NUMBER違いなど番号違いでの繰り返し
"DITTO" ; 同様の内容
この画面からスタートです。
1 TAXI TO..
(滑走路を指定し タキシングの許可を与えます)
1 <
2 RUNWAY XX >
・・・
PARKING >
(着陸機に対して駐機の為のタキシング, 或いは駐機場所の移動の許可を与えます)
2 PROGRESSIVE TAXI
(細かいタキシング指示を与えるものです)
1 <
2 EXPECT PROGRESSIVE TAXI INSTRUCTIONS
(プログレッシブ指示を与えることを事前に伝えるものです)
3 CROSS RUNWAY
(滑走路横断の許可です)
1 <
2 SEND >
3 EXPEDITE >
(着陸進入機・離陸待ち機が居て横断を急がせるものです)
・・・
4 TURN LEFT NEXT WAY >
5 TURN RIGHT NEXT TAXYWAY >
6 CONTINUE STRAIGHT AHEAD >
7 MAKE 180 >
(Uターンの指示, 指定滑走路と異なる方向へ走行をしている航空機などに使用します)
8 CONTINUE TAXI AT YOUR DISCRETION >
(プログレッシブ指示を解除して自機の判断でタキシングするよう伝えるものです)
9 FOLLOW AIRCRAFT AHEAD >
(前方の航空機をフォローするよう伝えるものです)
3 CONTINUE TAXI >
(ホールドさせていた航空機に対して走行の再開指示です)
4 HOLD SHORT..
(滑走路を指定し、停止線前でのホールド指示です)
1 <
2 RUNWAY XX >
・・・
5 CROSS RUNWAY
(滑走路横断の許可です)
1 <
2 SEND >
3 RUNWAY XX
1 <
2 SEND >
3 EXPEDITE >
(着陸進入機・離陸待ち機が居て横断を急がせるものです)
・・・
ALREADY CLEARED TO CROSS >
(既に許可済みにも関わらず再度のリクエストをしてきたパイロットに対するものです)
6 GIVE WAY TO..
(進路に居る他機を優先させ、進路を譲るよう要求するものです)
1 <
2 AIRCRAFT EXITING RUNWAY
(滑走路から退出する航空機を優先するよう要求するものです)
1 <
2 RUNWAY XX >
・・・
3 AIRCRAFT ON YOUR LEFT >
4 AIRCRAFT IN YOUR RIGHT >
5 AIRCRAFT AHEAD >
あくまでも他機を優先の指示で "HOLD POSITION (停止) "指示 ではありません。指示した航空機が停止した場合も タキシングの再開はパイロット判断で行うため ATCからの "CONTINUE TAXY" は必要ありません。
7 HOLD POSITION >
(タキシングあるいはプッシュバック中止、停止の指示です)
8 PUSHBACK APPROVED
(プッシュバックと使用滑走路の予定を伝えます)
1 <
2 SEND >
3 RUNWAY XX >
・・・
IFのATCマニュアルでは『プッシュバック要請のすべてに対して使用滑走路を伝えるべきではない (should not )』とされています。
しかし、複数の滑走路を持つ空港は滑走路指示を入れる必要がありますし、一本の滑走路空港の場合でもトレーニングサーバーではATISが機能していないためパイロットからはどの滑走路を使用しているか分からない(*)場合もあります。
そのためプッシュバック時に滑走路指示は付けた方が良いと考えています。
(*) 滑走路がレッド表示になっていてもATC判断で使用する場合もあります。
9 MISC MESSAGES
(その他のメッセージ)
1 <
2 DUPLICATE MESSAGES >
(繰り返し要求に対し注意するものです)
3.STAY ON FREQUENCY >
(指示するまで周波数変更を認めないものです)
4 PLEASE EXPEDITE >
(指示に対して早急に履行するよう要求するものです)
5 FREQ BUSY BE PATIENT >
(不必要な交信をしないよう伝えるものです)
6 AIR CRAFT TOO LARGE >
(小規模空港に現れた大型機に対する注意勧告です)
バージョン変更でサイズによってスポットが選べなくなっていますので使用する機会は無いかもしれません。
指示無視して着陸してきたサイズ越えの航空機に対する警告くらいでしょうか。。
7 NO LIGHT AIRCRAFT >
(大規模空港における軽飛行機等の規制勧告です)
8 TRAFFIC ALERT >
(接近する他機がいること、あるいは自機が他機に接近していることを伝えるアラートです)
9 THANK YOU >
10 THANK YOU,GOOD DAY >
11 YOU'RE WELCOM >
12 I'M SORRY >
13 WAIT FOR CLEARANCE >
(無許可でタキシングをする航空機に対する警告です)
14 WAIT CLEARANCE BFR CRSSNG RWY >
(無許可で滑走路を横断する航空機に対する警告です)
15 NOT CLEARED ON RUNWAY
(無許可で滑走路に進入する航空機に対する警告です)
残念ながらタワーにはこのコマンドが有りません。
16 CHECK ATIS >
(ATIS を確認するよう要求するものですが、EXサーバー用です)
17 NOT A TAXIWAY >
(正しいタキシング経路を走行していない航空機に対するものです)
18 TAXI THROUGH GRASS >
19 DON'T CUT IN LINE >
(割り込みをする航空機に対する警告です)
20 MAINTAIN SAFE DISTANCE >
(前を走行する航空機に対して安全距離を取るよう要求するものです)
21 CHECK RUNWAY >
(指示とは異なる滑走路へ向かって走行する航空機に滑走路の確認を要求するものです)
22 DUPLICATE FREQUENCY CHANGE >
(既に "周波数変更は許可済み" であることを伝えるものです)
タキシングを許可する際に、同時に周波数変更の許可が出されています。
10 CONTACT OTHER FREQUENCY
(他局への周波数変更を許可するものです)
1 <
2 XXX TOWER ON XX >
3 FREQUENCY CHANGE APPROVED >
11 ASK FOR INTENTIONS
(パイロットの要求事項を確認するものです)
1 <
2 CONFIRM? >
12 STAND BY >
(リクエストに対してすぐに対応できない場合に使います)
但しプッシュバックやタキシング要求に対して、そのまま停止させておきたい場合は "HOLD POSITION" で動いてはいけないことを明確に伝えます。
13 REPORT USER
(トレーニングサーバでは使えません)
14 ADD REPLAY BOOKMARK
(リプレイにブックマークを追加するものです)
15 BROADCAST MESSAGE
(全航空機に対する放送です)
1 <
2 FACILITY IS CLOSED >
(ATC業務を終了する際のアナウンスです)
3 CLOSING IN..
(時間を選択してATC業務を終了する旨を伝えるものです)
1 <
2 5MINUTES >
3 2MINUTES >
4 1MINUTE >
マナーの一つとして使用することが推奨されています。
4 NOTIFY ATIS UPDATE
(トレーニングサーバーではATIS未対応です)
1 <
2 ALPHA >
3 BRAVO >
・・・
5 CHECK ATIS >
(DITTO)
6 NO PATTERN WORK >
(パターンワーク出来ないことを伝えるものです)
7 EXPECT DELAYS >
(混雑の為に遅れが生じる可能性があることを伝えるものです)
8 REQ FLIGHT PLAN BFR TAXI >
(フライトプランを入力するよう伝えるものです)
9 FREQUENCY BUSY >
(ATC業務が混雑しているので不要な交信を控えるよう要求するものです)
10 CONTROLLER CHANGE >
(管制官の交代を伝えるものです)
11 RUNWAY CHANGE >
(風向きの変更等で離着陸に使用する滑走路の変更を伝えるものです)
滑走路の赤文字は使用不可を示しているわけではありません。追い風成分10kts程度までは着陸可能ですので、風速と今後の風向き予想を考慮しながら滑走路変更を決定します。
12 NOTIFY AIRPORT RESTRICTIONS >
(空港で規定されている制限事項に注意するよう伝えるものです)
航空機のサイズ、重量の他、制限を順守するかは別にして早朝・夜間の発着制限、ルート、高度等が該当します。
16 SEND ON GUARD MESSAGE
(ATCと繋いでいない航空機に対し交信するよう要求するものです)
1 <
2 SEND REQUEST TO CONTACT >
3 REQUEST RETURN TO FREQUENCY >
17 CORRECTION
(ATC指示の訂正を伝えるものです)
1 <
2 CORRECTION,STAND BY >
3 DISREGARD LAST MESSAGE >
(直前の指示に誤りがあるため無視するよう伝えるものです)
18 RESEND LAST MESSAGE
(直前の指示を再送します)
以上です。
情報漏れ・訂正がある場合はアップデートをします。
ATC全コマンドリストの タワー編1も宜しくお願いします。