本編に入る前に告知をさせてください。

加藤ひろあきが上智大学文化人類学専門の福武慎太郎教授、西野恵子さんと共に翻訳したインドネシアの小説「珈琲の哲学」が絶賛発売中です。

インドネシアの現代ベストセラー作家「Dee Lestari」のキャリア初期の短編集。

映画化されて大ヒットした短編小説「Filosofi Kopi」も収録されている一作。

「あなたとインドネシアを繋ぐ、人生と愛のテーマ18篇」をどうぞお楽しみください。

 

 

さて、今日も懲りずに「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」17日目のインドネシアの模様をお届けしていきたいと思います。

 

まずは昨日の記事で少し触れましたが、「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」の責任者であるルフット・パンジャイタン海事・投資調整大臣がこの活動制限が最大限の効果を得られていないことを国民に謝罪しました。

これに対し日本・インドネシア双方から「ルフット大臣が謝るなんて珍しい!」という反応が多くみられました(笑)

常に強気で、強硬なイメージがあるのでそう感じた人が多かったのでしょう。

上記の記事は「側近、謝罪の裏側を語る」という内容で、ルフット大臣の側近が「絶対に言い忘れないように、ちゃんと謝罪の一文を原稿に入れてくれと大臣から言われたんですよ」と答えているインタビュー記事です。

#なんだよその記事(笑)

 

まあこんな記事が出るということは、やっぱりルフット大臣が謝罪したことに関して「珍しい」と思った人がそれだけ多かったということなのでしょう。

現在までの時点で「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」が正式に延長されるかの発表は行われておらず、やはり本来の終了日である明日20日まで待たないとならないようです。延長されることはほぼ確実なのですが、それが何日までになるのかが焦点になりそうです。

 

 

こちらのニュースは現在、インドネシアの医療最前線で起こっていることをインドネシアの大手メディア「Kompas」が取材したものです。

インドネシア統一医師協会の代表:Eva医師によると、ジャカルタ市内の一般病棟に勤務しているが、現在医療の最前線に立つ医師や看護師たちがその重労働と長時間に渡る勤続時間、割りに合わない給与の為に次々と離職しているということです。

 

特に賃金の部分は非常に切実で、病院が政府に申請している補償金がほとんど送られてきていないとのことで、医療従事者に十分な賃金が支払われていない可能性があると指摘しています。

危険に身を晒しながら、次から次へと運び込まれてくる患者に対応し、それでいて満足な賃金を得ることができないとなれば辞めていくのは当然で、この辺りの現状を鑑みて、昨日、政府は早急に1500億円程の医療関係予算の追加を決定しました。

 

 

予算は追加されましたが、現場までそのお金が降りていかなければ同じことなので、このままの状態が続くようなことがあればさらに医療関係者の離職が相次ぐことが懸念されます。


さらに医療従事者ではない職種の人たちは解雇を恐れて、少々体調が悪くても働き続けてしまっている、というのが以下の記事です。

 

検査を受けて新型コロナウイルス陽性と診断されれば、少なくともそこから14日間は仕事に復帰することができず、濃厚接触者と認定された他の社員も出社できなくなるだけでなく、オフィスや店自体を閉めなければならないなど、非常に大きな負担となってしまいます。

加えて、自宅隔離生活をしていたとしてもその際に薬や検診を含む治療費は基本的に自己負担となるため「体調不良」を隠して出社し、仕事をしてしまうのだと。

 

これは今ようやく記事になっていますが、かなり多くの企業や飲食店でもこれまで起こっていたことで、これによってクラスターなどが発生した事案も報告されています。
 

現在は緊急公衆活動制限によって必要不可欠なセクター以外は100%出社禁止となっているので、会社ということで言えば多少はこういったことが起こりづらくはなっているでしょうが、飲食店はデリバリーだけで営業していますし、その他に出社可能な職種もいくつかあるので、従業員の皆さんも含めてどうか安全に働いてもらいたいと願うばかりです。

 

でも、これは日本でも起こり得そうな話ですよね。

責任感が強い人ほど、かけてしまう迷惑を鑑みてしまい言い出せないなんてこともあるかもしれませんし、、、。

とにかく、体調が少しでもおかしいなと思ったらすぐに休むなり、どこかに相談したりするなどしましょうね!

 

というわけで、新しい1週間また気張っていきましょう!

あなたにとって、今日が昨日よりちょっとでも良い日でありますように。

 

ひろ。