本編の前に告知をば。

昨日、SpotifyのPodcast番組「Podcast Pake Hati Perginya」通称「Podast PHP」にゲスト出演した回が公開になりました。

 

 

友人で歌手のMedaさんと男性MCのAbieさんが「旅」をテーマにトークをしている「Podcast PHP」。毎回、色々な国をテーマにゲストを招きその国魅力をたっぷり語っています。今回のテーマは日本ということで、日本の「食」とくに「おかし」や「ラーメン」について質問に答える形で出演しています。

全編インドネシア語ですが、分かる方は是非お楽しみください!

 

 

さて、今日は「インドネシア小説「虹の少年たち」翻訳、着々進行中!みんなと翻訳していく試み!!」というテーマでお話ししたいと思います。現在進めている「虹の少年たち」の翻訳の話です。

 

インドネシアで2005年に発売され、処女作ながら数々の記録を打ち立てたインドネシア小説「Laskar Pelangi(虹の少年たち)」(Andrea Hirata著)。

2008年に同タイトルの映画が公開されると瞬く間にスマッシュヒット、それに伴い小説も売れ続け、小説の舞台になったブリトゥン島にはその素晴らしい景色を一目見ようと観光客が押し掛けるようになりました。

 

著者のアンドレア・ヒラタは自らが育ったブリトゥン島のガントン村に「Laskar Pelangiミュージアム」を建設し、自らもガントン村に居を構えて、ジャカルタと行ったり来たりしながら生活しています。

僕も小説を翻訳する際にこのカントン村に二週間ホームステイをさせてもらったご縁で、新型コロナウイルスがやてくるまでは少なくとも一年に一回ブリトゥン島を訪れていました。

 

加藤ひろあきが、上智大学の文化人類学者の福武慎太郎教授との共同翻訳でこの「虹の少年たち」を出版したのが2013年でしたが、それから8年の月日が流れようとしています。

 

2020年に2月、著者のアンドレア・ヒラタがこの「Laskar Pelangi(虹の少年たち)」の改訂・改編・書き直しを行い、新版「Laskar Pelangi」を発表しました。

それに合わせて絶版となってしまっていた以前の「虹の少年たち」に変わる、新たな「虹の少年たち」を出版するというプロジェクトがスタートし、ここ2ヶ月は加藤ひろあきが毎日、必死こいて翻訳と向き合っています。

 

そして、やっとの思いで残り20ページくらいのところまできました!

新型コロナウイルスで入院中も病室で一日中翻訳をしていて、病棟が消灯してるのに夜中まで灯りつけてやってるもんだからら、看護師さんから「ひろ、早く寝ないとだめ!」と怒られたりしていました(笑)

#看護師のみんな元気かなぁ。

#医療従事者のみなさんに感謝!

 

小説の翻訳って書類とかの事務的な翻訳と違って、翻訳が進むスピードが全然一定じゃないんですよね。その章で扱っているテーマだったり、シーンの重要性だったりでその難易度が同じ物語の中でもどんどん変化するんです。

 

だから、1時間かけて一行しか進めなかったなんてこともザラで、その度に自分の能力の低さに愕然としながらも何とか一歩ずつ進んできました。たとえ一行ずつでもやれば進んでいくので、しがみついて進めていくのです。

 

この作品の翻訳を進めるに当たって一つトライしていることがあって、それが「翻訳のアイデアをSNSから募集する」です。

 

僕が初めて小説の翻訳を行った2012年から2013年にかけてはまだ僕もSNSを使いこなすことができていなかったのもあって、そんなこと思いつきもしなかったのですが、SNS全盛のこの時代、僕に関わってくれている人の中にはインドネシア語も日本語も素晴らしくできる方が多くいるので、その方達の知恵を拝借させて頂きたいなと思い、試してみることにしました。

 

 

これが今日聞かせてもらったことなのですが、「『Tak ada ombak tak ada angin』にしっくりくる日本語って何だろう?」というツイートです。

 

これと同じ内容のことをFacebookにも投稿したのですが、日本人、インドネシア人の方問わず、多くの方にアドバイスをもらいました。ありがとうございます!

実際に頂いたアドバイスの中から採用させて頂きたいフレーズも見つかって、本当にありがたいです。武部洋子さん、テリマカシ!へへ。

 

そんなわけで、これからも引っかかったフレーズがあれば、積極的にみんなにSNSで聞いてみようと思っています。こうやってみんなに協力してもらって仕上げていく翻訳も新しくていいなぁと。

もちろん自分が調べて翻訳を作っていく作業をサボるという意味ではありません。

僕が答えを持った状態で、SNSでも聞いてみて確認していくということですね!

これからも、翻訳作業というものをどうやって共有して、少しでも感じてもらえるか考えて発信もしていけたらと思っています。

 

というわけで、着々と進んでいるインドネシア小説、新版「虹の少年たち」、どうぞお楽しみに!!今日もこのブログを書き終わってから、すぐに翻訳に取り掛かります!頑張りますー!!

 

それでは、素敵な日曜日を!!!

あなたにとって、

今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。

 

ひろ。