昨日の妻アリーナの誕生日に多くの祝福を頂き、ありがとうございます!!

 

 

久々に離れて祝うことになった誕生日でしたが、お陰様で改めて絆を確認できた大切な日になりました。テリマカシ。

 

そんな今日もアリーナは政府指定の隔離施設「Wisma Atlet」に滞在しております。

本日、施設に入ってから初めてのPCR検査が行われたようで、この結果次第では帰宅が許可されるとのことです。

 

朝に検査を実施し、夕方の現在に至るまでまだアリーナから検査結果に関する報告はありませんが、順調にウイルスが消滅しているといいなと願っています。

先日の記事にも書きましたが、新型コロナウイルスに感染し、発症した僕の方が先に家に帰ってこれるというのがとても不思議ですよね(笑)

 

アリーナは陽性が確認されてから今日まで全く症状が出ていないので、その状態で10日間家に戻れないというのはやはりストレスだろうなぁと気の毒です。

ともあれ、引き続き無事に帰ってくるのを待ちたいと思います。

 

さて、今日はそんな僕が入院中も含めてせっせと取り組んでいることについて書いてみたいと思います。

 

 

入院中も取り組んでいたこと

 

入院中に一度も欠かさず「笑顔でありがとう」と伝えた!というのは数日前の記事で書いたのですが、

 

実はそれ以外にも病院でせっせと取り組んでいたことがありまして、、、

 

新型コロナウイルスに倒れ、最初の三日間はあまりの辛さにほとんど何も出来ず、敢えなく入院となってしまったわけですが、加藤ひろあき、一度転んでもただで起きる男ではありません。

 

入院という環境になってしまったからこそ、そこでも出来ることを積み重ねようと思い、実際に病室でほぼ一日中あることに取り組んでいました。

 

そのあるこというのは、「翻訳」です。

そうなんです、僕、病室で一日中小説を翻訳していたんです

 

なんの小説を翻訳していたかって???

 

それはね、、、

 

 

 

 

 

 

「虹の少年たち」

 

 

 

 

 

 

です。

 

え…。

 

「虹の少年たち」といえば、加藤ひろあきが2013年に翻訳・出版したインドネシアの小説で、当時はサンマーク出版から発売されました。

 

発売当初は様々な本屋にこの小説が並び、店頭で見つけては嬉しく、誇らしく、写真を撮ってソーシャルメディアにアップしていました。

サンマーク出版さんの宣伝のお陰もあり、たくさんの方に手に取って読んで頂き、僕の人生の中でもすごく大きな出来事になりました。

 

この原題:Laskar Pelangiという小説、インドネシアでは2008年に空前絶後の大ベストセラーとなり、映画のスマッシュヒットと共にインドネシアを席巻。

ジャカルタから飛行機で1時間強の「ブリトン島」が舞台となった実話に基づく話であったことから、この「ブリトン島」も瞬く間に観光客が押し寄せる島になり、その生活は一変しました。

 

そんなインドネシア文学界に彗星のように現れた「虹の少年たち」と著者のアンドレア・ヒラタ。快進撃はそこで終わらず、この小説は瞬く間に世界の言語に翻訳され、様々な国で出版されることになりました。

現在までで25言語、130以上の国で出版されているそうです。

 

そんな小説に巡り会えて、自分が翻訳することができたのも奇跡なのですが、それが実際に店頭に並んだ時の興奮は今でも覚えています。

 

しかし、この「虹の少年たち」の増版が決まることはありませんでした。

 

サンマーク出版はHow to本、自己啓発本、ビジネス本などを中心にベストセラーを定期的に出す大手出版社です。

そんなサンマーク出版さんが東南アジアの小説を出版しようとしてくれたこと自体がすでに驚くべきことなのですが、やはりサンマーク出版という大手からすればこの小説の売り上げは芳しいものではありませんでした。

 

やがて、このサンマーク出版の「虹の少年たち」という小説はひっそりとその製造を停止しました。現在、この世の中に残っている「虹の少年たち」は中古のみで、新書はすでに存在していません。

サンマーク出版にあった在庫も全て処理されてしまっているからです。

#今持っている人はレア!
#捨てないでね!

 

僕の手元に何冊か新品の状態で存在していますが、それも記念で取ってあるものだったりします。

電子書籍になることもなかったので、実質「虹の少年たち」が新品として買われて流通するということはもう不可能になってしまったのです。無念。

 

そんな中、2020年にアンドレア・ヒラタがこの「Laskar Pelangi」という小説の改訂版を出版するというニュースが飛び込んできました。

元々、四部作として書かれていた「Laskar Pelangi」シリーズ、これを三部作として大幅に章立てなどを改変し、新たに加筆、より読みやすくした「新・Laskar Pelangi」が発売されたのです!!

 

そして、このタイミングで廃本となってしまった「虹の少年たち」復活の話も立ち上がります。もちろん、以前の「虹の少年たち」はすでにサンマーク出版さんによって破棄されているので、これが復活することはありません。

 

ですが、今回別の出版社さんから、この「新版ラスカル・プランギ」を改めて翻訳することで「新・虹の少年たち」を出版させて頂ける可能性があるということなのです!!

 

せっかく長い時間をかけて翻訳した作品が製造中止・廃本になった時は悲しみに打ちひしがれましたが、今回こうしてまた皆さんに「虹の少年たち」をお届けできるチャンスが到来しました。

 

まだ本決定ではありませんが、その方向で現在、鋭意翻訳中。

まだまだ時間がかかるとは思いますが、ここまで翻訳しただけでも前回の「虹の少年たち」よりもはるかに読みやすくなっていますし、小説家としての能力がさらに磨かれたアンドレア・ヒラタさんの文章が最高に素敵です。

 

以前の「虹の少年たち」を手にしてくれた方が改めて読んでも、絶対に楽しめる「新・虹の少年たち」になる予感なので、どうぞ楽しみに待っていてください!

 

このブログでまたその翻訳のプロセスも逐一報告しながら、その過程も一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

まずはここからまたもりもり翻訳が進んでいくように応援宜しくお願いします!

必ずや最高のものを届けます。

 

というわけで、今日は最近懸命に取り組んでいる仕事について書きました。

読んでくれて、テリマカシです!!

 

あなたにとって、今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。

 

ひろ。