新型コロナウイルスを取り巻く騒動の中で世界は右往左往し、当たり前だと思って過ごしていた日常は一変し、様々な価値観を再構築・再定義しなくてはいけなくなりました。
それは日本だろうが、インドネシアだろうが、他のどこの国だろうが「新型コロナウイルス」という情報が入り込んだ国は一様にしてそうだったと思います。
国という単位で見なくたって、自分自身という最小の単位に落とし込んでもそれは間違いなくそうで、僕の中の価値観や考え方もこの期間を経て色々な形に変化していると思います。
*どこにいくにも「マスク着用」はいつの間にか世の中のスタンダードになったね!
その中でも、自分の中で実感を伴って感じたものの一つが「人気」と「認知」の違いだったので、今日はその話をしてみたいと思います。
僕は2014年にこのインドネシアはジャカルタに移住してきました。
年齢で言うと、31歳の時でした。
活動の拠点を東京から移し、諦めきれなかった音楽・芸能・エンターテインメントでご飯を食べるという夢を追いかけて一縷の望みに賭けての決断でした。
インドネシアにきた当初は色々な伝手を辿って、オーディションやキャスティングを受け続ける日々。
色々な人に会いにいき、どこに行くにもギターを持って行ってその場で歌ったりすることもザラでした。
僕が初めて舞台に立って歌を歌わせて頂いたイベントが「縁日祭」と呼ばれる日本祭りで、インドネシアの方々が毎年すごく楽しみにしている、2日間で10万人以上のお客さんが足を運ぶお祭りでした。
*縁日祭関係者の方々への感謝は一生忘れない!
2015年、テレビで旅番組のレギュラーレポーターの仕事が決まり(これもオーディションから)、出演できるイベントも徐々に増えていきました。
極め付けは2018年、日本インドネシア国交樹立60周年を迎えた年、ジャカルタとパレンバンを会場にして東南アジアのオリンピックと呼ばれる「アジア競技大会2018-Asian Games 2018-」が開催され、そのテーマ曲の日本語バージョン歌詞翻訳・歌唱を担当しました。
さらに、この直後に行われた「アジアパラ競技大会2018 -Asian Para Games 2018-」のテーマ曲の日本語版も歌わせていただきました。
この3曲を歌ったことで加藤ひろあきの「認知」は劇的に広がりました。
SNSのフォロワー数も、大して更新をしていなかったYouTubeチャンネルの登録者数も順調に伸びていきました。
アジア競技大会や、アジアパラ競技大会の会場にスポーツを観に行けばインドネシア人日本人問わずに声を掛けられたりして、「お、おれも少し知られるようになってきたかな?『人気』が出てきたかな?」と考えたりもしていました。
しかし2019年、自分は活動しながら違和感を感じ始めます。
それは、「自分のことを知ってくれている人」と「自分のことを応援してくれる人」の数が比例していないことに気づいたからです。
「HIROAKI KATO」の名は色々なコンテンツに紐づいて、確実に広がってはいる。
それは間違いない。
でも、その広がりと「自分のことを応援してくる人」の数の増え方は全然イコールではありませんでした。
2019年もそれなりに忙しく、テレビでのレギュラー番組もありましたし、有難いことに様々なイベントにも呼んでもらうことが出来て、充実はしていました。
でも、上記に書いたような不安というか、違和感はずーっと抱えたまま活動していました。振り返れば、2019年は2018年に広がった「認知」をただただ消費しているだけでした。
2020年、新型コロナウイルスがこの世界を襲い、その「違和感」が顕在化しました。
止まっていたYouTubeの更新を再開しても、SNSに何か写真をアップしても、FBに何かを書き込んでも、期待したほどの反応を得ることはできませんでした。
オンラインのイベントを開催しても、自分たちが望んでいたような数の人たちを集客することはできませんでした。
そこではっきりとわかったのです。
自分は「認知」と「人気」をごっちゃにして、区別して考えてこなかったのだと。
これまで自分はできるだけ多くの人にリーチすれば、その分「人気」も増すと思っていました。
ですが、実際は「加藤ひろあきのことが、その活動が、コンテンツが大好きだー!!!」
と言ってくれる人の数は思ったより増えていなかったのです。
いないと言っているわけではなくて、もちろん日々そういう声を届けてくださる方々の存在を僕はめちゃくちゃ認識していますし、その応援にパワーをもらって日々の活動を進めることが出来ています。テリマカシ。
*2018年のチャリティーイベントの一枚。応援に感謝!
ただ、ここで言っているのは「認知」の広がりに対して、「人気」の獲得は思ったよりも出来ていなかったという振り返りです。
僕は出来ることならば「認知」も「人気」も両方を持って活動を進めていきたいので、この現状と違いに気づくことが出来て良かったです。
その点に関して言えば新型コロナウイルスがもたらしたこの現状にある意味では感謝しています。
*あとはこの辺りの話はキングコングの西野亮廣さんがしてくれている話でもあり、答え合わせ的に気づかせてもらえたのはとてもラッキーでした。西野亮廣さん、テリマカシ!(お会いしたことはまだない。)
https://ameblo.jp/nishino-akihiro/
*ちなみに西野亮廣さんのオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」も劇的にオススメ。
http://salon.jp/nishino?fbclid=IwAR1C4ajuuAcjvmjmye-ZwrW_s1cj4pMoJB0FG1bDpcso62LuhyjmCFC-CRo
2020年、こういう状況になっていなければ、僕はこの「認知」と「人気」というものをごっちゃにしたまま、正体の分からぬ「違和感」を抱え、「認知」タレント・ミュージシャンとして活動し続けて、やがてその「認知」も枯渇し、静かなる死を迎えていたでしょう。
今は自分の信念を持って、自分が発信したいと思ったことを責任を持って届けるという至極当たり前のことに立ち返って発信をしていきたいと思い、日々試行錯誤を繰り返しています。
いわゆるインフルエンサーの様に100万回再生!とか、何万Like!とかそういうものはないけれど、「これ、いいじゃん!!!」と思ってくれる人に1人でも、2人でも刺さってくれればと思い活動しています。
*その一つがこの「#VersiHIRO」っていうコンテンツ!自信を持ってお届け!
ということで、今日は「認知」と「人気」をの違いを認識して物事を考えてみるとまた新たな発見があるし、同じく「人気」商売をしている人は僕のように足元をすくわれる可能性があるyo!!!というお話でした。
それでは、皆さんにとって今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。
ひろ。