昨日ご紹介したアーティスト「向香織」さんとデュエットさせて頂いたシングル「Nostalgia (Indonesian ver.) feat. Hiroaki Kato」、本日配信がスタートしております。以下のリンクから是非、一度聴いてみてください!
🎧 Digital Single デジタルシングル
“Nostalgia (Indonesian ver.) feat. Hiroaki Kato 加藤 ひろあき ”
▶︎ https://linkco.re/MEC35Hym
🎧 Digital Single “Nostalgia (Indonesian ver.) feat. Hiroaki Kato”
Music & Lyrics by Kaori Mukai
Indonesian Lyrics by Annetta Wijayanti & Andre Aditya Sonda
Arranged by Hisao Sasaki
Kaori Mukai (Vo.), Hiroaki Kato (Vo.), Guitar Duo KARINTO (Gt.), Saat Borneo (Suling)
Designed by heloc
さて、今日は日本ではまだあまりないかもしれませんが、これから起こる可能性もあるし怖いよね、という話を書いてみたいと思います。
昨日、こんなニュースがインドネシアメディア「Jawapos」に出ていました。
タイトルは「Eric医師の預金、携帯電話の番号を変えた7分後に消えてなくなる」
いや、携帯の番号と銀行の預金に何の関係があるの?
と思われるかと思いますが、順を追って説明していきましょう。
まず、このEric医師の携帯に「Danamon」というインドネシアの実在する大手銀行のカスタマーサービスから電話が掛かってくるところから話がスタートします。
「口座からの自動引き落としの形での投資のお申し込み、ありがとうございます。」
Eric医師はそんなサービスに登録した覚えは一切なく、近くにあった「Danamon」の支店を直接訪れ、自分がこのサービスに申し込んだかを確認。
すると、「Danamon」側は申し込みの記録は一切ありません、との回答。
その後、携帯電話に頻繁にいわゆる「アクティベーションコード」(SNSにログインしたりする時に2段階認証に利用される携帯に送られてくる番号)が送られてくるようになります。
その都度、誰かもわからない「カスタマーサービス」を名乗る人物から電話が掛かってきて、「登録解除に必要なので、アクティベーションコードを読み上げてください」と言われる。これが、ほぼ毎日のように繰り返される。
その度にEric医師は「そのようなサービスに登録した覚えも事実もないし、何よりアクティベーションコードを誰かもわからない人に電話越しに伝えるようなことはしません」と一切応じようとはしませんでした。
ここまでEric医師は満点の対応で、ここまでの段階で引っかかってしまう人が多いのが現実なんです。
カスタマーサービスを名乗る時点で警戒感が薄れ、自分の口座や預金に何かあってはいけないと、おもわず「アクティベーションコード」を教えてしまったりします。
スマホで車両の配車から乗車、決済までを行ったり、食べ物が注文できたりするような「Gojek」や「Grab」といったアプリでもこの手の詐欺は頻繁に行われています。自分も含めてですが、十分に気をつけましょうね!
*唐突なGojekバイク乗車写真。顔が長くて、ヘルメットは基本的に顔全体をカバーできない。
と、ここまではEric医師素晴らしい対応を見せていたのですが、この電話を掛けてくる方もしつこく、しかも時間が経つにつれて「お前の居場所はわかっている」などと脅迫めいた文言を残すようになっていきます。
しかも電話番号をブロックしても、すぐに新しい番号から同じ内容の電話が掛かってくる為、お手上げ状態。
遂にEric医師は携帯電話の番号を変えることを決意します。
様々な人やサービス、その他諸々のことを考えると携帯電話の番号を変えるというのは非常に面倒臭いことだとは思うのですが、この状況になってしまっては仕方ない部分もあります。
Eric医師は携帯プロバイダーの支店に出向き、携帯電話番号の変更を申請します。
そして、無事に番号は変更され、Eric医師が使用していた番号は破棄されました。
しかし、悲劇はここから。
なんと、その7分後に何とEric医師が使用していた、破棄されたはずの電話番号がアクティブになっていることが判明します。
携帯プロバイダーからの連絡で破棄したはずの番号がクローニングされて、使用されていると。
そして、瞬く間にEric医師の預金口座から5つの口座に向けてほぼ全ての預金が振り込まれていました。
インドネシアではクレジットカードがなくても携帯電話さえあれば送金、口座振替などが可能で、現金を引き出すことだってもちろん出来ます。
その際に使用されるのが携帯電話に送られてくる「アクティベーションコード」なのです。
僕自身も実際、財布を忘れた時にこの方法に大いに助けられて、現金をATMから下ろして事なきを得たことが何度かあります。
非常に便利な反面、口座番号や暗証番号、そして携帯電話番号があれば、クレジットカードがなくてもいとも簡単に預金は抜かれてしまいます。
便利とリスクは隣り合わせという事でしょうか。
特にインドネシアの携帯電話とその番号はSIMカードを使っての登録になるので、日本のように一つの機種に一つの番号が割り当てられ、自動的に持ち主が特定できるというシステムになっていません。
最近は日本でもSIMフリーの携帯が多く出ていると思いますが、インドネシアではそれがすべてです。となると、番号を頻繁に変えることが可能なので、犯罪等に悪用されるケースも頻繁にあります。
同じ携帯だとしても、番号の使い捨てが可能だからです。
そんな状況で、しかも、各プロバイダーは他社プロバイダーから自社のプロバイダーへ顧客を移動させたいので、新規登録者にサービスや割引を付与します。
すると、そのサービス、割引目当てでどんどんと番号を使い捨てて、携帯プロバイダーを渡り歩くような人も現れます。
当然、各プロバイダーがこれによって、電話番号不足に陥ります。
なので、破棄したはずの番号がどこかで復活しているというのは日常茶飯事でおこっていることなのです。ただ、今回は明らかに狙ってクローニングを行った犯行なので少し質は違いますが、捨てたはずの番号がどこかで復活している可能性は常にありますし、特にインドネシア駐在を終えて、何かしらのサービスやSNS等をインドネシア時の番号で使用しているような人がいたら、気をつけてくださいね。
というわけで、今日は長くなってしまいましたが注意喚起というか、こういうこともあるのでお互い気をつけましょうね、というお話でした。
それでは、みなさんいとって今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。
ひろ。
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今日もインドネシアポップス・ロック「恋人にしてくれないか」をどうぞ、お楽しみ下さいまし!